ニュースレター270227

岡安商事株式会社
東京法人部
2015/02/27
特捜コメ最前線!
ニュースレポート
第2号
ページ 1
★ 注目トピックス 輸入米入札低迷からみる国内産米の行方・・・
2月17日(火)に『2014年度第7回』のSBS米の
入札が行われました。契約予定数量の3万トンに
対し、1,052トンの入札に終わり、26年産の入札
累計は11,390トンとなり、10万トンの枠を大幅に
下回っています。
SBSが10万トンの枠を下回るのはここ10年で
22年産(37,226トン)、25年産(59,757トン)に次い
で3度目となりますが、年産を通して過去最低水
準の入札で終わりそうです。SBSの入札が10万
トンを割れたこの3回はいずれも相対取引価格も
低迷しており(22年産 12,711円、25年産13,684
円。 尚、26年産は12月時点で12,203円)、コメ価
格とSBS入札数量はリンクしております。背景に
は安値の国産米に需要がシフトチェンジしている
動きとなっています。SBS以外のミニマムアクセ
ス(MA)米もSBSの10万トンを除く67万トンのう
ち、年間53万トンから61万トンの入札にとどまっ
ております
主にSBSは主食用、MA米は飼料用・加工用と
して使われますが、実際、①SBSの入札されて
いない分はB銘柄米に転嫁なされているのでしょ
うか?②また、農林水産省は飼料用米60万トン
の作付を目標としていますが、仮に60万トンを作
付した場合、MA米があふれる可能性はあるの
では・・・?③潜在需要は何百万トンといわれて
いますが、平成25年時点で41万トン。輸入トウモ
ロコシ価格が比較的落ち着いている中で、飼料
用米の需要がどこまで増えるのか・・・?④余剰
となっているSBS米も飼料用に回る可能性があ
るのか・・・?⑤国のMA米の損失が年間約140
億円あるなかで、納税負担をどこまで賄えきれる
のか?
コメ価格に関して、複雑な要素が絡み合っていま
すが、総需要<総供給量という図式が変わらな
い限り、下値模索という流れは変わらない相場観
を持ってしまうのですが・・・。
大阪堂島商品取引所 コメ価格値動き
しました。
東京コメ
先限日足チャート(2014年12月~)
大阪コメ
先限日足チャート(2014年12月~)
2月を振り返って価格はほぼ横ばいで動意に欠けた1か月となりました。
先物価格でみると、東京コメ先限つなぎで高値安値が130円(高値8,500円、安値8,370円)、大阪コメ先限つなぎで高値
安値240円(高値10,070円、安値9,830円)と価格水準に変化は出ませんでした。
現物価格も銘柄によって値動きは異なりますが、200~300円幅と動きは限定的です。
『飼料用米対策により業務用米が減ってくる』『決算対策の現物売りが出てくる』など様々な観測が出ていますが、材料
として織り込まれている為か?現物の動きが想像以上に鈍いためか、価格を動かす要因とはなっておりません。
買い方が必需買いに徹している以上、目先の価格上昇は想像しにくい状況ですが、新潟コシヒカリ・秋田あきたこまちの
人気が根強く、関東産コシヒカリの在庫過剰感もないことから、大きな変化はしばらくないかと思われます。
尚、先物市場での27年産取引のスタートは東京コメ4/21(火)・大阪コメ4/13(月)です。
岡安商事株式会社
東京法人部
2015/02/27
特捜コメ最前線!
ニュースレポート
指標発表
第2号
ページ 2
POS(販売時点情報管理)データを基にした精米価格等の情報(27年1月分)
◎うるち精米の販売動向
項目
当月
対前月
対前年同月
1kgあたり平均価格(税込)
335円
-7円
-44円
1,000人あたり購買数量
47.5kg
-0.2kg
-5.2kg
1kgあたり平均価格(税込)
430 417
414410
420
407
410
399
393
392
400
387
382
390
379376 376376
370368
380
366
364
370
355
360
349
342342
350
335
340
330
320
310
300
1,000人あたり購入数量
80
77.6
75
70
63.1
65
59.4
60
54.3
52.6
55
50.9
50
54.9
55.4
52.7
52.4
49.3
46.3
60.7 61.360.2
57.6
54.7
51.1
49.7
47.347.747.5
45
40
1kgあたり平均価格は25年4月の掲出後の最安値水準となっております。
また、1,000人あたり購買数量は47.5kgと4カ月連続で対前年同月を下回っております
1,000人あたり購買数量とはうるち精米の販売実績があった店舗全体におけるレジ通過人数に対する購入数量を表しています。
◎1店舗あたりの販売状況
業態
販売数量
(kg)
前月比
(%)
購入数量
(kg/1000人)
前月比
(%)
平均価格
(円/kg)
前月比
(円)
食品スーパー
2,567
-8.3
48.7
+0.5
335
-7
総合スーパー
4,016
-16.9
42.2
-4.9
343
-2
ドラッグストア
741
-6.3
43.4
-1.4
302
-6
販売価格が下落しているにも関わらず、販売数量も先月より減少しており、苦戦していることがデータで現れています。
特売の目玉商品として、コメを販売しているスーパーも多いそうで、お客様の情報によると『青森県産まっしぐら 5kg 980円』
という店舗もあるようです。コメ価格の反転には販売数量の増加も必要になってくるのではないでしょうか?
尚、POSでの産地品種割合は
1位北海道ななつぼし(平均価格322円/kg 品種割合9.2%)・2位新潟コシヒカリ(403円 9.1%)・3位秋田あきたこまち(321円 6.4%)です。
◎ スタッフひとこと
いつもお世話になっております。遠藤です。
私事になりますが、娘が4歳、妻は今2人目を身ごもり、3/3に女の子が生まれる予定です。そうです、雛祭りの日です。
女の子の健やかな成長を祈る節句の日が出産予定日というのは、大変有り難いと思います。
ただ、妻からは「1人目の時と対応が違うね」「扱いが雑だね」と言われる始末・・・(汗)
こんな慣れ方は良くないですよね。初心を忘れず、仕事でも家庭でも精進していきたいと思います。