保育所看護職者が抱える困難感と対処行動

目白大学大学院
所属
氏名
論文題目
看護学研究科 看護学専攻 修士課程
藤城 富美子
修了論文概要
修了年度
平成 25 年度
指導教員
(主査)
吉田 由美
保育所看護職者が抱える困難感と対処行動
本 文 概 要
本研究は保育所看護職者が保育現場で抱く困難感と対処行動を明らかにすることを目的とした。
全国規模の保育所看護職団体の会員 885 名の内、保育所に勤務している看護職者を対象に、2013
年 7 月~9 月に質問紙調査を行った。その結果、215(回収率 24.3%)の回答を得、213 を有効回
答(有効回答率 99.1%)として分析した。1.保健業務上の困難感では、看護職者が主体的に、
また、積極的参加できる項目では困難感は低く、保育士や医療や療育などの他機関、地域との連
携がより求められる部分では困難感が高いことが分かった。特に、定数内配置者に「一部担当」
状況が多く、困難感も強いことが明らかになり、専任配置である必要性が示唆された。2.保育
の中で保健を理解してもらうことの難しさを感じていた。保育所看護職の業務について国の基準
や明確な指針が出されていない。看護職の役割を十分遂行するためには早急に業務の確立が求め
られる。また、看護職は一人職種で相談できる相手がいないことに困難感を抱えていた。入職初
期の戸惑いや不安、悩みなど相談できる機会を求めており、看護師会の定期的に参加の機会の必
要性が示唆された。3.対処行動では、保育の中に保健の理解を広めるための行動を模索してい
た。子どもと保護者の信頼関係を築く行動を積極的にとっているが、保育士との関係性では苦慮
していた。保育所経験の浅い看護職者ほど知識や技術の不足を感じ、困難感も強いことから、入
職初期からの研修システムの整備が必要と言える。4.困難感と対処行動には関連が認められた。
諦めずに努力することや看護職としての意見を主張することで困難感を克服していると考えら
れた。また、困難感がなくとも業務上で必要な行動はとることが望ましい。