銀ナノ微粒子担持触媒の合成と評価

所属: 鶴岡工業高等専門学校 教育研究技術支援センター
研究タイトル:
銀ナノ微粒子担持触媒の合成と評価
氏名:
矢作 友弘 / YAHAGI Tomohiro
E-mail:
[email protected]
職名:
技術職員
学位:
学士(理学)
所属学会・協会:
キーワード:
金属ナノ微粒子,担持,触媒
技術相談
提供可能技術:
・ナノ微粒子の観察・分析
・金属ナノ微粒子の担持
研究内容:
高濃度・高分散銀ナノ微粒子担持触媒の、低温・簡便・高収率合成
現代社会において、持続成長可能な社会を実現するため、資源のカントリーリスクが低く、安価・高活性な金属触媒
の開発が必要である。現在「白金・パラジウム」等の高価でカントリーリスクの高い貴金属ナノ微粒子担持触媒が、広く
利用されている。こうした背景から、たとえば排ガス浄化や化学合成のための、比較的安価で入手しやすい「銀」ナノ微
粒子触媒への期待が高まっている。一般的な貴金属担持法では高温処理することが多いが、それはナノ微粒子を融
着・粗大化させ触媒活性低下に繋がる。特に銀のナノ微粒子では、その融着・粗大化に導く「融点降下」が白金などに比
べて著しく、それは触媒開発にはデメリットに働く。私たちは、銀ナノ微粒子担持触媒を 100℃以下の低温で高効率合成
する新規担持手法(図1)を確立し、銀ナノ微粒子の高濃度・高分散担持を可能にした(図2))。合成触媒の触媒評価実験
(4-ニトロフェノールの還元)では、既報の同種触媒よりも高活性を示している。
→ 2Ag0↓+ 2CO2
図1 シュウ酸銀アミン錯体の熱分解を利用した新規担持手法。加熱することにより担体に徐々に銀が析出する。
STEM-BF
Ag
TEM
Ag
Ag
Ag
Ag + Ti
Ti
Ag
TiO2(担体)
1 µm
10 nm
図2 新規手法により作製した、銀担持-酸化チタン触媒の STEM-EDX マッピング像と TEM 像。
Ag 含有量は 14wt%。酸化チタンの表面に、20nm 以下の銀ナノ微粒子を高濃度・高分散担持。
提供可能な設備・機器:
名称・型番(メーカー)
透過型電子顕微鏡(TEM)・JEM-2100(JEOL)
核磁気共鳴装置(NMR)・ECX400(JEOL)
X 線回折装置(XRD)・MiniFlexII(Rigaku)
赤外分光光度計(IR)・IRAffinity-1(Shimadzu)
紫外可視分光光度計(UV-Vis)・UV-2550(Shimadzu)