ひと土岐の みゃく たの も 織田信長方であった城主・平井頼母と、武田勝頼軍がこの地で激戦を 土岐市土岐津町 【脈】 展開しました。 その慰霊のために武田氏の子孫が江戸時代に寺を開山 しましたが、 その後廃寺になります。今ある石仏は、明治末期から大正に かけて地元の人々により安置されたものと考えられています」。後の世の 人々は、何百年も前の戦の悲惨さを忘れず、 石仏を安置し魂を慰めたのだ。 静寂のなか、木立の中の細い道を登り山 脈々と継がれた想いを岩穴の石仏に見る 土岐市土岐津町 頂の高山城跡に出る。一気に視界が広 切り立つ岩肌の たれた穴々に鎮座する104の石仏。木漏れ日がさす がり、土岐川の流れと町並みを見下ろす と、石仏や岩肌の表情を浮き上がらせ、木々の緑とのコントラストが神秘 爽快な眺望に感嘆のため息が漏れた。 うが 的な美しさを見せていた。 「私自身は歴史にはあまり興味がなかったの ですが、 ちょっと怖い、 でも不思議なここの雰囲気に惹かれて地元のお 年寄りに話を聞いたことが、活動のきっかけなん です」 と微笑むのは、高山城高山宿史跡保存会の あな こう ぼう 後藤 清さん。 この 「穴弘法」 と呼ばれる石仏群は、 戦国時代に戦の舞台となった高山城下の谷間に ある。 「穴弘法は高山城の一部と考えられています。 08 N Note 秋は「戦国合戦まつり」 と 「もみじのライトアップ」 を開催 高山城高山宿史跡保存会 岐阜県土岐市土岐津町高山375 ☎0572-55-0112(事務局) http://www.tokitakayama.com/ 「高山城跡はもちろん、下街道の宿場だった高山宿は、歴史的にも価 値ある場所。若い世代に故郷に誇りを持ってもらえるように伝えていき たい」 と後藤さん。若者有志が土岐高山城戦国武将隊を結成するな ど、 その想いは着実に受け継がれている。2015年10月4日 (日) は 「高 山城戦国合戦まつり」、11月14日 (土)∼23日 (月・祝) は 「穴弘法もみ じと100地蔵のライトアップ」 を開催。 また、高山区民会館前の 「屯所」 で毎月第3土曜・日曜に開催する 「戦国茶屋」 もおすすめ。穴弘法や高 山城跡などの見どころマップは上記HPで公開されている。 中央道 土岐ICより約5分/東海環状道 土岐南多治見ICより約7分 09
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