最近の県内経済情勢

最 近 の 県 内 経 済 情 勢
平成27年10月28日
財務省関東財務局
前橋財務事務所
問い合わせ先
前橋財務事務所 財務課
電話 027-221-4491(代表)
1.総論
一部に弱さがみられるものの、持ち直している。
先行きについては、各種政策の効果などにより引き続き持ち直していくとみている。
ただし、海外景気の下振れなどに注意する必要がある。
【総括判断】
前回(27年7月判 断)
項目
総括 判断
(天気マーク)
〔
前回との
比較
一部に弱 さが みら
れるもの の、 持ち
直している。
(凡例)
晴れ
晴れ一部くもり
今回(27年10月判 断)
一部 に弱 さが みら
れる もの の、 持ち
直している。
くもり一部晴れ
くもり
本ぐもり
総括判断の要点
個人消費の一部などに弱
さがみられるものの、生
産活動が緩やかに回復し
つつあるほか、雇用情勢
が改善しつつある。
小雨
雨
〕
【各項目の判断】
項目
前回(27年7月判断)
個人消費
一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち
直しつつある。
前回との
比較
今回(27年10月判断)
一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち
直しつつある。
生産活動 緩やかな回復の動きに足踏みがみられる。
緩やかに回復しつつある。
設備投資 27年度上期は増加見込みとなっている。
27年度は減少見通しとなっている。
雇用情勢 改善しつつある。
改善しつつある。
住宅建設 このところ前年を上回っている。
前年を上回っている。
公共事業 前年を下回っている。
前年を下回っている。
企業収益 27年度は減益見通しとなっている。
27年度は減益見通しとなっている。
企 業 の
「下降」超となっている。
景 況 感
「下降」超となっている。
(注)27 年 10 月判断は、前回 27 年 7 月判断以降、10 月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判断している。
2.各論
□個人消費・・・一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち直しつつある。
百貨店・スーパー販売額は、前年を上回っている。
コンビニエンスストア販売額は、前年を上回っている。
乗用車の新車登録届出台数は、前年を下回っている。
前橋市の家計消費支出は、前年を下回っている。
(主なヒアリング結果)
・7~8月上旬にかけて暑い日が続いたことから夏物セールを中心に好調だった。また、8月中旬以降涼しくなったた
め秋物商品の出足が好調であった。一方で、9月は台風や長雨の影響から売上が落ち込んでいる。
(百貨店)
・惣菜やベーカリーが好調。消費者マインドの回復により、自炊から中食に切り替えている人が増えつつあるのではな
いかと感じる。
(スーパー)
・商品単価が上がっているものの売上は上がっていない。要因として消費者の節約志向は続いていることが考えられる。
(スーパー)
・人気の新型車の販売が控えていることもあり、販売台数は減少傾向、また、軽自動車税改正に伴う影響から軽自動車
は低調。
(自動車販売店)
□生産活動・・・緩やかに回復しつつある。
鉱工業生産指数は、輸送機械が高水準で推移しているほか、はん用・生産用・業務用機械等も増加
していることから、緩やかに回復しつつある。
(主なヒアリング結果)
・輸出の大半を占める北米向けの販売が好調なことから、工場もフル生産の状況にある。(輸送機械)
・自動車向け等の高品質部品の需要が拡大しているほか、円安の恩恵もあり海外向け製品が伸びている。(化学)
・補助金等の影響もあり、国内向けの生産が好調。海外向け生産も増加しているが、今後中国経済減速の影響が出て
くるかもしれない。(生産用機械)
□設備投資・・・27 年度は減少見通しとなっている。
法人企業景気予測調査(27 年 7~9 月期調査)で 27 年度の設備投資計画額をみると、製造業では前
年比▲9.6%の減少見通し、非製造業では同▲3.3%の減少見通しとなっており、全産業では同▲6.9%
の減少見通しとなっている。
□雇用情勢・・・改善しつつある。
有効求人倍率は、緩やかに上昇している。
新規求人数は、このところ減少している。
所定外労働時間指数は、前年を下回っている。
名目賃金指数は、前年を上回っているものの、実質賃金指数は、前年並みとなっている。
(主なヒアリング結果)
・新規採用者を前年度よりも増加させることを予定。売り手市場であることから採用条件を緩和するなど工夫してい
る。
(スーパー)
・特に技術系の人材が不足しているが、オリンピック需要等の影響もあり募集をかけてもなかなか集まらない状況に
ある。
(住宅建設)
□住宅建設・・・前年を上回っている。
新設住宅着工戸数は、前年を上回っている。
(主なヒアリング結果)
・消費増税後の落ち込みから需要が戻りつつあることから、着工件数は増加している。
(住宅建設)
□公共事業・・・前年を下回っている。
前払金保証請負金額をみると、市町村は前年を上回っているものの、国、県等は前年を下回ってお
り、全体としては前年を下回っている。
□企業収益・・・27 年度は減益見通しとなっている。
法人企業景気予測調査
(27 年 7~9 月期調査)で 27 年度の経常損益をみると、
全産業で前年比▲5.5%
の減益見通しとなっている。
□企業の景況感・・・「下降」超となっている。
法人企業景気予測調査(27 年 7~9 月期調査)で景況判断 BSI をみると、全産業で引き続き「下降」
超となっている。規模別にみると、大企業は「上昇」超に転じ、中堅企業、中小企業は「下降」超と
なっている。先行きについて、27 年 10~12 月期は全産業で「上昇」超に転じる見通しとなっている。