「白内障手術」と失敗の隠蔽、そして、偽りの「同意書」

第 2 章 「白内障手術」と失敗の隠蔽、そして、偽りの「同意書」
1)手術室での白内障手術
白内障の手術は、眼内レンズが挿入されないままに、中断された。なぜ、中断されたのかわからない。
N「いよいよ、手術が始まった。研修医が執刀し、指導医の声は近くに聞こえる。モニターを見ながら、研
修医に指示を行うのだろう。点眼による麻酔が効いているので、眼球を切開したときも痛みがない。
やがて、水晶体を砕くガリガリという音がしたかと思うと、
「ここでやめよう、明日にしよう」という指
導医の言葉を聞いた。手術は中断された」
A「君は、どうして手術が中断されたのか、わかったのか」
N「手術が始まって、すぐに終わった感じでした。痛みはない。麻酔がかかっているので痛みはない。手術
後の左眼の視野は、袋やごみで一杯になった。除去された水晶体の部分に、袋やごみが残っているのか
と思った。まさか、
「硝子体」に、
「水晶体」が落下しているとは思ってもみなかった」
A「砕く力は調整できるのか、砕く力が大きいとまずいのではないか」
N「私は、近視なので水晶体の核は、硬くなっていると聞いている。研修医は核を 2 分割(質問 3-①)して
砕いたとのことである。白内障手術の権威の赤星医師は、4 分割、硬い核の場合は、さらに細分割して、
完全に分割されたことを確認して、ゆっくりと時間をかけて砕くなど、細心の注意を払っているとのこ
とである(添付資料)
。今回の研修医の手術は、少し乱暴ではなかったと思った。第 2 回目の手術後に、
研修医が病室に来て、私と妻に、
「右眼は、部長クラスの先生に慎重にやっていただく」と発言した。そ
の時、私の左眼は血液、その塊で充満していた。
「網膜剥離が 3 カ所見つかったので、指導医に網膜剥離
の修復をしてもらった」として、うつぶせ寝を強いられた」
A「乱暴な手術をして、意図的に手術の失敗をしたのではないか」
N「水晶体の核を砕くことに、後日、質問したら、相当、乱暴な作業が行われたようだ」
A「確立された白内障手術は、容易に、失敗することはないように思う。しかし、他の患者にも 2 分割なら
ば、失敗は多いはずだ。標準的には、赤星医師がいうように 4 分割が望ましく、細分割ほど砕くのが楽
であり、水晶体を包んでいる袋に負荷がかからないはずだ。他の医師にも分割を聞いたらよい。意図的
に手術を失敗するには、2 分割にして、乱暴に砕く必要があったのだろう」
N「この失敗で、
「後嚢破損」
、
「水晶体核落下」を起こし、目的の「硝子体手術」を行う準備ができた。そこ
には、初診時の過度の説明が働いていた。15 日にも説明したとの回答(質問 3-⑩)だが、私も妻も、説
明は聞いていない。説明では、
「合併症」としての「後嚢破損」及び「水晶体核落下」の発生を示唆し、
手術当日には、
「合併症」の説明はなく、患者を安心させる、
「安心させて、バサリとやる」
。その裏付け
てをとって、
「乱暴な手術」が行われた。付録として、
「右眼は、部長クラスの先生に慎重にやっていた
だく」
、慎重さに欠けた手術で、たまたま失敗したということを翌日に発言している。この段階では、た
またまの失敗だろうと思わせる。この手術を意図的に失敗させるという、研修医の「陰謀のシナリオ」
は、
「この手術の失敗の内容を患者に知らせない」また、説明しないことを前提にしている。この前提が、
第 2 回目の手術に関する「同意書」の作成にかかわっている。
「同意書」には、
「硝子体手術」をするこ
とは記述されない。
「眼内レンズ挿入手術」を行うことだけを記述した偽りの内容になっていた」
A「陰謀のシナリオは、二重、三重に仕組まれているのだ。目的の「硝子体手術」を行うためには、たとえ、
患者をだまし,偽りの「同意書」にサインさせる、恐ろしいことだ。従って、手術失敗の内容は、君に
は説明がなかったわけだ」
N「説明があったら、第 2 回目の手術に関する「同意書」の記述内容に矛盾が生じる。そうなれば、患者は
騒ぐだろう。網膜剥離のリスクを伴う「硝子体手術」は、技術的に未熟な研修医には頼まないだろう、
「硝子体手術」に多くの実績をもつ医師にお願いすることになる。それでは、研修医が実績件数を積み
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上げるために「硝子体手術」を行うという当初の目的は達成されない。手術の失敗で、
「後嚢破損」
、
「水
