留学生レポート オーストラリア国立大学 法学部3年 佐久間早紀 2014 年2月から2学期間、キャンベラのオーストラリア国立大学に如水会留学させていた だきました。現地での生活、留学で得た成果を報告したいと思います。 授業について 私は、アジア太平洋学部に所属し、アジア太平洋諸国の国際関係、特に安全保障について 受講しました。各授業は主に、週2時間の講義と1時間のゼミで構成されます。私にとっ ては、英語の講義を100%理解するのも困難でしたが、それ以上に10人程度の少人数 で行われるゼミの討論についていくのは大変でした。国際関係学では、世界的にも有名な 大学だけあって、議論はいつも活発で、促されずとも我先にと意見を戦わせる正規学生の 意欲に、初めは圧倒されてしまいました。周りの学生に触発され、私も毎回必ず発言でき るよう、出された課題以外にも関係する書類に目を通し、ゼミでの質問の答えを何通りも 用意して臨んでいました。ゼミのために毎回かなりの英文を読んでいたので、満足のいく 議論が出来た時は、大きな達成感を感じました。毎週の勉強量は相当のものでしたが、そ の大変さ以上に、レベルの高いゼミに参加し、恵まれた環境で勉強できることに幸せを感 じました。 また、以前音大への進学も考えていた私にとっては、音楽学部に入学し声楽の授業を受講 できたことも、良い経験になりました。音楽は世界共通なのだということを改めて感じ、 心を通じ合える友達も作ることができました。学内コンサートなど、準備は大変でしたが、 音大の世界を少し覗くことが出来て嬉しかったです。 生活について 自炊の大学の寮で生活しました。一階の巨大なキッチンで、友達とみんなで食事を作って 食べたり、ケーキを買ってきてよくパーティーを開いたりしました。さまざまな国からの 交換留学生が来ていたので、各国の料理を分け合って食べるのはとても楽しかったです。 食事の席ではよく文化の違いや言語について話しました。他国の文化については知らない ことばかりでしたが、日本の独特さについても気付かされることがとても多く、興味深か ったです。部屋でおしゃべりをしていて気付いたら朝になっていたことも、将来のビジョ ンを聞いて意識の高さに驚いたことも、とても良い思い出です。 また、クラブ活動としては、さまざまな国のアソシエーションに参加し、各国の文化や言 語などの説明を受けたりパーティーに参加したりしました。留学生の多いオーストラリア ならではの経験だったと思います。 留学前はパスポートすら持っていなかった私ですが、30か国以上、世界中に友達を作る ことができ、日本の外の世界をもっと見てみたいと感じるようになりました。 夏季・冬季休暇には、国内を旅行し、たくさんの美しい場所を訪れました。英語で友達と 会話をしながらの旅行は新鮮で、さまざまなトラブルも含め、本当に楽しかったです。都 市ごとに雰囲気が全く異なるので、改めてオーストラリアの大きさに気付かされました。 また、オーストラリア人の友達の家に泊まらせてもらい、一般の家庭の生活も見ることが できました。家や冷蔵庫の大きさをはじめ、家庭内の個人主義の考え方に驚くなど、実際 に行ってみなければ分からないような日本との違いを知ることもでき、良い経験になりま した。 アルバイトのかわりとして、道端に箱をおいてオペラを歌っていました。通りすがりの人 が笑顔でほめてくれたり、わざわざ車から降りてお金を入れに来てくれたり、握手をして 一緒に写真を撮ってくれたりと、キャンベラの人たちの温かさを毎回感じ、涙が出るほど 嬉しい経験をたくさんすることが出来ました。勇気がなく初めは躊躇っていたのですが、 チャレンジしてみて本当に良かったと思います。キャンベラの町が大好きになりました。 おわりに オーストラリアでの生活は、英語力が日々上達する喜び、異文化を肌で感じ学べる楽しさ で、一日一日が充実していました。日本の外を覗いてみることで、将来を決めかねて燻っ ていた自分が嘘のように、本当にしたいことは何か、それに向かって今すべきことは何か、 明確なビジョンを得ることも出来ました。今回の留学は私にとってスタートです。このよ うな素晴らしい機会を与えてくださった、如水会の皆様、明治産業株式会社及び明産株式 会社の皆様に心より御礼申し上げ、留学報告とさせていただきます。 (2015/1/27)
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