『靴を売るシンデレラ』 『青年のための読書クラブ』

『靴を売るシンデレラ』
ジョーン・バウアー/著
K933/バ
小学館
『青年のための読書クラブ』
桜庭 一樹/著
913.6/サ 新潮社
靴店で楽しくアルバイトをしていたジョナ。天才的セン
山の手のお嬢様学校、聖マリアナ学園。異端者(アウトロ
スで靴を売る彼女の姿に感動したオーナーが、ジョナを運
ー)が集う「読書クラブ」には、100 年間語り継がれる秘
転手として、ひと夏雇うと言いだした。
密があった-。
思いもよらないオーナーとのドライブで、ジョナを待ち
かまえていたものとは?
このお話しのシンデレラはガラスの靴をはきません。は
いているのは、自分の足にあった品質のよい愛すべき靴。
アルツハイマーになってしまった大好きなおばあちゃん、
史上最強にアヴァンギャルドな“桜の園”の物語。
『小説
新潮』掲載に書下ろしを加え単行本化。
〈聖マリアナ学園〉という架空の舞台の、ある部活動を巡
る、ちょっとした記録的物語。
(5 編からなる短編集)
10 代の、それも「女の園」で繰り広げられる、外部と切り
アルコール依存症のお父さん。様々な問題を抱えている主
離された世界が、イイ味出してます。女性というか、女子の
人公が何を見つけるのか…。
「醜さ」と「賢さ」を余すことなく出してる感じ。
何かに負けてしまいそうなとき、立ち向かえる勇気をも
らえる一冊です。
しかし、この狭い世界にこれだけの「異端者」がよく集ま
った…というか、狭いから逆に集まりやすいのかもなぁ。