インフルエンザ感染対策

インフルエンザ感染対策
平成27年1月19日
感染対策委員会
病院で集団感染1人死亡
• H27年1月11日、福岡県の病院で、入院患
者34人と職員4人がインフルエンザに感染し、
90歳代女性の入院患者が、インフルエンザ
が原因の肺炎で死亡した。
インフルエンザとは
• インフルエンザは、例年11月上旬頃から散発的に
発生し、それ以降爆発的な患者数の増加を示して
4月上旬頃に終息する感染症。
• インフルエンザウイルスはA・B・C型に分類され、
主にA型H1N1型やA型H3N2型、B型ウイルスが
流行する。
• 高齢者は典型的な症状(高熱、全身倦怠)を示す事
無く微熱や呼吸器症状が長引く場合も少なくない。
インフルエンザと風邪症状の違い
インフルエンザの診断方法
• 迅速診断用キットによるウイルス抗原の検出
・ウイルス培養の結果と比較した感度は90%以上
・検体採取の手技が検査結果に影響を与える
・発症からの時間が短いと感度が下がる
・鼻腔スワブ > 咽頭スワブの順に感度が高い
インフルエンザ診断・治療
・インフルエンザ簡易検査キットでの検査
発症後24時間以降に検査
発症からの時間が短いと感度が下がる
・抗インフルエンザ薬
発症後48時間以内に服用しないと効果薄くなる
インフルエンザに感染すると
インフルエンザ症状を改善する為に
・発症早期に抗インフルエン
ザウイルス薬の服用
・安静、適切な対症療法
水分補給
・肺炎等合併症の早期診断
・解熱後2日間の自宅療養
インフルエンザ治療薬
• イナビル
吸入薬、1回の吸入のみ(成人は20㎎を2本)
• リレンザ
吸入薬、1日2回5日間(1回に2吸入)
• ラピアクタ
1日15分の点滴
• タミフル
カプセル、1日2回5日間
インフルエンザ予防
1. 流行前のワクチン接種
2. マスク着用
3. こまめな手洗い
4. 人混みを避ける
5. 規則正しい生活
1.流行前のワクチン接種
• 流行シーズン前の11月末の接種がお勧め
• 接種後2週間で効果が現れ、約5か月持続
• 13歳未満は原則2~4週間の間隔をおいて2回接種。
13~64歳は1~2回。65歳以上や過去にインフルエ
ンザに罹った人は1回でも十分な免疫は得られる。
• ワクチンの効果 ①発症を予防 ②重症化を予防
2.マスク着用
• 飛沫感染予防
1~1.5mの距離であれば直接呼吸器に侵入
• サージカルマスクの着用
マスクをつける事でウイルスの侵入をブロック
するだけでなく、喉の保湿も出来る。
3.こまめな手洗い ・接触感染予防
4.人混みを避ける
感染は下記の3つが揃った時に成立
1. 感染源 (病原体の存在)
2. 感染経路(病原体の伝播経路)
3. 感受性宿主(病原体に対し免疫がない宿主)
5.規則正しい生活
• 休養・バランスの良い食事
免疫力を落とさない、抵抗力アップ
・タンパク質を多く含んだ肉や魚、卵
・ビタミンやミネラルが豊富な野菜
ビタミンA、C、D、E
家庭内感染対策
1.
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3.
4.
5.
6.
7.
8.
インフルエンザと思ったら病院受診
本人も家族もマスク着用
生活エリアを分ける、一緒に食事しない
生活用品、タオル等共有しない
こまめにうがい、手洗いをする
ウイルスが居づらい空気をつくる(換気、加湿)
予防に良い物を食べ、十分な睡眠をとる
解熱しても2日間は上記感染対策を続ける
事例
患者:80歳女性
経過:1/15より発熱・風邪症状(咳、鼻閉、関節痛)
1/16病院受診し、インフルエンザ簡易検査陰性
抗生剤治療、発熱時カロナール対応
気管支炎又はインフルエンザ疑いで個室入院
1/17再度インフルエンザ簡易検査陽性
・ラピアクタ点滴治療
インフルエンザ合併症
• 肺炎~インフルエンザ合併症の90%を占める
ウイルスによる肺炎と細菌感染による肺炎
• 脳症~感染後3~14日で頭痛を伴う意識障害、痙攣
小児はライ症候群
• 心合併症~心筋炎・心膜炎
• 筋炎
~突然の筋肉痛
• 中耳炎
• 結膜炎
• 副鼻腔炎
インフルエンザによる死亡者は、
65歳以上の高齢者が多い
ハイリスクとなる持病
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慢性呼吸器疾患
慢性心疾患
糖尿病などの代謝性疾患
腎機能障害
ステロイド内服などによる免疫機能不全
化学療法、放射線治療など 〃
インフルエンザ集団感染
• 平成27年1月8日
静岡県の病院で、入院患者と職員合わせて
31人がインフルエンザと診断され、50代男性の
入院患者がインフルエンザ脳炎で死亡した。
• 1月10日
広島県の病院で、入院患者66人と職員27人が
インフルエンザに感染して、81歳女性の入院患者
がインフルエンザによる肺炎で死亡した。
院内感染防止対策
1.ウイルスが施設内に持ち込まれない様にする。
・面会者制限
2.院内に感染が発生した場合には、感染の
拡大を可能な限り阻止し、被害を最小限に
抑える。
・インフルエンザ様症状を呈した時は、迅速な診断
・解熱後2日間の就業停止
・接触者への予防投与
皆で院内感染防止に努めましょう!
感
染
注
意