27年度進路ガイダンス 巻頭言 失敗に学び、未来に活かす6つの方法

27年度進路ガイダンス
巻頭言
失敗に学び、未来に活かす6つの方法
校長
吉
田
敏
明
受験に成功するためにはという進路ガイダンスの巻頭言として、のっけから失敗する話で恐縮で
す。しかし誰もが持つ失敗の経験を生かし、成功に導いて未来に繋げてほしいと思い書きます。人
間、生きていれば必ず失敗や挫折に出会います。失敗はしたくないけど何かに取り組めば失敗は起
こりうるものです。大切なことは失敗に出会った時、それをいかにして未来に活かすのかというこ
とです。失敗に学び未来を明るくする6つの方法を教えます。
失敗に学ぶその1:同じ失敗した人に学ぶ。過去の自分に学ぶ。
長い人類の歴史の中、いま失敗しているケースは、過去の誰かが同じように経験しているもの
です。身近な存在の、祖父母や両親、先輩の方たちはすでに経験済みかもしれせん。同じ失敗し
た人を見つけ、その人の話を聞いてみましょう。また読書の中から先人たちの失敗に挫折を乗り
越えるヒントを探りましょう。
また今回失敗してしまったことは、実は過去にも自分が同様な失敗をしている場合があります。
人には個人ごとの思考のパターンがあるからです。過去に同じ失敗をした時はどうやって克服し
たんだっけ?と思い出して下さい。過去の自分の経験を活かすことです。
失敗に学ぶその2:「そんなこともあるさ」と開き直る。
失敗を気に病んでいる人へ、人生に失敗はつきものです。失敗して当たり前。失敗すること自
体が悪いことではありません。失敗しても次に繋げられれば OK!そんなこともあるさと開き直
り、あまりくよくよ考えない楽天的な方が未来に繋がっていくのです。
失敗に学ぶその3:失敗なんてないという信念を形成する。
トーマス・エジソンはアルカリ蓄電池を発明するのに5万回もの実験を繰り返し、失敗したあ
と、「実験の成果はあった。これら数千種類の材料がすべて役に立たないということが分かった
から」と言って、それは失敗でなく発見だったと考えました。この視点さえ持てれば、すべての
出来事は常に発見で満ち溢れているはずです。
失敗に学ぶその4:失敗が与えてくれた意味を考える。
「人生の上で起こることには必ず意味がある」「失敗はギフトであり、それはあなたが乗り越
えられるからこそ与えられたものなのだ」という言葉があります。失敗から何が学べるのか。何
を意味しているのか。それを見出そうとすればその失敗が必ずあなたの糧となります。その失敗
があったから今の自分があるのだと言える未来にしましょう。
失敗に学ぶその5:失敗をバネにする。
スティーブ・ジョブスは30歳の頃、自身が立ち上げたアップル社をクビにされています。自
分がつくった会社なのに、クビにされてこの上ない挫折だったと思います。しかし彼はその後、
くじけずに最終的にはまたアップル社に戻り現在のような会社にしました。彼は次のように語っ
ています。「クビになったことはとても苦い薬だった。しかし、それがなかったら、いまのアッ
プル社の成功はないし、いまの妻に出会うこともなかった。」彼はとてつもなく大きな挫折を経
験したのにも関わらず、それをバネにして飛躍し、更に偉大なる成功を収めたのです。
失敗に学ぶその6:動く。
これが何より大切なことです。失敗から学んだことは実践してみないといけません。失敗から
学んだつもりになっていても、実際にはシミュレーション通りにはいかないことはたくさんあり
ます。そこでもまた失敗を経験し、何かを学ぶということの繰り返しなのです。なのでまずは動
く。何かを実際にやってみる。その繰り返しが明るい未来を作っていくことになります。
「失敗は成功の糧、成功の反対は失敗でなく何もしないこと」なのです。
そして「過去と他人は変えられない、未来と自分は変えられる」のです。