最 北 端 だ か ら あ た た か い ~「チーム声問」の絆~

北海道稚内養護学校
学校便り
平成 27 年 7 月 10 日発行
第2号
発行者 松浦 孝寿
最 北 端 だ か ら あ た た か い
~「チーム声問」の絆~
北海道稚内養護学校 教頭 高木 美穂
すっきりしないお天気が続いていましたが、7月に入ってから徐々に気温も高くなり、花壇や学校前の
道路の花の色彩が一段と濃くなってきました。少し離れた海岸線ではオレンジ色のエゾカンゾウが咲き乱
れ、ハマナスが甘い香りを漂わせており、少しずつ夏の気配が感じられるようになってきたとともに、地
域の自然の豊かさを感じている今日この頃です。
さて、私事ですが、この4月に稚内養護学校に着任して早くも3か月が経ちました。この頃は、時折吹
く強い風やグラウンドで出会うゴメやキツネや鹿にも驚かなくなり、声問住民としての生活にもようやく
慣れてきたところです。また、この間、保護者・地域の皆様方には、声問海岸の清掃活動、運動会、焼肉
交流会、職場実習をはじめとする本校の様々な教育活動に際しまして、本校児童生徒との交流を深めるな
ど、いつも見守り、支えていただいていますことに心より感謝申し上げます。
私が稚内養護学校に来て感じていることの一つに、
「人や地域が、
あたたかい」ということがあります。特に、声問地区は、文教の街、
福祉の街として発展してきた歴史があり、稚内市からノーマライゼー
ション推進地区に指定されていることもあり、地域の方々が、声問で
学ぶ子ども達のために、いつも温かい目で見てサポートして下さって
いることに、声問地区の強い「絆」を感じています。
本校の今年度の重点キーワードは、
「学び」
「地域」
「対話」です。地域を真ん中に置いて、稚内養護学校
が「チーム声問」の一員として、地域とのつながりを大切にしながら、地域とともに生き、地域とともに
学び、成長し、そして、地域に貢献できる学校を目指していきたいと考えています。今後も最北端にある
特別支援学校だからこそ、
「あたたかい」学校づくりを目指します。これからも、皆様方のご協力、ご支援
をどうぞよろしくお願い致します。
声問神社祭では本校寄宿舎指導員が御輿の
担ぎ手として大活躍!
声問神社祭の宵宮祭。外はあいにくの
空模様ですが、コミュニティセンターの
中は熱気ムンムン!
「いらっしゃいませ!」舎生が出店した
ヨーヨー釣り、スーパーボールすくいの
お店も大繁盛!
燃えた!やり遂げた!!輝いた!!!
「楽しい運動会にしよう」
「思い出に残る運動会にしよう」
、この学校で初めての運動会、最後の運動会。
皆色々な想いを持って取り組んできた運動会だったと思います。自分の役目を果たそうと個別練習をした
り、チームでは作戦を練ったりもしました。目標に向かって努力する姿は一人ひとり輝いていました。た
だ心配事は天気。練習では雨天で徒競走ができず、気温が低いときは 6 月でも暖房を入れながらの練習で
した。当日は少々寒さがありましたが、外での競技も予定通りに行うことができました。みんなが元気に
グラウンドで走る姿、そしてその活躍を見守り応援する保護者の姿は、運動会だからこそではないでしょ
うか。学部種目はそれぞれの色が出ていました。小学部は「妖怪ウォッチ」を題材にして、
「妖怪メダル」
を集めるために、跳び箱、バスケットのシュート、数の問題など個人の課題をクリアし、チームリレーで
頑張りました。中学部は、「燃えつきろ!オレがやらねば誰がやる!」と体育館内を往復。行きは体育や体
力作りで取り組んでいる跳び箱やマット運動、ぐねぐね平均台などの個人課題を行い、そして帰りはサイ
コロを振り、出た目の先生と 2 人 3 脚をして最後まで全力を尽くしました。高等部は「物取り合戦」を
行い、バケツやタイヤ、大きい物は平均台、洗濯機、仮面ライダー(大)?などを中央から自陣まで運び
ました。時間が経過し競技者がペアやチーム毎になると、洗濯機など得点の高い物が行ったり来たり。重
いものは協力して運びました。勝負の行方は赤組 3 連勝のあと、白組が
2 勝し、最終競技の大玉リレーで勝敗が決するというドラマチックな展開
で、一喜一憂した子ども達のいろいろな表情が見ることができました。皆
やり遂げた様子で、頑張ってきたその姿勢は日常生活、学校生活に今後生
かされていくことでしょう。
(文責:幸山 昌樹)
自分の将来・・・
6 月 19 日(金)~6 月 29 日(月)で行われた実習(事前事後学習含む)が無事に終わりました。今
年度から新しい形となった職場実習(旧総合体験学習)では、1 年生が終日作業実習、2 年生が特設実習
(窓清掃)
、3 年生が企業・事業所実習に取り組みました。
1 年生は、校内で作業(木工及び縫工)を終日かつ 5 日間通して作業しました。一日作業することで働
くことの難しさや大変さを感じることができたようです。2 年生は校内の内窓清掃と特別養護老人ホーム
緑風苑の外窓清掃を行いました。雨に見舞われ、予定どおりとは行きませんでしたが、仕事する喜びや達
成感を感じられた実習になったようです。3 年生は、稚内北光園、手づくり工房どーなつ、北海道エネル
ギー、
(株)明治で実習させて頂きました。3 年生にもなると卒業後をイメージし、課題を意識して実習
に臨むことができていました。
職場実習は日頃の学習の成果を発揮する良い機会でもありますが、働くイメージや力を付けることも大
切です。その上で高等部生徒は、卒業後の将来を具体的にすること、どんな人と関わり、どこに住んで、
どうやって過ごすかなどたくさんのことを考えなければなりません。職場実習を通じて、自分の将来につ
いて意識を高めていけるよう、指導していきたいと考えています。
(文責:平川 亮一)
8 月の行事予定
17 日
19 日
20 日
21 日
25 日
26 日
28 日
2 学期始業式、プール学習開始
二計測(小学部)
二計測(中学部)
二計測(高等部)
ごみ拾い③(寄宿舎)
宗谷ダンスプロジェクト(寄宿舎)
遠足
タブレットで作業内容を確認
する生徒達
緑風苑にて窓清掃中