(参観のキーワード: 副読本の活用 心メーター) ― 学習すること(ねらい) ― ◎主人公の気持ちを心メーターを通して考える。よく考えて行動し,過ち は素直に改めようとする心情を育てます。 ― ねらいとする道徳的価値は ― 3年生になり,子どもたちは,次第に自分のことだけでなく,周りのことにも目 が向くようになります。それと同時に周りの視線が気になり,自分をよく見せたい 反省・ という気持ちも出てきます。また,この時期の子どもは,他人の立場を思いやる気 持ちよりも自分のことが大事で,つい自分本位な行動に走る傾向が強いようです。 誠実・ 子どもたちにとって,自分の過ちに気付くことは,なかなか難しいことのようで 明朗 す。他人に言われて気付いたり,言われても自分のことではないと思ったりするこ とが多いのではないかと感じています。社会生活では,自分を客観的に見つめ,内 省することは不可欠な要素です。そこで,今回の授業では,よく考えて行動し,過 ちに気付いたら素直に認め,改めようとする心情を育てるようにしたいと考えます。 ― この授業で使う資料について ― (出典: 「明るい心で」 3年 東京書籍) 主人公は,次の日の時間割をそろえているときに理科の教科書がないことに気付きます。その日の夜 はお母さんに,翌日の学校では友だちに,もう一度よく探すように言われますが, 「ない」と言い張っ てしまいます。しかしその夜,自分の部屋で教科書を発見します。見つけたことを今さら誰にも言えな い主人公は,いったん教科書を押入れに隠してしまいます。その後の主人公の揺れる思いから学びます。 -―学習活動と主な発問― 1.本時の学習について知る。 ○日常的によくある,身近なお話ですので主人公になったつもりで聞きましょう。 2.資料「だれにも言えない」を読んで話し合う。 ○いくら探しても教科書がみつからないとき, 「わたし」はどんな気持ちだったでしょう。 ○教科書が見つかったとき, 「わたし」の心の中はどんなだったでしょう。 ー 隠しておこう VS 正直に話そう ー ◎教科書をランドセルに入れるとき, 「わたし」はどんなことを考えていたのでしょう。 3.失敗や過ちをして正直に話してよかった経験を想起して発表する。 ○あなたの失敗や過ちをして正直に話してよかったなという経験がありましたか。 4.教師の説話を聞く。 ― 子どもたちのこんな姿を期待します ― 一度は押し入れに隠してしまう教科書を,思い直してランドセルに入れなおす主人 公の気持ちの移り変わりを通して,子どもたちに,よく考えて行動すること,それで も過ちを犯してしまったときは素直に改めようとする姿を期待します。
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