インタビュアー 対談 [野球評論家] INTERVIEW 素材にこだわった看板和菓子の数々。 姿、 味、 喉越し、 後味まで納得の逸品! がしたくて工業高校へと進んだのですが、 たし、ダムや橋梁といった地図に残る仕事 小林 もちろんありました。私は次男でし 継ぐことに抵抗はありませんでしたか。 経営も難しい世界だと思うのですが、後を 角 和菓子というと、味はもとよりお店の 二人三脚でもう十四年になります。 を継いだのは平成六年で、それから家内と に和菓子専門店として立ち上げました。後 小林 私は二代目で、父親が昭和二十二年 店の沿革についてお聞かせ下さい。 舗さんにお邪魔しています。 早速ですが、 お 角 本日は三重県四日市市の㈲かめや製菓 るお客様もたくさんおられるでしょうが、 か。お父様の代から懇意にして下さってい 角 「目で技術を盗め」 ということでしょう する程度の手伝いだったのですよ。 が行ない、私はでき上がった菓子に細工を 小林 いえ、大切な仕込みなどはすべて父 が即戦力として活躍されたでしょう。 角 まさに天職ですね。実家に戻ってから 子作りを心から楽しむことができました。 夫が実を結んだ時は本当に面白くて、和菓 もそれほど怒られるわけでなく、自分の工 の道で生きる決意をしました。失敗をして 小林 家族や先輩の方々の支えもあってこ 角 本当に和菓子作りが好きなのですね。 土産を買って店に戻りました (笑) 。 し何の結果も得られなかったので、結局お が付いたら広島まで行っていました。しか ある日突然店を飛び出して車を走らせ、気 店は忙しく疲れも溜まっていたことから、 いましたし、 昔の丁稚奉公そのままでした。 職人の方々と一緒に五人で共同生活をして 小林 一度だけあります。住み込みで先輩 また 『癒やし草もち』 て 仕 上 げ て い ま す。 ク質ともち粉を使っ 小林 小麦のタンパ らか麩まんじゅう』 といいますと。 角 どれも本当においしそうですが、『やわ 大博覧会で金賞を頂いた自慢の品々です。 物語』 を取り揃えており、 これらは全国菓子 バター、 抹茶の三種類の味が楽しめる 『名水 らさないようにしています。 他に小倉、 ゴマ 『癒やし草もち』で、この二つだけは常に切 小林 人気が 『 や わ ら か 麩 ま ん じ ゅ う 』と ご主人お勧めの商品をご紹介下さい。 角 苦労が実を結んだのですね。 それでは、 客様も多くなりました。 様で近県からわざわざ足を運んで下さるお 口コミも含めて常連のお客様が増え、お陰 究を続けてきたわけですが、最近ようやく 店の看板商品を小売りで取り揃えようと研 ません。そこで十年くらい前から何とか当 文された分だけ作っていては店は続けられ かし近年は甘いものを控える方も多く、注 置いているわけではありませんでした。し 後ますますのご繁盛を期待しています。 角 それは便利で待ち遠しい限りです。今 きるようにしたいですね。 ればと、いずれはネットショッピングもで 送りしていますが、より気軽にご注文頂け しいというご依頼もあり、今は宅配便でお たらと思います。最近は全国から送ってほ 若男女、誰からも愛され気軽に食べて頂け 地味なイメージですが、かしこまらずに老 小林 洋菓子に比べて和菓子はどうしても 最後にこれからの夢をお聞かせ下さい。 んだんに入って、 香りもとてもいいですね。 が、こちらの 『癒やし草もち』はよもぎがふ 角 私は草餅が大好きでよく食べるのです りができるのは恵まれていますね。 を流れるという環境の良い場所で和菓子作 り名水百選に選ばれた 「智積養水」 が店の前 と思うものを使用しています。そして何よ 香りとも豊かな青森県産と、これしかない 小林 餅米は最高と言われる佐賀県産のひ 兄が病気であったこと、両親にどうしても 味はしっかり継承されているのですか。 は心地よい歯ごたえ 小林 もともと慶事や弔辞用の注文品を 後を継いでほしいと頼まれたことからこの 小林 全く受け継いでいません (笑) 。当店 と中のつぶ餡のあっ 角 一度も辞めようと思ったことはなかっ 道に入ったという経緯があります。 自慢の品の一つ、よもぎをたっぷりと練り さりとしたキレの良 よく餅、小豆は十勝産小豆、よもぎは風味・ 角 和菓子作りの修業はお父様の下でされ 込んで餅と団子をブレンドした皮で包んだ い甘さにこだわって 作っていましたので、いつも店先に商品を たのですか。 『癒やし草もち』くらいです。と言いますの かったですが、やればやるほど技術が身に を 積 み ま し た。最 初 は い ろ ん な 面 で き つ 独自のやり方なのですね。どういった点を 角 では、お店のカラーも先代とは違って のですべてゼロからのスタートでした。 でしょう。 だわっておられるの ている素材も相当こ 角 当然ながら使っ ■ 精魂込めて作られる逸品の数々… INTERNATIONAL GRAPH 00 00 THE たのですか。 小林 いえ、高校卒業後に隣町の和菓子屋 も、餡すら食べさせてもらったことがない 付いていくのが面白くなり、あまり苦には 改革しようと思われたのですか。 SAMPLE S AMPLE 仕上げています。 に弟子入りし、月給三万円で五年ほど修業 なりませんでしたね。 iINFORMATION SUMI MITSUO × KOBAYASHI K O B A Y A S H I・M I W A K O HIROAKI SAMPLE 小林 弘明・美和子 × 角 盈男 人と企業 Series ㈲かめや製菓舗 三重県四日市市智積町694 TEL.059-326-2440 FAX.059-326-3718 http://www.wa-kameya.com
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