晶体核落下」の状態になっていることは、口が裂けても、患者に説明してはならないことである。少な
くとも、
「硝子体手術」が終わるまでは説明してはならない。患者が、聞いてくるまで説明してはならな
い」
2)意図的な手術失敗
研修医が狙いとする「硝子体手術」を行うためには、「白内障手術」を失敗して、「後嚢破損」、「水晶体核落下」
の状態を作る必要があった。
A「これから、今回の研修医の「陰謀のシナリオ」の謎説きが始まる。したたかな陰謀の存在だ」
N「白内障手術で、意図的に手術を失敗する。
「後嚢破損」
、
「水晶体核落下」を起こして、目的の「硝子体手
術」を行う。研修医にとっては、
「研修プログラム」に基づく、
「硝子体手術」の実績件数を積み重ねる。
そのために、研修医である身分をも隠さねばならなかった」
A「陰謀のシナリオの動機は分かった。研修医は、身分を隠した。次に、手術を失敗させるためには、どの
ような手を打ったのだ」
N「それは、初診時に、
「2 泊 3 日の手術計画」の提示から始まる。また、白内障手術に関する「同意書」の
説明で、
「合併症」についての過度の説明があった。手術で起こりうる「合併症」として、
「後嚢破損」
、
「水晶体核落下」が掲載されている。
「合併症」が起こることは、すなわち、手術が失敗すること、
「後
嚢破損」
、
「水晶体核落下」が起こることと同じ意味をもつ。おまけに、私は近視であるから水晶体の核
が硬くなっており、水晶体を包んでいる袋(嚢)が弱くなっているので、
「後嚢破損」
、
「水晶体核落下」
が起きて、眼の奥にある「硝子体」に落ち込む。その場合には、
「硝子体」を切除して、水晶体核や破片
を取り除く。その時に、私がワーファリン(血液の凝固を防ぐ薬)を服用していたので、多量の出血が
あり、血が止まりにくい」
A「まさに、そのようになった。君は、そのようなことが起こることを印象付けられた、いや、暗示にかけ
られたのだ。合併症が起きることを。それからどうした」
N「2 泊 3 日の入院計画にも策略があった。日帰り手術があるというのに、なぜ、2 泊 3 日なのかと、後日、
質問書を送った。回答(質問 3-⑥)として、
「1 泊 2 日も行っていますが、前日入院の方がリスクのある患
者さんを手術前日にゆっくりと診察でき再度リスクについて確認できるため通常は、2 泊 3 日で行うこと
にしています」との回答であった。手術の前日 15 日にも、初診時と同様、
「合併症」についての長時間の
詳しい説明があったという。しかし、そのような説明を受けた記憶は、私も妻も全くない。研修医の回答
が、こんなに鮮明な描写とは恐れ入った。後日、私から「硝子体手術を行うときに、網膜剥離の発生等の
リスクは想定されましたか。また、網膜剥離の発生を防ぐためには、どのような配慮がなされましたか」
という質問に対して、下記の回答(質問 3-⑩)が届いた。妻にも、私同様、
「合併症」が起きることを脅
したかったのか」
「強度近視なので水晶体をつり下げている糸(チン小体)が弱い可能性があり、糸が切れて水晶体が眼
の奥の方(硝子体)へ落下する可能性がありましたので、手術前日に眼の断面図が描かれた模式図を利用
してその旨を説明しました。また、水晶体が眼の奥に落ちた場合はそれを拾い人工レンズを縫着すること
を本人と奥様に説明しました。奥様はリスクを聞くと怖いとおっしゃったので研修医がすべてのリスクに
ついて説明しましたが、あまり緊張しすぎないで下さいと答えました。強度近視の人は網膜が薄く弱いの
で(特に周辺部網膜)医療用カッターで落ちた水晶体を切除する際は網膜にカッターを近づけないように
注意しました。また強度近視の人は網膜周辺部がもともと痛んでいることが多いためすでに網膜が痛んで
網膜剥離になりそうな箇所がないか確認し、網膜剥離になりそうな弱い部位があればレーザーを行う予定
でした」
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A「手術から、5 か月経過してからの回答にしては、研修医がそこまで真剣に説明したことを記憶している
ことは、それだけ「合併症」が起きること、手術に失敗があることを印象づけたことになる。君は、その
ようなことが起きるのだと脅しをかけられた」
N「後嚢破損、それに伴う「硝子体手術」では、多量の出血などの手術のリスクがあるのに、どうして研修
医が自ら執刀することになったのか、どうしてでも、
「硝子体手術」をしなければならなかったのか」
