「がおん井の池」どろんこ魚とり -東近江市永源寺高野町

BRIDGESTONE Nature observation 2012 News letter No.6
ブリヂストン びわ湖生命の水プロジェクト 自然観察会 ニュースレター No.6
「がおん井の池」どろんこ魚とり
- 東近江市永源寺高野町自然観察会 -
地域のビオトープ「がおん井の池」で観察会を開催
8 月 18 日、豊かな緑に囲まれる東近江市永源寺高野町の
ビオトープ「がおん井の池」で自然観察会が行われました。
直前まで雨が激しく降り、雷鳴が谷に響き渡りましたが…し
ばらくすると雨も雷もおさまり、無事開催することができま
した。参加者は、子どもたちやその家族、地域の方々など合
計 82 人。ビオトープの中心となる池は、もともと田んぼで、
底は田土です。土のニュルッとした感触に、はじめはみんな
魚とりの様子
大きなカワムツを捕獲!
とまどっていましたが、すぐに魚とりに夢中になりました。
豊かな自然に囲まれたビオトープで生きもの探し!
魚とりをはじめてすぐに、あちこちで「とれた!」と歓声
カワムツ
があがりました。みな次々につかまえていきます。池の中央
には竹で影をつくった場所があり、その下に大きな魚がたく
西 日 本 に 広 く 見 ら れ る 魚 で す。
さん隠れていました。とれた魚はカワムツやオイカワ、タカ
よく似た魚にヌマムツがいます
が、カワムツの方がより川の上
ハヤ、ドジョウ、メダカ、モツゴ、タモロコ、ムギツク、ヌ
流に多いようです。川の中の虫
マムツの合計 9 種類。これらは地域の方が子どもたちに魚
や水面に落ちた虫など貪欲に食
とりを体験してもらうため、近くの水路からつかまえてきた
べます。
ものです。今年放流した魚の他に、以前に放流していた魚も
残っているようで、大きく成長した魚もたくさん生息してい
アカハライモリをつかまえた!
アカハライモリはこの地域には
た く さ ん 暮 ら し て い る よ う で、
ました。魚の他にも、アカハライモリやタイコウチ、カワニ
皆 さ ん 見 慣 れ て い る 様 子 で す。
ナなどのたくさんの生きものが見られました。珍しいヒメタ
そ ん な ア カ ハ ラ イ モ リ も、今 日
イコウチではないかと話していた昆虫は、よく調べてみると
で は 全 国 的 に 減 少 傾 向 で、絶 滅
滋賀県にも多くみられるタイコウチの小さな個体でした。ま
の恐れのある生きものを掲載し
た、池のふちにはトノサマガエルやツチガエルなどカエルも
た環境省レッドリストでは準絶
滅危惧種に指定されています。
たくさんいました。
山からビオトープに引いてきた水は 21℃と冷た
く、水に入っているととても気持ちがいいものです。
ビオトープ
谷を吹き抜ける風もさわやかで、暑さを忘れさせて
くれます。ビオトープのまわりには、愛知川が流れ、
水田や山林が続いています。これらの様々な自然環
境が隣接して存在し、つながっていることが、多く
の生きものが暮らすためにとても重要なのです。自
然と自然のつながりを守るには、人と人のつながり
や、人と自然のつながりが大切ですね。
自然観察会ニュースレター No.6
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