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教育目標 知性を磨き 豊かな心をもつ たくましい生徒
小 新 だ より
第 440 号
生徒数 355人
新潟市立小新中学校
平 成 2 7 年 3 月 2 日
ストーン・キャット
教 頭 本多 豊
欧州のある古い教会での話です。教会の
神父が野良猫を飼っていました。彼が祭壇の
前でお祈りをするとき、猫が彼にいたずらし
たりするため、お祈り中は猫をひもで祭壇の
脚につなげるようにしました。やがてこの神父
が亡くなり、2代目の神父がその猫を世話して、
同じようにお祈り中に祭壇の脚に猫をつなげるように
していました。3代目の神父もいつも猫を祭壇の脚につなげる先輩神父のことを思い出し、自分も猫を飼って同じようにお
祈り中に猫を祭壇の脚につなげていました。4代目の神父は、面倒くさがり屋で、生きた猫ではなく、石の猫を作らせ、祭
壇の脚の横に置くようにしました。5代目の神父は、床に置かれているその石の猫を邪魔だと思い、祭壇の上に置きまし
た。そして、6代目以降の神父たちは、常に石の猫に向かってお祈りをするようになり、いつの間にかこの教会ではあの石
の猫が祭壇上の神聖なる存在になり、誰もその経緯を知りません。
これは「ストーン・キャット」という寓話です。
私たち人間は、いつもやっていることを神聖化する癖があります。長くやってきたことに対しては必ず意味があると思い込
んでしまいがちです。その時代や状況に応じてできた制度や仕組、方法などを長く続けると、まるで神聖なルールのように
なってしまい、誰もその存在理由や合理性を問わなくなります。長く続いたことが何らかの形で私たちの判断力を鈍らせ、
想像力と改革力を失わせてしまうことに警戒すべきです。
一方で、ただの野良猫が時間を経て神聖なる存在になったように、私たちの生活や仕事にも大切に継続していくことに
よって価値が生まれるものがあります。時間を費やした継続性はとても重要なことです。
また、石の猫のように、たとえ過去においては無意味だったものであっても現在や未来において価値を生み出したもの
もあります。そういうものの中にも大事に守っていった方がよいものもあります。
ただし、その際に起源をしっかり探究する必要があります。受け
継いでいくさまざまなもの・ことには、それが生まれた当
初の経緯や理由・目的が分からなくなっているものがあ
ります。どうしてそのようになっているのか、そもそもの
由来や目的を折に触れて振り返ってみることが新たなも
のを生み出す上では欠かせない行為です。
1年間のまとめの時期を迎えました。成果と課題を明
確にし、さらなる高みを目指して次年度の活動計画を考
えていく時期でもあります。5年後、10年後の社会と子
どもたちの姿を思いながら、小新中学校の新しい未来
図を描いていきたいと考えています。改めて「ストーン・
キャット」の教訓に立ち戻りながら。
平成27年3月2日
第440号
小新中の一年を振り返って
2月9日(月)
に第2回生徒総会が開かれました。
写真のように、平成26年度の活動報告が行われ、
意見や質問が活発になされました。
小新中の一年を生徒会長の3年1組 ■■ ■■さ
んに振り返ってもらいました。
生徒会長 ■■ ■■さん
今年度、
小新中の生徒会は
「シンカ∼心を込めて∼」
の
スローガンのもと活動してきました。
そして、
スローガンの通り、様々な面でシンカしてきまし
た。多くの保護者・地域の皆さまに見に来ていただいた天
翔祭、
合唱コンクールを初めとする行事の
「進化」
はもちろ
ん、
日常活動においては、
学習面の「深化」
あいさつ運動・
部活動などを通した
「信化」
など日々の学校生活でシンカし
てきました。
そして、保護者・地域の皆さまに小新中の「真
価」
を見ていただくことができたのではないでしょうか。
今年度の小新中の活動は、保護者・地域の皆様のご
協力がなければできないことが多かったと思います。
ありが
とうございました。
1学年委員長 ■■ ■■さん
2学年委員長 ■■ ■■さん
3学年委員長 ■■ ■■さん
この一年で私たちは、
少しずついろいろ
なことで
「シンカ」
してきました。最初は戸
惑いながら小新中の制服に身を包んで生
活してきました。でも、最近は中学生として
の自覚や自信もついてきました。
そして、
協
調性の大切さや共に同じ時間を過ごす大
切さを学べたと思います。
2年生になるに向けて、一致団結し進
んでいきたいと思います。
今年度の二学年は、様々な行事や活 三学年は、温かい雰囲気のある学年
動を通じて、今まで以上に一人一人が自 です。お互いを支え合い、励まし合い、賞
覚を持つことができたと思います。
賛できる人たちです。
このような三学年の
来年度は自分たちの課題を改善し、
自 「絆」
をさらに深めようと学年目標を
「絆を
分たちで考えて行動して最上級生として 極める」
にしました。修学旅行・駅伝・天翔
小新中を引っ張っていけるように頑張り 祭等の様々な思い出と共にこの目標は
たいと思います。
十分達成できました。
三学年にとって充実した一年になりま
した。
ネット講話 SNSの危険性とトラブルの実際
新潟市教育委員会生涯学習課の中川秀太指導主事から「SNSの危険性と
トラブルの実際」について講演していただきました。
急速に普及する携帯通信機器(携帯音楽機器、携帯ゲーム機)。中学生に
おいてその利用の主な目的は、ラインやツイッターなどのSNS(ソーシャルネッ
トワーキングサービス)です。ネット内のやりとりのため、問題が表面化しにく
く、また、知らないうちに被害者にも、加害者にもなりうることについて、具体
例をもとにお話がありました。
また、若者の携帯通信機器への依存性が最近では問題となっており、日常
の生活に支障をきたすことが増えているそうです。ご家庭でも、お子様の携帯
通信機器の使用状況について確認いただき、その使用について今一度、話し
合う機会を持っていただきたいと思います。