分類とは

サイト構造
情報アーキテクチャ

ナビゲーション





Web情報の組織化
ナビゲーション・デザイン
サイト構造と情報分類

ページ内でのリンク選択またはその連鎖
Webサイトの全容を表していない
サイト構造


ページ間の関係によって組織化された情報構造
サイトの全体像は,複数の構造パターンの組合せに
よって表される
サイト構造のパターン
(1) 直線型,(2) ウェブ型,(3) 階層分類型,(4) ファセット分類型
2
サイト構造の例: 企業サイト
サイト構造の例: サービスサイト
トップ
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ジャンル
利用目的
カート
個別商品情報
個別製品情報
3
4
サイト構造のパターン
サイト構造のパターン
(1)直線型

(2)ウェブ型
一連の流れをたどる形態


目的や機能によって一連の流れが定まる
(制約される)場合に見られる画面遷移
情報が相互に(対等に)連携する構造(ハイ
パーリンク型)

 ユーザ登録や決済など

ページ同士が相互に参照し合う形態
各ページには上下関係や包含関係がない
 辞書や用語集サイト(例:
Wikipedia)
ハブ&スポーク型
 中心となるページ(ハブ)から複数
の直線的な流れ(スポーク)に分岐
する形態
 直線型が組み合わさったパターン
5
政令指定都市のウェブサイトにおける
トップレベルカテゴリー(大分類)の比較
サイト構造のパターン
(3)階層分類型

6
情報分類に基づく典型的なサイト構造

大分類・小分類・詳細情報などの区分による
トップページ
暮らしの情報
届出と証明
税金
福祉
観光・イベント情報
観る・遊ぶ
食べる
市政情報
事業者向け情報
・・・
・・・
泊まる
7
〔2015年6月17日現在〕
8
分類とは

「まとめる」と「分ける」は同じの行為の表と裏
(別々のことではない)
同じ性質をもつものをまとめる

似たもの同士が集められて,他と区別される
無血動物 (無脊椎動物)
軟体類 〔頭足類 = イカ,タコ〕
軟殻類 〔甲殻類〕
有節類 〔昆虫類,クモ類〕
殻皮類 〔貝類,ウニ〕
「分ける」

性質の異なるものどうしを分ける

例: アリストテレスによる動物分類(紀元前4世紀)
有血動物 (脊椎動物)
胎生四足類 〔哺乳類〕
卵生四足類 〔爬虫類,両生類〕
鳥類 〔被羽類〕
魚類 〔被鱗類〕
「まとめる」



「分類」 ⇒ 分けること,まとめることの総称


生物の分類
似たもののまとまりが生じる
外見の類似性
に基づく分類



足の数
血液の有無
生殖の様式
(胎生/卵生)
9
10
自然分類 vs. 人為分類

人為分類の例: 図書分類
日本十進分類法
自然分類


自然秩序(真理)の探究

 形態(外見)の類似性に基づく分類

 生物の進化過程に基づく分類




人為分類


人間にとっての有用性(価値)の追求
 分類によって便益を得る(例:


食用,薬用の区別)

11
000
100
200
300
400
500
600
700
800
900
総記
哲学
歴史
社会科学
自然科学
技術・工学
産業
芸術・美術
言語
文学
12
個人的分類 vs. 社会的分類

分類とは(再考)
図書分類





図書の管理と利用を円滑にするため
19世紀に入ってから本格的に研究され出した
生物分類に比べれば歴史は浅い

誰もが受け入れやすい分類体系が必要

図書館のための分類 ⇒ 社会的分類
 書斎書棚への本の配置(分類) ⇒ 個人的分類



同じ対象(群)であっても,分類の仕方は様々
ただ1つの分類体系が用いられることは少ない
 当事者(利用者)の目的に適した分類体系を選ぶ
分類対象の違い

分類は認識や行動のために人間がつくった
枠組み (存在そのものではない)

