浮かび上がる課題

浮か び 上 が る 課 題
じゅんさいの課題を整理すると
次の5点が主な課題として浮かび
上がってきます。
高齢化と後継者不足
摘み手不足
じゅんさい沼の再生
秋田県立大学による
じゅんさい栽培
調査・研究について
誠 氏
秋田県立大学
阿部
准教授
じゅんさい主要害虫の
発生状況と防除対策に
ついて
秋田県農業試験場
菊池
英樹 氏
秋田県農業試験場の菊池さんか
らは病害虫と薬剤のことについて
報告がありました。
じゅんさいの害虫の年間の活動
状況と防除適期について報告があ
り、つづいて、現在使用登録され
ている薬剤であるアドマイヤー・
Mr ジョーカーの効果的な使用方
法や圃場の水位の管理などの大切
さが報告されました。薬剤の効果
については栽培農家の皆さんには
特に興味がある問題で、県でも来
年度より薬剤使用回数を増やすた
めの検討と新規薬剤の登録に向け
た調査研究を行う予定であること
が報告されました。
第2回は、研修会から見えてき
たこと、町の今後の取組について
4月号でお伝えします。
mitane town
害虫対策
県立大学生 加藤大也さんの発表
秋田県立大学では准教授の阿部
誠先生を中心としたプロジェクト
チームを立ち上げ、栽培戦略、販
売戦略と商品開発、後継者育成を
目指した調査が行われる予定で
す。
最初に県立大学生の加藤大也さ
んから調査報告が行われました。
加藤さんは、本年度じゅんさい
沼 を 多 面 的 に 調 査 し、 そ の 結 果、
害 虫 で あ る ジ ュ ン サ イ ハ ム シ は、
じ ゅ ん さ い を 特 に 好 ん で 食 べ る。
更に青じゅんさいと赤じゅんさい
では、青じゅんさいを好む傾向が
あることが分かりました。このこ
とを元に他の虫の傾向を調べて害
虫に強い品種の選定などに役立て
ていけるのではという報告でし
た。
続いて阿部先生からプロジェク
トの説明がありました。
まず、現状としてじゅんさいは
栽培方法が確立されておらず、さ
らには三種町以外でも栽培・特産
品化の計画を進めている地域があ
ること。そこから三種町じゅんさ
いの今後の方向として、栽培方法
の確立を目指すが、それだけで終
わるのではなく、じゅんさいの安
定供給と市場拡大により農家が安
定収入を達成するところまでを目
標とし、さまざまな分野の研究者
を結集し研究を進めていくことが
報告されました。
これは 年間で達成の目標を立
てていますが、短縮はできる。そ
のためにも基本は現場。農家の皆
さんとの連携と町・県の協力のも
と進めて行きたいと力強いお話し
がありました。
広報 みたね
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じゅんさい農家の所得アップ
これらの課題を改善し町の重要
なじゅんさい産業を守り活性化さ
せるため、平成 年度から秋田県
立大学及び秋田県農業試験場と共
同による調査研究事業を計画して
おり、その内容について報告が行
われました。
産学官連携によるじゅんさい振
興の取り組みが実施されれば、長
年の経営課題の改善が見込め、ま
た新たな視点での取組も期待でき
ます。
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県立大学 准教授 阿部 誠 氏
農業試験場 菊池 英樹 氏
◆問い合わせ先 三種町森岳じゅんさいの里活性化協議会 ☎85−4830・農林課 ☎85−4826