「読者モデル募集」を口実に若い女性を呼び出し、 10万円の事務

平成27年3月19日
生 活 文 化 局
「読者モデル募集」を口実に若い女性を呼び出し、
10万円の事務所登録契約をさせていた芸能事務所に業務停止命令(6か月)
本日、東京都は、街頭で「読者モデルを探しています。」と声を掛けた消費者に、約10万円の登録
費用が掛かることを告げないまま事務所に呼び出し、「仕事は沢山あるから、すぐに10万円は稼げる
よ。」などと消費者に告げて、強引な勧誘により芸能事務所の登録契約をさせていた業務提供誘引販
売取引事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第57条に基づき、
業務の一部停止(6か月)を命じました。
当該事業者は、インターネット上の書き込みにより事業者名や悪い評判が知れわたるのを防ぐた
め、屋号を短期間で次々と変更していました。
1
事業者の概要
事業者名
代表者名
本店住所
屋
号
設
立
資 本 金
業務内容
従業員数
2
株式会社 DMP
代表取締役 古井 勇樹
東京都渋谷区宇田川町36-6地下2階
「PHORIA」「Axis」「ELF」「ENAMEL」
「BLUE」「Beer」 など
平成24年7月2日
500万円
タレント、モデルの
マネジメント及びプロモーション
20名
勧誘行為等の特徴
(1) 渋谷の街頭で、
「読者モデルを探しています。
」などと消費者に告げ、その場でスナップ写真を
撮影する。後日、
「一次審査に合格した。今後の選考についての話がある。」と、登録契約につい
て消費者に何も知らせないまま、事務所に呼び出す。
(2) 事務所を訪れた消費者に、二次審査の撮影のためにエステに行くよう指示する。エステ施術後
に消費者が事務所を再訪すると、「事務所に入るには10万円が必要。」と突然告げ、「専属のマ
ネージャーが付く。」
、
「仕事は沢山あるから、すぐに10万円は稼げる。」などと事務所登録契約
を勧誘する。
(3) 契約を断っている消費者に対し、
「今決めないと損だからこの場で決めて欲しい。」などと、強
引に契約を迫る。
3
業務の一部停止命令の内容
平成27年3月20日(命令の日の翌日)から平成27年9月19日までの間(6か月)、特定商
取引法第51条第1項に規定する業務提供誘引販売取引に係る次の行為を停止すること。
(1) 契約の締結について勧誘すること。
(2) 契約の申込みを受けること。
(3) 契約を締結すること。
【問合せ先】
担 当 生活文化局消費生活部取引指導課
電 話 03-5388-3074
4
業務の一部停止命令の対象となる主な不適正な取引行為
不適正な取引行為
特定商取引法の条項
「読者モデルに興味はないか。」などと告げて連絡先を入手した消費者に
対し、電話を掛けて事務所への来訪を要請していたが、その際、契約の勧
第51条の2
誘に先立って、登記簿上の名称である「株式会社 DMP」を告げず、また、
勧誘目的、氏名等不明示
特定負担を伴う契約の締結について勧誘をする目的であることを明らかに
していなかった。
実際には審査を行っていないにもかかわらず、「一次審査を通過しまし
た。」などと告げ、また、事実でないにもかかわらず専属のマネージャーが
付くなどと、消費者の判断に影響を及ぼすこととなる重要な事項について
不実を告げていた。
第52条第1項
不実の告知
契約について勧誘する目的を告げずに電話により誘引した消費者に対し
て、公衆の出入りする場所以外の場所である事務所において、契約の締結
について勧誘を行っていた。
第52条第3項
公衆の出入りする場所
以外の場所での勧誘
契約の概要について記載した書面を消費者に交付していなかった。
また、契約の内容を明らかにする書面を消費者に交付していなかった。
第55条第1項
概要書面不交付
同条第2項
契約書面不交付
「仕事は沢山あるから、すぐに10万円は稼げるよ。
」
「登録料は9万9千
円掛かるけれど、仕事をしていれば、すぐに元が取れる。」などと、将来の
