さわって実感! 腕の筋肉モデル

平成 27 年 2 月 25 日 版
さわって実感!
腕の筋肉モデル
西山
1
友貴
ねらい、目的
この「腕の筋肉モデル」の利点は大きく 2 つある。1つ目は手で触って,視覚障害者の児童も,
腕を曲げたり伸ばしたりしたときにどこが縮んだりゆるんだりしているかを,実感しイメージ出来
るようになることである。2 つ目は自分の腕を見ながらモデルをつくることで,腕の筋肉のつき方を
考え,理解することである。
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教材の内容
(1) 準備物
・木材(縦 18cm,横 3cm,厚さ 2cm 程度)
(2つ) ・伸びるストラップ(2つ)
・はてなフック(4つ) ・蝶番(1 つ) ・手袋(1 つ)
(2)作成手順
① 腕の骨に見立てた 2 つの木材を蝶番でつなぐ。なお,
蝶番が腕の関節となる。
② はてなフックを木材にとりつける。
(図1)
③ 筋肉に見立てた伸びるストラップをはてなフックに
図1 はてなフックをとりつけた木材
引っ掛ける。(図2)
図2 伸びるストラップの付け方
(3)工夫・コツ
・筋肉を付ける位置を児童が自由に変えて筋肉のつき方を確かめることができるように,付け外
しがしやすい柔らかい木を使用する。
・筋肉の伸び縮がわかりやすい長さになるように,縮んだ時にストラップが緩まず,最も縮んだ
状態になるように木材の長さを工夫する。
・伸びるストラップを使うことで,筋肉の長さの変化を手で触っても目で見ても,わかるように
する。
平成 27 年 2 月 25 日 版
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教材の使用方法、活用例
本教材は小学 4 年生の「動物のからだのつくりと運動」の単元で使用する。蝶番でつないだ木材
と,はてなフック,及び伸びるストラップを児童に渡し,児童に腕の筋肉モデルを作製させる。自
分の筋肉や友達の筋肉を触りながら作製していくことで,腕の筋肉の作りをより理解することがで
きると考えられる。違うところにつけると,うまく動かなかったり,力が入らないことから人間の
筋肉がついている位置の意味がわかるだろう。
伸びるストラップを使うことで,筋肉の動きを目で見るだけではなく,手触りでも実感できる。
手で触ることで実感出来れば,筋肉の動きを視覚障害者の児童も理解できるようになるとともに,
通常の児童にとってもイメージがわきやすくなると考える。
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まとめ
この教材は筋肉の動きを理解するためには使いやすい教材であると考えるが,筋肉が縮むと柔ら
かくなり,緩むと硬くなるというように,このモデルでは実際の筋肉と逆になってしまう。そのた
め,特に緩むというイメージをこのモデルだけではもつことができない。そこで自分の腕を触った
時の感触なども合わせて説明していくことで,きちんとしたイメージにつながる教材になると考え
られる。このモデルだけでは児童の混乱を招く可能性があるため,モデルの使い方に気をつけてい
きたい。
【参考・引用文献】
・科学へジャンプ in KAGAWA
授業(H25 年 11 月 24 日)
車谷 萌花 教諭が行なった授業の実験