後天性血友病 A 治療における FEIBA:フランスにおける FEIBHAC (FEIBA dans l’ hémophilie A acquise)多施設共同前向き登録試験の結果 FEIBA in the treatment of acquired haemophilia A: Results from the prospective multicentre French‘FEIBA dans l’ hémophilie A acquise’(FEIBHAC) registry J.-Y. Borg, C. Négrier, I. Durieu, E. Dolimier, A.-M. Masquelier and H. Lévesque for the FEIBHAC study group 要 約:乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体 (SD 7.7)であり,投与頻度として最も多いものは (FEIBA)は,後天性血友病 A(AHA)患者の出 1 日 2 回,FEIBA による治療期間の中央値は 4.0 日(四分位範囲 2.2 ~ 8.0 日)であった。FEIBA は, 血エピソードに対し推奨される第一選択のバイパス 出血エピソードの 88.0% の治療で有効であった 製剤である。AHA の発生率が低いため,FEIBA 治 療に関して入手可能な臨床データは限られている。 (95% 信頼区間 75.8 ~ 94.5%)。治療の奏効に影 響を及ぼしたベースライン変数は同定されなかっ 本試験は,AHA 患者の FEIBA による治療の実践 パターンを描き,FEIBA による止血の有効性(有 た。試験責任医師が経時的に評価した止血の有効性 効性の評価基準を含む),および安全性を明らかに 予測に対し,客観的な止血の有効性尺度の感度は することを目的としたものである。出血時,または けた AHA 患者を対象に前向き登録試験を実施した。 45.3%, 特 異 度 は 84.1% で あ っ た。 患 者 4 名 が FEIBA との関連が推測される重篤な有害事象を計 6 件経験した。AHA 患者の FEIBA による治療に特 データはフランス国内の参加 16 施設で収集され, に焦点を当てた前向き試験は今回初めて行われたが, 患 者 は 3 ヵ 月 間 追 跡 さ れ た。 止 血 の 有 効 性, 出血エピソードの 88.0% が効果的に治療された。 侵襲的処置時の定期投与として FEIBA で治療を受 FEIBA のレジメン,FEIBA と関連する有害事象が 記録された。患者 34 例(平均年齢 81.8 歳[標準偏 差(SD)8.1])を本試験の対象とした。内訳は急 性出血 33 例,血腫除去術 1 例であった。急性出血 に対する FEIBA 初回投与量の平均値は 75.4 U/kg Keywords: acquired haemophilia A , blood coagulation factor inhibitors,factor VIII inhibitor bypass activity,FEIBA,haemorrhage Haemophilia (2014), 1–8 DOI: 10.1111/hae.12574 © 2014 John Wiley & Sons Ltd http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/hae.12574/abstract 本誌の日本語訳は原著者の許可を得てワイリー・パブリッシング・ジャパンが作成しています。 無断複製・転載・修正は著作権法により禁じられています。 詳しくはバクスター株式会社配信サイト「ヘモフィリアステーション」をご覧ください。 http://www.hemophilia-st.jp/medical/
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