不確実な事項について、利益を生ずることが確実であると誤解させる断定
的判断を提供していた。
第56条第1項第2号
断定的判断の提供
契約を締結しない旨の意思を示している消費者に対し、
「今決めないと損
だからこの場で決めて欲しい。」「もし嫌だったら後で辞めることもできる
から、今ここで契約書だけ書いて。」などと、迷惑を覚えさせる仕方で勧誘
を行っていた。
第56条第1項第3号
迷惑勧誘
5
今後の対応
業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して特定商取引法第70条の2の規定に基づき2年以
下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを、法人に対しては特定商取引法第7
4条の規定に基づき3億円以下の罰金を科する手続きを行う。
〈参考〉 東京都内における当該事業者に関する相談の概要(平成27年3月18日現在)
平均年齢
契約額
22.4歳
(最少 19歳)
99,000円(税別)
24年度
3件
相談件数
25年度
26年度
7件
24件
合計
34件
消費者へのアドバイス
◆
「読者モデルになりませんか。」などと誘われ、軽い気持ちで事務所を訪問して、高額な契約をさせ
られる場合があります。強引に勧誘されても、きっぱりと断りましょう。
◆
芸能事務所に登録すれば仕事があると勧誘され、契約をしたが、実際には仕事がなかったという相
談が多く寄せられています。契約前に周りの人に相談するなど、冷静になって考えましょう。
◆
同様の事例でお困りの方は、最寄りの消費生活センターへご相談ください。
〈参考〉
●東京都消費生活総合センター 03-3235-1155(相談専用番号)
●悪質事業者通報サイト http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/tsuho/honnin-form.html
参考資料 相談事例
【事例1】
平成26年6月、消費者甲は街で、当該事業者の従業員Aから「すみません、今読者モデルの選考を
していて、スナップ写真を撮っています。」と声を掛けられた。「読者モデルを探しています。○○(有
名なモデルの名前)が所属している事務所です。」と言われ、甲は大きい事務所なのかなと思った。写真
撮影後、Aは「人材発掘セクションBeer」と書かれた名刺とチラシを差し出して、「今撮った写真を一
次審査に使って、合格したら連絡します。」と告げた。甲はAに名前や連絡先等を教えて帰宅した。
数日後、「先日写真を撮った件です。一次審査に合格しました。一度事務所に来てもらい、今後の流
れを説明したい。事務所の場所はチラシに載っています。」と連絡があった。甲は、話だけなら聞いて
みようと思い、事務所に行く約束をした。
事務所ビルの1階に看板は出ておらず、階段にも看板はなかった。地下2階の部屋で、女の子が話を
していたのと、入口にファッション雑誌があったのを見て、中に入った。中はパーテーションで区切ら
れたブースがあり、当該事業者の従業員Bにブースへ案内された。Bは、「二次審査の撮影の前には、
肌のコンディションを良くするため、今から紹介するエステに行ってきて欲しい。」と言い、さらに、
施術後に改めて今後の話がしたいのでエステが終わった帰りに事務所に来るようにと言った。事務所に
いたのは30分程度で、二次審査の説明とエステの予約だけで、帰宅した。
数日後、甲は二次審査のためのエステの施術を受けてから事務所に行った。当該事業者の従業員Cが
出てきて、
「PHORIA」と書かれた名刺を渡し、自己紹介をして、当該事業者の芸能事業の話を始めた。
Cは、仕事のあっせん方法について「事務所から送信される仕事内容のメールを見て、やりたいと思う
ものをやってください。報酬はドラマの通行人の役だと1回で1万円くらいです。仕事はすごく沢山持
っています。
」と話し、
「読者モデルとして活動したいなら、撮影代を事前に10万支払ってもらう。ま
