11.事故防止対策《輸血に関すること》

11.事故防止対策《輸血に関すること》
■用語/赤血球濃厚液(Ir-RBC-LR)新鮮凍結血漿(FFP-LR)濃厚血小板(Ir-Pc)
洗浄赤血球(Ir-WRC)
(1)事故
①輸血の指示受け間違い
②血液製剤の不適切な取り扱い:FFP-LR を冷蔵庫保管、Ir-PC を冷蔵庫に入れてしま
った
③異型輸血:電子カルテの患者画面で血液型と輸血システムで確認をしなかった。
④血管外への漏れ
⑤副作用と合併症
(2)対策
①輸血の指示受け間違い防止
1)口頭指示は基本的に受けない。
2)電子カルテの血液型と合っているか2人で確認する.
3) ネームバンドの血液型(+-)を確認し.ベッドネームに血液型を記入する時は、
患者の同意を得て、2人で血液型を確認しながら、黒のマジックで血液型を書く.
4)連続輸血をするときは番号をつける.
5)バーコード認証の合致がなければ輸血を行わない.
②血液製剤の不適切な取り扱い防止
1)各製剤の保存方法、温度を理解し、取り扱うときは思い込みをせず注意する.
Ir-RBC-LR :冷蔵庫(2~6℃)
FFP‐LR:冷凍庫(-20℃以下)
Ir-PC:室温(20~24℃)振盪させて保管
2)FFP‐LR は高温で急激に融解しない(破損するため).
3)FFP‐LR は、輸血バックの破損の有無に留意するため、融解後チェックする.
4)輸血セットは、血小板輸血セットなどがあるので、正しい輸血セットを選択する.
5)輸血保管は中央検査科で行い、必要時取りに行く.
6) 交差適合試験の結果を確認後、輸血バックを持って検査室へ血液製剤を受け取り
に行く(交差適合試験の結果は輸血システムに入力される)
7)血液製剤とブドウ糖液など注射液との混合は溶血や凝血を起しやすいので避ける.
③異型輸血防止
1) 輸血の指示が出たら、医師と2人で電子カルテ画面で血液型を確認する.
2) バーコードリーダーで認証を行い、実施登録する.
4 点認証(施行者・確認者のバーコード、ネームバンドまたは患者に確認済の受
付票にある患者バーコード、輸血パックのロットNOシールのバーコード)
3)マッチング済の血液を受けるときは、検査技師とともに交差試験結果と血液、
及びバーコードシールを照らし合わせて患者名、血液型(ABO 式、RH 式)輸血の
種類、本数、有効期限、交差試験の結果を声を出して読み上げ、検査科は払い出
し者に入力、看護師は受け取り者に入力する.
5)施行前に医師とともに血液型、血液番号、有効期限を血液バックと(電子カルテ
の輸血)
、交差適合試験結果、カルテ、血液型報告書で照合して、声を出して確認
する.
6)確認後直ぐその場で「輸血票」とバーコードシールを輸血パックに貼付する.
7)FFP-LR を融解するときも、患者のバーコードシールを付けておく.
8)準備終了後、再度患者名と交差適合試験結果、血液を確認する.
9)1 本目は医師と共に実施する.
医師と看護師が患者のベッドサイドに行き、患者に名前と血液型を名乗ってもら
い、ネームバンドの名前と血液型を確認し、バーコードリーダーによる患者ネー
ムバンドと輸血パックのバーコードの認証を行い、合致すれば輸血を開始する.
10)2本目以降は看護師2名で患者のベッドサイドに行き、1本目と同様に患者と共
に確認後、バーコードリーダーによる認証を行い接続する.
11)夜間・土・日・祝日の申し込み、緊急輸血時はその都度医師と共に施行する(複
数本を施行する場合もその都度医師と共に行う)
.
12)数日間輸血を施行する場合、1 日ごと 1 回目は医師と共に上記の方法で確認後開
始する.
④血管外への漏れ防止
1)原則、輸血用として末梢ルートを確保する.その場合、19G~20G の針を使用し、
薬剤は生理食塩水 100ml とする.
但し血管確保が困難な場合は既存のルートの側管ルートを使用することもある.
既存のルートがなく、看護師による確保が困難な場合は医師に依頼する.
2)血管に確実に入っているかどうか逆流を確認してから、輸血セットを接続する.
3)5分間は腫脹の有無を確認する.
4)刺入部の熱感、疼痛、腫脹など異常を感じたら、ナースコールを押すように説明
する.
⑤副作用と合併症防止
1)輸血中は副作用の有無を観察するが、特にはじめの 15 分間はバイタルサイン測定
など観察事項を記録する.開始後 15 分までは 15~20 滴/分で滴下し、5分間は
ベッドサイドで観察した後、指示の滴下数とする.
2)他の薬剤との混合を避けるため、輸血専用の末梢ルートを確保することが望まし
い(医師が施行)
.
3)刺入部の熱感、疼痛、口周囲の違和感、発熱、悪寒、戦慄、蕁麻疹などの異常を
感じたら、すぐナースコールをするように説明.
4)退室時は終了予定時間を告げ、ナースコールを患者の手の届くところに置く.
5)輸血中は度々訪室して副作用の有無を観察し、滴下数をチェックする.
6)症状が出現したら、直ちに輸血を中止し、生理食塩水などで血管を確保したまま
で医師に連絡し、一般状態をチェックする.
7)急速輸血(成人 5ml/kg/h、小児 1.5ml/kg/h)以上で輸血するときは、37℃で加温
する.1単位当たりの長時間輸血は溶血や細菌感染を助長する可能性があるので
注意する.
8)電子カルテの副作用記入欄にバイタル、副作用の記録をする.
看護カルテ→経過表→表示条件→輸血時副作用→バイタル→測定時間→測定値
9)副作用があれば、入力し登録する.
輸血時副作用 項目の欄で右クリック→観察時間を入力し確定→内容入力
検査室への副作用情報については現在、システムと検討中(平成 27 年 3 月 31 日)
⑥輸血中の観察
1)ABO 血液型違いによる不適合輸血では、輸血直後から血管痛、不快感、胸痛、腹痛
などの症状が見られるので輸血開始後5分間はベッドサイドで患者の観察をする.
2)輸血開始後 15 分を経過した時点で患者の状態を確認する.
3)即時型溶血反応のないことを確認した後にも、発熱、蕁麻疹などのアレルギー症
状がしばしば見られる為、その後も適宜観察を続行し、異常の早期発見に努める.
4)観察した時間・内容等は記録する.
⑦副作用や事故が発生したときの対処方法
➢輸血療法マニュアル参照