廃棄物等

環境影響の調査、予測及び評価
廃棄物等(予測及び評価方法)
[環境への負荷の量の程度により予測及び評価されるべき環境要素]
7.16
廃棄物等
(1)
予測及び評価方法
1)
工事の実施
ア
予測事項
工事の実施に関する予測事項を表 7.16.1 に示す。
表 7.16.1 予測事項(工事の実施)
予測の対象となる要因
予測項目
建設発生残土
掘削・盛土等の土工
一部施設の建設及び解体・撤去
建設工事に伴う副産物
一部施設の解体工事に伴う副産物
イ
予測地域
予測地域は事業実施範囲とした。
ウ
予測対象時期
予測対象時期は工事の実施期間とした。
エ
予測方法
(ア)
建設発生残土
事業計画に基づき、工事中に発生する建設発生残土量を推計した。
(イ)
建設工事に伴う副産物
新施設について、メーカー等に聞き取り調査を行い、その結果を廃棄物量として設定し
た。
(ウ)
一部施設の解体工事に伴う副産物
解体施設について、メーカー等に聞き取り調査を行い、その結果を廃棄物量として設定し
た。
オ
評価方法
(ア)
環境影響の回避・低減に係る評価
環境影響が事業者により実行可能な範囲内で、できる限り回避・低減されているか否かに
ついて評価した。
7.16-1
- 651 -
環境影響の調査、予測及び評価
廃棄物等(予測及び評価方法)
2)
施設の供用
ア
予測事項
施設の供用に関する予測事項を表 7.16.2 に示す。
表 7.16.2 予測事項(施設の供用)
予測の対象となる要因
ばい煙の排出
機械等の稼働
予測項目
廃棄物
注) 予測項目の廃棄物には一般廃棄物と産業廃棄物を含む。
一般廃棄物はスラグ、メタル等 を想定し、産 業廃棄物は耐火 レンガ
等(金属くず、プラスチック類を含む)やがれき類を想定する。
イ
予測地域
予測地域は事業実施範囲とした。
ウ
予測対象時期
予測対象時期は新施設の稼働が、通常の状況に達する時期(平成 31 年度)とした。
エ
予測方法
新施設について、メーカー等に聞き取り調査を行い、その結果を廃棄物量として設定し
た。
オ
評価方法
(ア)
環境影響の回避・低減に係る評価
環境影響が、事業者により実行可能な範囲内で、できる限り回避・低減されているか否か
について評価した。
- 652 -
7.16-2
環境影響の調査、予測及び評価
廃棄物等(予測及び評価結果)
(2)
予測及び評価結果
1)
工事の実施
ア
予測結果
(ア)
建設発生残土
工事中に発生する建設発生土は、建設工事(地下構造物掘削)に伴う発生土が想定され
る。予測される建設発生土量を表 7.16.3 に示す。
新 施 設 の嵩 上 げに伴 い場 内 で埋 め戻 し、盛 土等 に使 用 する計 画であり、残 土 として約
7,000m 3 が発生するが、場外での再利用(最終処分場の覆土材等)及び適正処分を行うもの
とする。
表 7.16.3 建設発生土量
(単位:m 3 )
掘削発生土量
埋め戻し等場内利用土量
残土処分量
22,000
15,000
7,000
合計
(イ)
建設工事及び解体工事に伴う副産物
建設工事及び解体工事に伴う副産物の発生量及び処理方法について、メーカー等に聞
き取り調査を行った結果を表 7.16.4 に示す。
副産物の発生量は、金属くず 275t、廃プラスチック類 43t、コンクリート破片等がれき類
4,624t、木くず 53t、紙くず 10t、繊維くず 6t、ガラス及び陶磁器くず 4t、建設汚泥 5,933t、そ
の他が 156t と予測された。これらの副産物については排出抑制を行い、積極的な再資源化
を図るものとする。
表 7.16.4 建設工事等に伴う副産物発生量及び処理方法
(単位:t)
副産物の種類
建設工事等発生量
金属くず
処理方法
275
再資源化
43
最終処分
281
再資源化
4,343
再資源化
木くず
53
再資源化