た、強制ではないけれど、ウォーキングやポージングのレッスン費用が掛かる。」と甲に告げた。甲は
スカウトされてから今までお金の話は一切されていなかったため、ここで初めてお金が必要だと分かっ
た。甲は「時間を取って考えたい。親に電話しても良いですか。」と聞いたが、Cからは「自分の意思
で決めなきゃいけないのに、なんで親に相談するのか。今決めないと損だからこの場で決めて欲しい。」
と言われた。また甲は「お金がないのでやりません。
」と断ったが、Cは、
「これから仕事をしていけば、
10万円くらいは元が取れる。それを考えると安い金額だ。それに支払回数も変更することができる。」
と、分割でも支払えるということを何度も言った。仕切りに囲まれた狭いブースで、Cがふさぐように
座っていたため、甲は出ていくことができなかった。2時間勧誘され、甲は契約をしないと帰れないと
思い、クレジットカードを使って10万円の契約をした。この時に書いた商品購入申込書は、Cから、
「じゃあ、これを読んで書けるところを記入して。」と言われたのみで、その内容や、クーリング・オ
フ、解約等についての説明はなかった。また、販売会社の項目に書いてある「株式会社DMP」という
名前は、この時に初めて目にした。甲は事務所を出てすぐ、解約しようとCに電話をしたが、「どうし
てすぐに気持ちが変わるのですか。取りあえず明日カード会社から電話が来るまで待ってください。」
と言われてしまった。
【事例2】
平成26年7月、消費者乙が街を歩いていると、当該事業者の従業員Dから「モデルに興味はありま
せんか。」と声を掛けられ、読者モデル、ヘアカタログ、ブライダルモデル等の、モデルの種類が書い
てある紙を見せられた。乙が、やりたいモデルに丸を付け終わると、Dは「写真を撮ってもいいですか。
」
と言い、乙はDに写真を撮ってもらった。撮影後、Dから、「今撮影した写真を会社に送って、一次審
査をします。」と言われ、
「人材発掘セクションBLUE」と書かれた名刺をもらった。乙は撮影前に渡さ
れた用紙に名前と連絡先を記入し、帰宅した。
2~3日後、当該事業者から、「一次審査を通過したので、二次審査の話がしたい。事務所に来られ
る日はありますか。」と電話があり、乙は話を聞くだけなら良いかと思って、事務所に行く日時を決め
た。
乙が事務所のビルに行き、地下2階のドアを開けると、事務所は狭く、簡易なパーテーションで仕切
られていた。事務所の中では、当該事業者の従業員Eから「PHORIA」と書かれた名刺とエステ店のチ
ラシを渡され、「この紙に書いてある場所が、二次審査をするところだから行って来て欲しい。無料で
エステをしてもらい、その場で撮影をして、その写真をうちの会社に送ってもらって合否を決める。二
次審査に合格すれば、モデルの活動ができる。もしダメでも、登録料を払ってうちに登録すればモデル
の活動ができるよ。」と言われた。この時、登録料という言葉を言われたが、金額は一切言われなかっ
た。また、Eが「エステが終わったら事務所に寄って欲しい。」と言ったため、乙はエステの感想や今
後の話をするのかと思い、エステの後で事務所に寄ることにした。
数日後、乙がエステサロンで施術を受け、その帰りに事務所に行くと、当該事業者の従業員Fが現れ、
Eと同様に「PHORIA」と書かれた名刺を渡してきた。Fは、事務所に所属している人が過去にどのよ
うな仕事をしてきたのかを記載してあるファイルを見せ、「この子は雑誌のスナップに載った。有名な
テレビ番組の仕事もある。」などと言った。Fは「モデルとしてやっていきたいなら、登録料として1
0万円が必要になる。」、「これに加えてモデルのレッスン料がかかる場合もある。有名な先生が教える
から本当は1回数万円だけど、登録料を支払えばクーポンがもらえて、安く受けられる。」などと言っ
た。乙は、10万円も掛かるとは全く予想はしておらず、驚いたが、Fは、「仕事の案件のメールを一
