く らべてよ もう「じ どう車 くらべ」 ~光村1 年下~ 1 単元の 構想につ いて 本単 元は 、自 動車 紹介 をす るた めに 、そ れぞ れ の自動 車を 比べ なが ら教 材文を 読み、 筆者の説 明 方 法 の 工 夫 に 気 づ く こ と が で き る よ う に す る 学 習 で す 。 本 教 材 「 じ ど う 車 く ら べ 」 は 、「 バ ス や 乗 用 車 」「 ト ラ ッ ク 」「 ク レ ー ン 車 」 と い う 3 つ の 事 例 の 「 し ご と 」 と 「 つ く り 」 に つ い て 書 か れ た 説 明 的 な 文 章 で す 。「 ど ん な し ご と を す る の か 」 そ の た め に 「 ど ん な つ く り に な っ て い る の か 」 と い う2 つの 問い かけ とそ れに 対す る説 明で 構成 さ れてい ます 。子 ども たち は、そ れぞれ の自動車 を 比 べる 中で 、説 明方 法の 工夫 を考 え、 気付 いた 説 明方法 を生 かし て自 動車 紹介に 取り組 んでいく で あ ろう と考 えま した 。そ の際 、説 明方 法に つい て の見方 や考 え方 を広 げた り深め たりす ることが で き るように 支援を工 夫しま した。 2 授業の 実際 ( 1)第1 次の学び 子ど もは 、図 鑑を 見て 、そ れぞ れが 紹介 した い 自動車 の説 明を 書き まし た。し かし、 図鑑には た く さん の情 報が のっ てお り、 うま く書 き表 すこ と ができ ない 様子 でし た。 そこで 、書い た後の感 想 を 交 流 す る 場 を 設 定 し ま し た 。 そ う す る こ と で 「 ど こ に 何 を 書 い た ら い い の か 」「 教 科 書 は 、 ど こ に 何が書い てあるの か」と いう追究 の方向性 を明確に すること ができ ました。 ( 2)第2 次の学び 「どこに何が書いてあるのか」という問いを解 決 す る ため に、 仲間 と話 し合 う活 動を 行い まし た。 その際、事柄の順序に沿って、センテンスカード を 並べて提 示しまし た。すると、 「 どれ も『 しご と』 という言葉があるから、これは、しごとのことが 書 い て あ る 。」「『 ひ ろ い に だ い に な っ て い ま す 』 と 書いてあるし、絵を見ると本当にそうなっていま すよね。だから、これはつくりのことが書いてあ る の で は な い で す か 。」 と い う よ う に 、 子 ど も は 、 役割を示した言葉、本文や挿絵資料など、板書上 にあるものを手がかりに、自分の考えを話してい ま し た 。そ れを 聞い てい る子 ども が分 かる よう に、 事柄 の順 序に 沿っ て 並べ たセ ンテ ンス カー ド 線 で囲 んだ り、 結ん だり した ので す。 そう する こ とで、 多く の子 ども が少 しずつ 「どこ に何が書 い て いるのか 」を捉え ること ができま した。 この よう な学 習を 繰り 返す こと で「 しご と」 と 「つく り」 のこ とが 書い てある としっ かりと捉 え る こと がで きま した 。だ から こそ 、次 のよ うな 説 明方法 につ いて の見 方や 考え方 を広げ たり深め た り する発言 につなが ったの だと考え ています 。 N児:お たずねが ありま す。ここ (1つめ のつくり の部分を 指さし て)は、「つく り」のこ と す よね。な ぜ、こ ことあそ こ(クレ ーン車と バスの事 例)に は、「 つくって あります 」 書 いている のに、 なんで、 ここ(ト ラックの 事例)だ け「な っていま す」と書 いてい る で すか? T児:お答えできます。こっち(クレーン車の事例)に「つくってあります」と書いてあるか ら こ の 人 ( 筆 者 ) は 、「 な っ て い ま す 」 も 書 い て い い の で は な い か と 思 っ て 、 両 方 書 い た のだと思 います 。 S児:くじらぐもにも「のびたりちぢんだり」とありましたよ ね 。ここも そうな のではな いですか 。 G 児 : こ こ は 、「 の び た り ち ぢ ん だ り 、 う ご い た り す る よ う に な っていま す」で もいいの ではない ですか。 D 児 :「 大 き な ま ど が た く さ ん あ り ま す 」 の 中 に 「 つ く っ て 」 が 隠 れ て い る の で は な い で す か 。「 大 き な ま ど が た く さ 説 明方 法に つい ての 話 し合 い ん つくって ありま す」だと思 います 。 3 実 践を 振 り 返 って 単元 はじ めに 、紹 介し たい 自動 車の 説明 を書 く 学習を 仕組 みま した 。子 どもに 書き手 の立場に 立 た せ る こ と で 、「 ど こ に 何 を 書 い た ら い い の か 」「 教 科 書 は 、 ど こ に 何 が 書 い て あ る の か 」 と い う 追 究の 方向 性を 明確 にす るこ とが でき まし た。 話 し合い の際 には 、子 ども の発言 が明確 になるよ う に 板書 に整 理を した り、 問い 返し を行 った りし ま した。 そう する こと で、 子ども は、し っかりと 言 葉 に向き合 い、書か れてい ることを捉 えるこ とができ ました。言葉に 向き合 い、こ だわるか らこそ、 こ れま での 経験 を思 い出 した り、 教材 文と 比べ た りして 、説 明方 法に つい ての見 方や考 え方を広 げ た り深めた りしまし た。 さ ら に 、 T 児 の 発 言 に 対 し て 「 筆 者 は ど う 考 え た の だ と 思 う 」「 T 君 は ど っ ち が い い と 思 う 」 な ど と問 い返 すこ とで 、も っと 多く の子 ども を「 提 案」に 向か わせ るこ とが できた のでは ないかと 考 え てい ます 。今 後は 、説 明方 法に つい ての 見方 や 考え方 を広 げた り深 めた りする ための 問い返し の 方 法やタイ ミングに ついて も考えて いきたい です。
© Copyright 2024 ExpyDoc