引張力を受ける柱脚の耐震性能評価試験

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引張力を受ける柱脚の耐震性能評価試験
中高層建築物の柱脚の耐震性能を、荷重の実情を再現して評価いたします。
技術の背景
● 地震時に柱脚に作用する荷重
建築物の柱脚は、自重や地震等による外力を基礎に伝達する重要な部分です。中高層建築物で建物のアスペクト比が大き
い場合には、地震による転倒モーメントが大きくなり、側柱の柱脚に引張力が作用するケースもあります。
● 実験による性能評価
一般的に、柱脚の構造は圧縮力を受ける場合と引張力を受ける場合で抵抗機構が異なります。通常は引張力を受ける場合
の方が構造上不利であり、この荷重条件を再現した実験を行う事により、耐震性能の信頼性を向上させることができます。
評価試験の内容
● 試験体
引張力が発生しやすい側柱の柱脚と基礎梁を対象とし、試験体のサイズは1/2~実大程度とします。
● 試験装置
引張力はテンションロッドを介して載荷フレーム上に配置した油圧ジャッキにより負荷します。水平力は反力壁に取り付けた
油圧ジャッキにより、正負交番載荷します。引張力載荷用ジャッキはスライドベースとともに移動し、試験体の水平方向変位
に追従します。
● 耐震性能評価
油圧ジャッキの荷重、試験体各部の変位とひずみ等を計測し、柱脚の耐力や変形能力などの耐震性能を評価します。
実験で得られた柱脚の剛性や耐力は、必要に応じてモデル化し、構造計算にご利用いただく事も可能です。
ロードセル
油圧ジャッキ
スライドベース
載荷フレーム
ロードセル
引張力
テンションロッド
水平力
ピンジグ
水平力
油圧ジャッキ
反力壁
試験体(柱)
試験体(柱脚)
反力ジグ
試験体
(基礎梁)
引張力
圧縮力
地震動
テストベッド
図1 試験装置概要
図2 柱脚に作用する鉛直力
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