斉送信するから、それを見て自分の希望に合ったものを選んでください。仕事は沢山あるから、すぐに
10万円は稼げる。モデルの仕事は、普段会えないようなメイクアップアーティストに会えたりするか
ら、仕事をしながら美意識を高められる。」と、モデルや芸能関係の仕事の魅力を話した。乙は悩んで
いたが、Fから、「あなた以外にもいっぱい声を掛けているから、今ここで決めないともう登録できな
いかも知れない。」と強い口調で言われたため、今答えを出さないと家に帰れないと思い、契約を承諾
した。するとFは、商品購入申込書と「撮影についてのお願い」と書かれた書類を出し、「この部分を
取りあえず書いて。
」と言った。書類の説明は一切なかった。また、商品購入申込書に「株式会社DMP」
と記載があり、乙はここで初めて正式な会社名が分かった。
【事例3】
平成26年9月、消費者丙は街で、当該事業者の従業員Gから「読者モデルを探しているんだけど、
モデルになってみませんか。」と声を掛けられ、チラシとプロフィールを書く用紙を渡された。丙はそ
の用紙に、氏名と、雑誌や芸能活動に関するアンケートを記入してGに渡した。そしてGから「後日チ
ラシに書いてある電話から連絡が来るから、興味があったらチラシの事務所に来てください。」と言わ
れ、別れた。
2、3日後、電話があり、「一次選考が通ったので、二選選考に来てください。二次選考は、無料の
エステを受けてもらって、その時撮影した写真を使います。二次選考の話をしたいので空いている時間
はありますか。」と言われた。丙は二次選考の話を聞きに事務所に行くことにした。
数日後、丙は事務所を訪ねた。事務所ビルの1階に看板はなかったが、地下の部屋に事務所の名前の
張り紙があり、ドアを開けて中に入った。丙は、パーテーションで仕切られたブースで、当該事業者の
従業員Hから説明を受けた。Hは、「プロフィールの写真を撮りたいので、無料のエステに行って来て
ください。今後の活動についてお話ししたいことがあるので、エステの帰りに事務所に来てください。」
と言い、エステサロンの場所を書いたチラシを渡した。
丙がエステの施術後に、今後の話を聞くために事務所に行くと、ブースに案内され、当該事業者の従
業員Iから名刺を渡された。名刺には、
「PHORIA」とあった。Iは、
「うちの事務所に入って芸能関係
の仕事をしませんか。うちにはモデルの○○(有名なモデルの名前)が所属しているんだ。」
「うちの事務
所に登録後は、プロフィールの写真を撮り、1人に1人ずつマネージャーが付く。マネージャーから仕
事内容が書かれたメールが届くから、その仕事をやりたいと思ったら、そのメールに返信して。ギャラ
は1,000円から1万円までいろいろある。モデルは日払で、ドラマの場合は2~3か月後に振り込
まれる。」と言い、さらに、
「うちの事務所では、読者モデルとして活躍している子も沢山いる。有名な
映画のエキストラになれる。それに、マネージャーとヒアリングして、自分にぴったりの仕事を紹介し
てもらえるし、毎日のように仕事があるから、本業が忙しくても空いた時間でお仕事ができる。」と続
けた。そしてIは、
「事務所に所属するには、プロフィール代として10万円を払ってもらう。あとは、
希望者だけだが、モデルのレッスンがあるから、そのレッスン代が掛かることがある。」と説明した。
丙は、スカウトされてから今まで、お金の話は一切聞いていなかったので、「お金が掛かるならやりま
せん。」と断った。しかしIは、「10万円はムダにはならないよ。すぐに元が取れる。」と言い、雑誌
の切り抜きが入ったファイルをどんどん持ってきて、机の上に置いた。丙は「家族に聞いてからにして
もいいですか。」と尋ねたが、
「もし嫌だったら後で辞めることもできるから、今ここで契約書だけ書い
て。」と言われた。丙は、このまま断り続けても帰れないと思い、「分かりました。やります。」と言い
契約をすることにした。Iは丙に、商品購入申込書を書くように告げたが、10万円を払うということ
