4−2 土壌汚染修復施工法の検討 土壌修復工事の最新の事例について、日立建機株式会社の取り組みについて紹 介する。 1)高性能フィンガータイプスクリーン搭載 自走式ふるい分け機 フィンガースクリーナーFS165T ア 本機の概要 グリズリフィンガーとカスケードフィンガーを備えて、原材料を3種類に選別する事 が可能です。 イ 本機の特徴 FINGERSCREENER 165T クローラタイプの足回り の採用により優れた機動力 を発揮し、幅広い現場に対 応します。 また、最終処分場でのふ るい分け作業、建設および 各種廃棄物のふるい分け、 さらに木屑まじりの表土処 理などに威力を発揮します。 機械の搬入後容易に作業が でき、2種類または3種類にふるい分けができます。 また、リモコン操作も可能です。1.5×4.8 メートルの大型ホッパ上部、下部の カスケードにより湿った材料でも目詰まりを最小限に抑えることができます。 ■フィンガースクリーン部 【本体仕様】 分 類 項 目 外形寸法 (作業時) 全長 ㎜ 16,300 全幅 ㎜ 6,830 全高 ㎜ 4,440 t 25.4 質 量 FS165T スクリーンに 直接投入 フィーダ 供給コンベア スクリーン 型式 2段フィンガー 処理能力 t/h 最大 600(理論値) ・スクリーン直投可能 粒度 3種類(2種類) ・投入高さ 3,950∼4,450mm 湿り材料対応 目詰まりしにくい ・1.5m×4.8mの大型ホッパ 排出コンベア 台数 3 ・下部にカスケードフィンガー搭載 現場移動性 自走式 ウ 選別システム例 土に混ざった木屑・コンクリートガラ・廃プラスチック・大型ゴミ等を掘削し、 フィンガースクリーナーFS165Tを通すことにより、廃棄物の再資源化や、 最終処分場の減容、発生土の埋立土としての再利用や、土壌改良し様々な用途へ のリサイクル等が可能になります。 ■選別再資源化フロー 最終処分 オーバーサイズ 異 物 混 合 FS165T 掘削 破砕・手選別 再資源化 40~90㎜ 選別 0~40㎜ 埋立再利用 土壌改良 選別システムイメージ図(例) ☆異 物 混 合 土 の掘 削 不法投棄などで出た、土に混ざった 再資源化 化 最終処分 木屑・コンガラ・廃プラ・大型ゴミなどの除去 ☆破砕・手選別 ☆ 選 別 ・土砂をサイズ別に オーバーサイズ 細かく分別。減容・ 再資源化に貢献。 フィンガースクリナー FS165T 40∼90mm 0∼40mm ☆当社実証試験参考値 ・ 原料・・ ・ 混合廃棄物 時間あたり処理量( 投入機ZX200) 224m3( 約115トン) ・原料土中の土砂類の割合 約 30%(重量比率) 埋立土として再利用 土壌改良して利用 2)自走式土質改良機 ア SR−G2000 本機の概要 固化材を直接散布し油圧ショベルなどで混合する従来工法では、混合時の固化 .. .... 材の飛散、混合むら による強度のばらつき が発生しやすいなどの問題がありまし た。 SR−G2000は混合効率の高さと正確な固化材添加量制御により、最小限 の固化材量で設計強度を満たす改良土の生産を可能とします。また粉じんの発生 も極力抑えることができ、作業環境を大幅に改善することができます。 自走式土質改良機 ■全体構造 イ 本機の特徴 ①作業性 ■粘性土も安定して供給できる、新機構「揺動ゲート」を採用 揺動ゲートの作動により土砂の架橋現象を防止し、 安定した土砂の供給が可能です。 また、均しローラにより供給土砂量を連続して計測 し、固化材添加量を正確に制御します。 ■高い混合効率であらゆる性状の土質も改良可能 混合機にはSR−Pシリーズでも好 評の「2軸パドルミキサ」方式を採用し、 あらゆる性状の土質も改良可能です。 さらに、構造変更によりクラス最大の 作業量を実現しました。 ■幅広で低いホッパにより土砂の供給が容易 ②メンテナンス性 ■分割開放型混合機によりメンテナンス性が向上 混合機下部ケーシングは、油圧シリンダによりスラ イド開閉が可能で、点検・清掃が容易にできます。 ③機動性・輸送性 ■伸縮式固化材ホッパにより一体輸送が可能 自走式クローラで、現場内を機敏に移動。トレーラへの丸積輸送を可能にする、 伸縮式固化材ホッパを採用。 ウ 仕様 項 目 SR−G2000 運転質量 寸法 t 18.6 全長 ㎜ 12,500 全幅 ㎜ 2,990 全高(輸送時) ㎜ 4,355(3,485) 3 最大処理量 m /h 混合機 混合方式 2軸パドルミキサ 土砂ホッパ容量 m 3 1.8 最大許容塊 ㎜ 150 固化材ホッパ容量 m 3 シュー形式 走行部 寸法図 3.0(伸縮方式) トリプルグローサ シュー幅 ㎜ 500 接地圧 kPa(kgf/cm 2) 58.0(0.59) 走行速度 高/低 ㎞/h 5.3/2.0 登坂能力 度(%) 24(45) t×m 2.6×1.6/1.2×3.0 クレーン性能 最縮/最伸 エ 135 オ クレーン作業範囲 3)汚染土壌浄化・改良事業「ジオ・プロジェクト」 現場で直接、素早く、大量に、確実に、 しかも適正コストで汚染土壌を浄化改良します。 ■土壌浄化・改良システム『ス ス ピードリセット』シリーズ 調査結果を受け、土壌をリセットするのは、日立建機の土質改良機SR−Pシ リーズ。パドルミキサに振動スクリーンを組み合わせることで、あらゆる混合率 にフレキシブルに対応。また高精度の固化剤供給システムを搭載しているのも大 きな特徴です。さらに、自走式のため、現場内での移動もスピーディなので、効 率的な土壌改良を実現します。 ■汚染土壌浄化システム 汚染土 集塵機 改良材 吸着装置へ 投入 粉塵 SRー P 揮発 養生テント スピードリセットシリーズ ①ヒ ヒ ートリセットシステム・・・VOC汚染土壌処理システム 汚染土壌に水と反応する生石灰などの無機化合物を添加混合し、その水和反応 熱によってVOCを揮発、分離させるホットソイル工法を用いて汚染土壌を浄化 し再利用を可能にします。 ②ガ ガ ードリセットシステム・・・重金属汚染土壌処理システム 汚染土壌に化学薬剤を混合し重金属が地下水に溶出しないように不溶化し、セ メント等の固化剤によって土壌を固め、汚染物質の溶出を防止します。 オ イルリセットシステム・・・油汚染土壌処理システム ③オ 石灰系添加剤を用いて、油汚染土壌を短期間で処理することが可能です。油汚 染土壌に疎水性を持たせ油臭、油膜の問題を解決します。
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