志を立ててもって万事の源となす 書を読みてもって聖賢の訓をか

2015/01/08
【3学期始業式】
『志を立ててもって万事の源となす
書を読みてもって聖賢の訓をかんがう』
平成27年、新しい年が明け、そして今の学年では最後の学期、
3学期が始まりました。皆さんは一人ひとりが今年の目標、今学期
の目標を持ち、「さあやるぞ」と気持ちを新たにしていることだと
思います。
『志を立てて もって万事の源となす』これは、萩の松下村塾で、明治維新で活躍し
たたくさんの若者を育てた吉田松陰先生の教えです。この言葉の意味は、「何をするにも
まず志、つまり目標を持ってないと何にもならないよ。まず志を立てなさい。」というこ
とです。まさに、新年の決意を誓った、今の皆さんのことです。さらにこの教えは『書
を読みて もって聖賢の訓をかんがう』と続きます。これは、「たくさんの本を読んで、
昔のかしこい人のおしえを参考にして、自分の考えをまとめることが大切だよ。」という
意味です。皆さんが心に誓った新年の決意・目標を達成するために、たくさんの本を読
みましょう。本を読むということは、いろいろな人の考えを知るということです。大河
ドラマの中で松陰先生が、「(鎖国中の)日本という狭い世界の中だけで物事を考えても
解決できない。外国の書物(当時は禁制であった)も読み、いろいろな人や国の考え方
・やり方を学んだ上で、日本の国が今何をすべきか、何をすることが一番よいことかを
考えることが大切だ。」という内容のことを話していました。いろいろな書物を読んだり、
いろいろな人の話を聞いたりすることによって、新しいこと、未知のことをたくさん学
ぶことができます。自分のこれまでの経験に、新しい知識を加えることで、視野が広が
り、様々な角度から物事を見たり考えたりできるようになり、それが自分自身を大きく
成長させることにつながるのです。『志を立ててもって万事の源となす 書を読みてもっ
て聖賢の訓をかんがう』という言葉をじっくりとかみしめて生活していきたいものです。
3学期の始まりに当たって、皆さんに1つお願いしたいことがあります。
「当たり前のことを当たり前にきちんとやりましょう」ということです。
3学期は学年のまとめの学期でもあります。行事の多かった2学期、学
習用具等の忘れ物をしない、あいさつやそうじをきちんとする、トイレのスリッパやぞ
うきんなど使ったものをきちんとそろえる、廊下は静かに歩いて移動するなど、当たり
前のことがついついおろそかになっていませんでしたか。学年のまとめと
して、勉強はもちろんですが、約束事や礼儀作法など、人として当たり
前のことを当たり前にできるように心がけて
欲しいと思います。
今年の干支は、未(羊)。『羊』は群れをなして生活することから、
『平和』を表しているそうです。みんななかよくということでしょう。
そのためには、自分の生活スタイルだけではなく、周りの人のことも
気遣いながら生活することが大切です。それが『思いやり』であり、『平和』につながる
のではないでしょうか。また、『未』は、木の枝葉が茂った様子を表すことから、豊作へ
の願いが込められています。また、未来という言葉にも『未』という字が使われていま
す。今年一年が、皆さんの輝く未来に向かって、素晴らしい年になるよう、志をもち、
その実現に向けて、本を読んだりいろいろな人の話を聞いたりして賢くなり、立派に成
長するよう応援していきたいと思います。がんばってください。
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実際の始業式では、子どもの実態に合わせて、修正しながら話しています
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