以外の説明は一切なく、その書面の裏に契約事項が書かれていることも言われなかった。丙は3時間く
らい勧誘を受けていた。
契約した日の夜、丙は家族に相談し、翌日、Iにクーリング・オフをしたいと伝えたところ、Iから
は「解約はできますが、もう撮影の時間も入っているし、メイクさんの時間も取っているから、お金は
返ってきません。」と言われた。
【事例4】
消費者丁は、平成26年8月、街で当該事業者の従業員Jから声を掛けられた。丁は通り過ぎようと
したが、Jは「怪しい者ではありません。5分から10分で終わるので、話だけでも。」と言い、
「人材
発掘セクションBLUE」と書かれた名刺とチラシを差し出した。そして、「働く女性を対象に、雑誌の
特集を企画しています。一次審査としてスナップ写真を撮影させていただきたい。通過するように何と
か推薦しますから。」と言い、「二次審査まで通れば、ファッション雑誌に掲載されるかも知れません。
有名人とも共演できます。」と話した。
丁は、写真を撮られるだけならお金も掛からないし、どうせ審査なんて通らないだろうと思い、Jに
よる写真撮影に応じ、住所、氏名、連絡先と、読者モデル、パーツモデル、エキストラ等の中で興味の
あるジャンルを記入したアンケートを提出した。撮影後、Jから「合否の結果は後日連絡します。」と
言われ、そのまま別れた。
数日後、電話が掛かってきて、「一次審査に合格しました。二次審査の説明をしたいので事務所に来
て欲しい。場所はチラシに書いてあります。
」と言われた。日程を決めた後、
「他にも予約している女の
子が沢山いるから、絶対に遅れないようにしてください。」と言われ、丁は、これは行かなければいけ
ないと思った。
後日、丁は、二次審査について説明を受けるため事務所に行った。事務所ビルの1階に看板等はなか
ったが、地下にある部屋の扉に、事務所名の張り紙があった。中に入ると、音楽がうるさく、雑然とし
た感じで、パーテーションで仕切られたブースで当該事業者の従業員Kから説明を受けた。説明では、
二次審査ではきちんとした写真を撮影すること、そのために、二次審査の前にエステを受けてもらいた
いこと、エステの料金は事務所が負担するため無料であることを告げられた。特に「エステは、二次審
査の写真撮影でより綺麗に写るために行うもので、全員に受けてもらっています。」という説明があっ
た。また、「事務所に登録すれば、雑誌の読者モデルやドラマのエキストラ、パーツやヘアのモデルの
仕事もアルバイト感覚でできる。興味があれば、エステを受けた後でまたここに来てくれないか。」と
言われ、丁は、モデルの仕事が少しは収入になるかも知れないと考えて、次に来訪する日時を決めて帰
宅した。最初にスカウトされてからモデルや芸能活動に関する話はされたが、登録料など、お金が掛か
るという話は一切なかった。もしお金が掛かるという話をされていたら、丁はその時点で断っていた。
数日後、丁は事務所から言われたエステで施術を受け、その後、再び事務所を訪ねた。応対した当該
事業者の従業員Lからは、「モデルの仕事は登録制で、いつ、どのような仕事があるかの情報が配信さ
れる。興味があれば、そのメールに返信すれば良い。登録している女の子は学生から社会人までおり、
月に4回から8回程度モデルの仕事をしている。1回の仕事では、5千円から1万円のギャラがもらえ
るよ。」という説明を受けた。そしてLは、
「うちの事務所は、大きな事務所から独立した人が子会社と
して作ったもので、大手よりも安い登録料で済む。」と言い、初めてお金が掛かるという話になったの
で、丁は驚いた。しかしLは、「登録料は9万9千円掛かるけれど、仕事をしていればすぐに元が取れ
る。」と続け、「登録の定員は100人で、既に70人から80人は埋まっているから、やるなら今だ。
興味あるでしょう。」と、丁を焦らせたり挑発するような発言をして、何度も「どうするか。」と、しつ
こく勧誘してきた。
そのような話が1時間以上続いた後で、最後に丁は「やります。」と答え、商品購入申込書に必要事
項を記入して、契約をした。