特定非営利活動法人 碓氷峠歴史文化遺産研究会 設立趣旨書 (通称 碓氷峠浪漫倶楽部) 1 設立の趣旨 碓氷峠は古来より急峻な地形ゆえ、交通の要衝として知られてきました。古くは中 山道の峠越えとして名高かったこの地に、明治17年碓氷新道(旧国道18号)が開 削され、同21年にはこの道路上に馬車鉄道が営業開始し、直江津から軽井沢までの 鉄道も完成しました。一方、上野から横川までの鉄道はすでに明治18年に完成して おり、残された横川-軽井沢間は明治26年ようやく開通、太平洋側と日本海側がつ ながりました。これにより生糸をはじめ、各地の生産物、日用品等の物流が盛んにな り、明治期以降の日本経済発展に大きく貢献しました。 信越本線の横川と軽井沢を結ぶ「碓氷線」は国内唯一のアブト式により運行され、 幹線鉄道では日本で初めて電化されました。昭和38年アブト式を廃し、新線を建設 する経路に変更されました。この際に新線から外れた橋梁・トンネル群等が、明治期 の鉄道技術を現代に伝える貴重な遺構であることから平成5年、近代化遺産では日本 で最初の重要文化財に指定されました。平成9年には横川-軽井沢間の鉄道がバス代 替輸送となり、新線は廃止されました。 現在では、これら廃線跡の遺構を遊歩道として再生した「アプトの道」が、横川から 熊ノ平まで整備されています。訪れた多くの人々に、自然景観と一体となった明治期 レンガ構造物群が四季折々の佇まいを見せています。 これまでも、たくさんの人々や団体が碓氷峠に関わり、すばらしい活動をされてき ました。私たちは、優れた碓氷峠の自然、文化遺産、歴史等に学び、保存・継承への 取り組みと、地域づくりの視点も加えた新たなネットワークづくりが必要と考えます。 2 設立申請に至るまでの経過 このための手法の一つとして特定非営利活動法人を設立することは、個人や各団体 の持つノウハウに学び、新たな分野を開拓し、碓氷峠の持つ価値を未来につなぐため、 大きな役割を果たすものと考えます。法人碓氷峠歴史文化遺産研究会(別称 碓氷峠 浪漫倶楽部)は、結集された会員それぞれの関心・専門とする分野、思いを尊重し、 地域社会に広く貢献する事を目指します。 平成27年2月1日 特定非営利活動法人 碓氷峠歴史文化遺産研究会 (通称 碓氷峠浪漫倶楽部) 設立代表者 住所又は居所 氏 名 群馬県安中市松井田町上増田 923 番地 1 萩 原 豊 彦
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