~うね間かん水・病害虫防除の実施で青立ち防止~

大豆情報
平 成 2 7 年 8 月
七尾鹿島営農推進協議会
羽咋郡市営農推進協議会
防除・かん水編
~うね間かん水・病害虫防除の実施で青立ち防止~
1.うね間かん水
予想される向こう1か月の天候は、気温は高く、降雨量も平年並~少ないと見込まれており、大豆のほ場では乾
燥が予測されます。乾燥は、落花・落莢による減収や青立ち、小粒化・しわ粒の原因となります。
土壌表面が白く乾き、降雨の見込みが無い場合は、
『うね間かん水』を実施して下さい。その後も
降雨が無い場合には、1週間程度の間隔で9月中旬頃まで実施して下さい。
※1 ほ場の半分程度の葉の裏面が見えるまで乾くようだと、かん水の時期としては遅いので、葉の裏面が見
え始める前にかん水すること。
※2 うね間かん水は、朝夕の涼しい時間帯に行い、圃場末端まで水が達したら直ちに落水する。
※3 極端に乾燥してからのかん水や、長期の停滞水は、根の障害を引き起こして逆効果となるので注意。
【参考データ】大豆は、稲以上に水を必要とし、莢伸長期~子実肥大期の干ばつは青立ちを助長する。
600
12
500
青10
立8
蒸
ち
発 6
株
数
量
率4
(
倍
(
)
%2
)0
400
300
200
100
(mℓ)
0
イ
ネ
ロト
コウ
シモ
レ
タ
ス
キ
ャ
ベ
ツ
作物の要水量(乾物1gを生産するのに必要な水の量
(畑地かんがい 1972 より )
ダ
イ
ズ
100
品種アキシロメ (57 年)
80
60
20
35
)
開花始期
40
25
0
15
5 0 5
15
25
35
45
55
開花始期を 0とした前後の日数 (S57 四国農試 )
無処理
莢伸長期
子実肥大期
生育期間別に土壌を乾燥した場合の
青立ち株率(近畿中国四国農研2003)
2.病害虫防除
現在“ウコンノメイガ”および“葉焼病”
の発生が見られてます。特に「里のほほえみ」は
葉色が濃く、虫や病気が付きやすい品種です。発生を
確認したら早急に防除を実施しましょう。
【随時防除】
ウコンノメイガ防除
ウコンノメイガによる葉巻きと幼虫
資材名
希釈倍数
使用量
使用回数
使用時期
サイアノックス粉剤
―
4kg/10a
2 回以内
収穫7日前まで
プレバソンフロアブル5
4000倍
2 回以内
収穫7日前まで
100~300 ㍑/10a
葉焼病防除
現在管内で葉焼病の発生が確認されました。
多発すると、小粒化・減収の原因となります。
また、未熟粒・奇形粒・しわ粒などの発生も助
長し、品質の低下を招きます。葉焼病の発生を確
認した場合は防除を行ってください。
《葉焼病の特徴》
葉に発生し、初めは淡緑色~淡赤褐色の小さな
斑点が現れ、その後1~2mm の大きさになり、
色は褐色~黒褐色、周囲が黄色の病斑になります。
発病が激しい時は、葉全体が焼けたような症状
になり、落葉や枯死に至ります。
資材名
希釈倍数
使用量
使用回数
使用時期
バリダシン液剤5
500 倍
100~300 ㍑/10a
3回以内
収穫7日前まで
-
-
撒粉ボルドー粉剤DL
-
4kg/10a
【基幹防除】
昨年度の管内の大豆は、カメシ類による吸汁害で収量・品質を大きく落としました。
カメムシ類による吸害は青立ちの原因となります。必ず適期に4回の防除を実施しましょう。
防除時期
8月8~12日
(開花期~幼莢期)
8月22~26日
(莢伸長期)
9月上旬
(子実肥大期)
9月中旬
(子実肥大後期)
使用
回数
使用時期
3~4kg
/10a
4回
以内
(収穫21日前まで)
1000倍
200L/10a
2回
以内
(収穫30日前まで)
3~4kg
/10a
4回
以内
(収穫21日前まで)
1000倍
200L/10a
2回
以内
(収穫14日前まで)
トレボン粉剤 DL
または
スタークル液剤 10
4kg/10a
2回
以内
(収穫14日前まで)
1000倍
200L/10a
2回
以内
(収穫7日前まで)
スタークル粉剤 DL
3kg/10a
2回
以内
(収穫7日前まで)
資材名
スミチオンベルクート粉剤 DL
または
マネージトレボンフロアブル
スミチオンベルクート粉剤 DL
または
アミスタートレボンSE
使用量
対象病害虫
カメムシ類、紫斑病 等
カメムシ類、紫斑病 等
カメムシ類、フタスジヒメハムシ
等
カメムシ類
※ 防除時期の日付は目安です。播種日等により開花期に差がありますので、開花着莢を確認して防除して下さい。
なお、1回目の防除の目安は、幼莢が見え始めた頃です。