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2016/06/12
飛鷹晶子
炭化深さの違いによる焼き杉の撥水性
1 実験概要
【表 1:パラメータ案】
焼き杉の炭化深さの違いと撥水性の関係
を検証する。
2 背景
焼き杉は、日本に古くから伝わる外壁材
炭化深さ
過熱強度
燃焼時間
(mm)
(kw/㎡)
(分)
A
1
40
3~4
B
3
50
5~6
C
6
50
10~11
試験体
であり撥水性、燃焼性抑制、耐久性などに
効果があると言われているが本当に効果が
【表2:既往の研究より】
あるか検証されていない。本研究は、木材
の劣化の主な要因であると考えられる水分
に着目し、撥水性の効果を検証する。
3 実験計画
3-1 実験方法
図 1 に実験装置の概略を示す。東京理科
大学火災科学研究科が所持するコーンカロ
リーメータ試験装置(ISO5660)を使用し炭
化させる。
【図 1:実験装置概略図】
3-2 パラメータ
既往の研究(牧野淳氏論文:木材の炭化
層の断熱効果及び炭化層表面の燃焼性状に
関するコーンカロリーメータ試験装置を用
いた実験)を参考にパラメータ案を表 1 に
記す。一般的な焼き杉の炭化深さが 3mm 程
度である為それを基準とした炭化深さの違
いを検証する。また過熱強度に関しては、
【図 2:試験体概略写真】
表 2 より 50kW/㎡が適度である。しかし炭
化深さ 1mm に対しては炭化速度が急であ
るため 40kW/㎡に設定する。
3-3 試験体サイズ
図2に試験体概略写真を示す。本研究で
使用するコーンカロリーメータ試験装置の
許容試験体寸法が 100×100×50mm 以内
であるため 100×100×30mm の試験体を
用意した。
参考論文:木材の炭化層の断熱効果及び炭化層表面の
燃焼性状に関するコーンカロリーメータ試験装置を用い
た実験