A「手術当日の朝も、合併症について、くどいように説明があっただろう」
N「いいえ、合併症について、一言も説明はありませんでした。その時の私の印象です。
「当日の朝の診断では、主治医(研修医)から、
「水晶体を砕き、除去し、眼内レンズを挿入する手術であ
ること、少なくとも 30 分間で終わること、明日の朝の診察後には退院できること」を聞いた。主治医に
とって、手術に対して特に心配事(課題)はないと感じて、私は安心した」
A「この研修医の説明を聞いて安心したんだろう。当日になって、合併症の説明を聞くのもつらい。研修医
にしたら、安心して手術を受けなさいと言った。君は、安心した。ところが、手術は失敗した。初診日
には、
「合併症」が起きるぞ、起きるぞ、と脅しておきながら。当日は、明日には退院できると安心さ
せた。
「安心させて、バサリとやる。ひどい話だ」
。
N「安心させて、バサリとやるのは、卑怯です」
A「研修医が、どのようにして、手術を失敗させたのか、また、失敗したことを研修医は、あやまりに来た
のか、話してくれ」
3)入院中は、「手術の失敗内容」についての説明はなかった
白内障手術の失敗は、封印されたままであった。手術の当日も、そして翌日も、入院中も、退院時も、手術の
失敗(中断)に関して、患者には説明がなかった。説明すれば、患者に知られることなく、「硝子体手術」を行うこ
とができないからである。
A「結局のところ、君は手術の失敗の内容について説明を受けたのは、いつなんだ」
N「手術の失敗内容である「後嚢破損」
、
「水晶体核落下」については、私が質問書を提示したことで、指導
医から 11 月 14 日、研修医からは手術の失敗から 3 か月経過した 12 月 12 日に説明を受けた。当然、研
修医が指定した退院日に、今までの手術の経過についての説明があると思っていた。また、当日は、私
からの質問も準備していた。にもかかわらず、研修医は、退院日は休みで、その後、病院からしばらく
姿を消した。指導医も休みで、他の医師の診察を終えて、眼内レンズなしで退院した。
9 月 16 日の失敗の後、17 日は眼内レンズ挿入の「同意書」にサインし、密かに、研修医によって「硝
子体手術」が行われた。この手術で、
「網膜剥離」が起きて、それから 16 日間は、眼内は血液及びその
塊で充満し、先行きはどうなるか不安が満ちて、ひたすら、網膜剥離が修復され、眼内レンズが挿入さ
れる日を待った」
A「とんでもないことだ。退院日を指定していながら、研修医も指導医も休みとはいいかげんだ」
N「第2回目の「密かな硝子体手術」で、
「網膜剥離」が生じなかったら、その後で、
「眼内レンズ」が挿入
され、私の白内障手術は無事に完了し、翌日には退院できたのである。そして、研修医による「硝子体
手術」は、患者に知られることなく行うことができた。
「硝子体手術」の実績件数の積み重ねができた。
研修医にとっても、患者にとっても「ウイン、ウイン」ということになっていた」
A「しかし、世の中はうまくいかない。研修医が「網膜剥離」を起こしたために、
「硝子体手術」を行ったこ
とが、後になって患者に知られる羽目になった。患者は、
「同意書」の記述内容について追求することに
なった。
「硝子体手術」の「同意書」がないのに、患者が知らないままに、網膜剥離のリスクを持つ、
「硝
子体手術」を、経験も少ない研修医にやらせるとは無責任だと、君は詰め寄ったのか。患者の同意なし
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に手術することは、
「動物実験だ、人体実験だ」と叫んだのか。このようなことが君の場合だけでなく、
日常行われているんじゃないか、君の場合は、網膜剥離で陰謀がばれたが」
N「同意なしに手術を行うことは、インフォームド・コンセントの精神に反する。群馬大病院で、
「腹腔鏡手
術」の「同意書」が存在しなかったとして、世間の批判を浴びている。これと同じように、
「硝子体手術」
の同意なしに行われたので、
「同意書」が存在しなかったとして批判を浴びることになる。
病院としては、患者に失敗を説明していないにもかかわらず、今年になって「説明した」と嘘の証言を
持ち出した。実に見苦しいことだ。聞くに堪えない。後で考えると、研修医は、
「網膜剝離」も、意図的
に発生させ、
「網膜剥離の修復実習」試みたのではないかと思うようになった」
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