生物分類 ⇒ 自然界に実在するものが対象
図書分類 ⇒ 人間がつくり出したもの(情報)が対象
例.苔の分類
 植物学者による分類
(自然秩序の探究)
 庭師による分類 (庭園の維持・管理のため)
13
14
分類体系の構築
カード群
b2
a1
a3
d3
b1
c3
c2
c1
b3
d1
a2
c3
b2
a3
a2
b3
b1
c2
c1

d2
各カードが意味す
る内容の関連性や
類似度によって
グループ化する
グループ化
a1
カードソート
d2
分類区分
(カテゴリー)
BBB
a1
b1
a2
a3
b2
b3
CCC
c1
c2
c3


d1
d3

組織化 (体系化)
AAA
コンテンツ等の項目名が記入されたカード群を,内容
の関連性や類似度によって分類することによって情報
を整理する方法
DDD
d1
2種類のカードソート

各グループにその
内容を特徴付ける
名前を付ける
ユーザの視点で分類体系の構築が可能
関連性や類似度の基準が個人の経験に依存する場合が
ある(結果を一意に定めることが難しい場合がある)
オープンカードソート(分類体系の構築)


与えられたカード群をグループ化することによって新たな分類区
分(カテゴリー)を抽出する
クローズドカードソート(分類区分の検証)

d2
前ページの
スライド参照
予め定められた分類区分のいずれかにカードを配置する
d3
15
16
分類区分の検証:
クローズドカードソート
<問題 2-4>

分類区分
AAA
BBB
CCC
DDD
d5
d4
オープンカードソートで
特定された分類区分
(グループ名)
以下の項目について関連するものをグループ化し,適切な
グループ名(カテゴリー名)を付与しなさい
消費生活相談
b5
カード群
a4
a6
c6
b4
c4
c5
オープンカードソート
で使用されなかった
カードを対象とする
a5
美術館・博物館
ごみの出し方
キャンプ場
緊急速報メール
いいとこマップ
災害時医療救護
国民健康保険
津波情報マップ
各カードを該当する
分類区分に配置
AAA
BBB
a4
b5
b4
a6
CCC
DDD
c6
d5
c4
a5
d4
c5
<問題 2-5>

18
17
情報分類の観点
以下の項目を駅の自動券売機のボタンとして配置する.
利用者のわかりやすさを考えて項目をグループ化しなさい
JRきっぷ
回数券
連絡きっぷ
ICカードを買う
入場券を買う
昼間特割回数券
切符を買う
ICOCAを買う
ICカードに入金する
往復券
運賃
路線
駅名
19
発車時刻
20
情報組織化のための5つの観点
LATCH
LATCHによるファイル分類
[Wurman 2000]
観点
説明
カテゴリー
(Category)
アルファベット
(Alphabetically)
時間
(Time)
位置
(Location)
類似性や関連性
(商品や用途の分類)
名前順
(百科事典,辞書)
年代順
(年表,作業手順)
地理的・空間的関連性
(施設案内,座席表)
階層 【注】
(Hierarchy)
数値や単位による序列
(順位表,ランキング)
位置
(Location)
時間
(Time)
カテゴリー
階層
(Category) (Hierarchy)
一般的な意味
での分類
客観性の
高い分類
【注】 「階層」は序列を意味する(分類体系における階層とは異なる)
【出典】 「0-1-05.ワーマンのLATCH(その1)」
http://www.unix-d.co.jp/unix-hp/tips/105.shtml
21
22
<問題 2-6>

アルファベット
(Alphabetically)
論理的区分の原則
「この授業の履修者」をLATCHの観点を用いて分類する場合,
具体的にどのような分類区分が考えられるか答えなさい

区分の視点の一貫性

Location
(位置)

Alphabetically
(アルファベット)
区分肢の網羅性


Time
(時間)

Category
(カテゴリー)

23
全ての対象がいずれかの区分肢に必ず入る
Collectively Exhaustive (漏れなく)
区分肢の排他性

Hierarchy
(階層)
分類基準(意味レベル)を場当たり的に選ばない
どの対象もただ1つの区分肢に入る
Mutually Exclusive (重複なく)
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