紙くず
10
中間処理又は最終処分
繊維くず
6
最終処分
ガラス及び陶磁器くず
4
最終処分
廃プラスチック類
アスファルト
がれき類
コンクリート破片
産業廃棄物
その他
建設汚泥
5,933
その他
中間処理又は再資源化
156
合 計
11,104
最終処分
-
注 1.がれき類の「その他」は、鉄筋とコンクリートの分別困難物とした。
2.「建設汚泥」は、杭工事における掘削土で汚泥扱いとした。
7.16-3
- 653 -
環境影響の調査、予測及び評価
廃棄物等(予測及び評価結果)
イ
環境保全措置
工事の実施において、環境影響を実行可能な範囲でできる限り回避・低減するために実
施する環境保全措置を表 7.16.5 に示す。
表 7.16.5 環境保全措置
環境保全に関する措置
実施主体
工 事 に使用 する資 機 材 等
については、省 梱 包 化 を
図 り、廃 棄 物 の発 生 抑 制
に努める。
工 事 に伴 い発 生 する副 産
物の再資源化に努める。
事業者
事業者
効果及び措置による
環境の変化
発生 する廃 棄物 の
環 境 への影 響 の低
減が期待できる。
発生 する廃 棄物 の
環 境 への影 響 の低
減が期待できる。
ウ
評価結果
(ア)
環境影響の回避・低減に係る評価
小さいと考える。
措置に伴い生ずる
おそれのある影響
特になし。
小さいと考える。
特になし。
不確実性の程度
工事の実施に伴う廃棄物の排出については、環境配慮事項及び環境保全措置を確実に
実施することにより、廃棄物に係る環境影響が事業者の実行可能な範囲内でできる限り回
避・低減が図られている。
- 654 -
7.16-4
環境影響の調査、予測及び評価
廃棄物等(予測及び評価結果)
2)
施設の供用
ア
予測結果
施設の供用に伴う廃棄物の発生量及び処理方法について、メーカー等に聞き取り調査を
行った結果を表 7.16.6 に示す。
年間発生量は、スラグ 4,368t/年、メタル 476t/年、飛灰処理物 2,051t/年、耐火レンガ等
40t/年と予測された。スラグ及びメタルは積極的に再資源化を図るものとする。
表 7.16.6 施設の供用に伴う廃棄物発生量及び処理方法
(単位:t/年)
廃棄物の種類
一般廃棄物
年間発生量
処理方法
スラグ
4,368
再資源化
メタル
476
再資源化
2,051
最終処分
40
最終処分
飛灰処理物
産業廃棄物
耐火レンガ等
合計
6,935
-
注) 1.廃棄物の年間発生量は、ごみ処理量 53,740t/年から算出した値である。
2.耐火レンガ等(金属くず、プラスチック類を含む)は、主に産業廃棄物として
扱うが、がれき類など、ばいじん等が分離できないものは、特別管理産業廃
棄物として適正に処分する。
イ
環境保全措置
施設の供用において、環境影響を実行可能な範囲でできる限り回避・低減するために実
施する環境保全措置を表 7.16.7 に示す。
表 7.16.7 環境保全措置
環境保全に関する措置
実施主体
溶融スラグについて、公共
工事 等で有 効利 用 を図
る。将来については、施設
供 用 時 に発 生 する溶 融 ス
ラ グの ため の スラグ スト ッ
クヤードを整 備 し、需 要 変
動 に対 応 できるようにする
ことにより、利 用 促 進 を図
る。
事業者
効果及び措置による
環境の変化
発生 する廃 棄物 の
環 境 への影 響 の低
減が期待できる。
ウ
評価結果
(ア)
環境影響の回避・低減に係る評価
不確実性の程度
小さいと考える。
措置に伴い生ずる
おそれのある影響
特になし。
施設の供用に伴う廃棄物の排出については、環境配慮事項及び環境保全措置を確実に
実施することにより、廃棄物に係る環境影響が事業者の実行可能な範囲内でできる限り回
避・低減が図られている。
7.16-5
- 655 -