「人ｔｏ人」─アパレル業界に特化した人材ビジネスを展開している当社のキャッチコピーです。この言葉の背景には、歳で起業した私自身の、どんな時も「人」に助けられてきた、という深い実感があります。初めてマネキン紹介所を起業して無我夢中だった日々も、「ひとりひとりと対面で関わること」を大切にしてきましたし、その後の苦難の日々においても、「大塚さんを助けてやってくれ」と言ってくださった得意先の人はじめ様々な人に助けられ、支えられてきたからこそ乗り越えられてきたのです。人に関わる人材サービスの根幹にあるのは、「人が好き」「人を思う心」。この理念を「人ｔｏ人」の言葉に込め、事業を推進してまいりました。人の一生に深く関わる仕事だから、 “ヒューマンであること” を大切に人材サービスは、人の一生に深く関わる仕事です。特にアパレル業界は転職率が高い分、節目ごとに当社を訪れるスタッフも多く、ご結婚式、ご葬儀に参列させていただくことも珍しいことではありません。人生そのものに深く向き合っている責任を感じると共に、だからこそ、人間味＝「ヒューマンであること」が何より大切だと思うのです。もちろん、事業環境の変化が激しい中で経営を確かなものにするのは重要なことですが、人材サービスにおいては、「ヒューマン」が単なる理想論ではなく、経営と両立するものだと考えています。おおつか　いつ 1945年北海道生まれ。有名百貨店でファッションアドバイザーを経験後、1983年白山マネキン紹介所を設立。その後、ビジネスパートナーの借金を背負うなど危機を体験するも、それを乗り越え2000年イッツ・スタッフを設立。会社を軌道に乗せ一昨年には会長職に就任。代表取締役会長株式会社イッツ・スタッフ歳で現在の会社を設立した当初から、 55 ど、新たな挑戦をしていきたいですね。歳を目標に後継者を育てようと考えていました。世代交代は、社員、関わってきた多くの求人企業様、求職者様に対する経営者の責任・使命の１つと考えるからです。こうした考えや２０１２年に闘病を余儀なくされたことも手伝い、一昨年に取締役２名を社長、副社長に任じました。後継者たちも自信がついてきたようで、「人ｔｏ人」という理念を未来へと引き継いでいけると確信しています。私自身も、業界全体を視野に人の集まる場を創るな 70 34 「人材シナプス」との共同取材により作成しています。お二人のインタビュー記事は「人材シナプス」http://jhr-synapse.com/にも掲載されています。併せてお読みください。大塚　イツ ●会社概要 1983 年設立のマネキン紹介所を前身として 2000 年にアパレル業界に特化した総合人材サービス会社として設立。2008 年、創業者の大塚イツが厚生労働大臣賞を受賞。アパレル販売現場を経験した社員で構成し、求職者と一生付き合う、ヒューマンなサービスを展開。 37