記入済 - 基礎からの高校物理

物理 第二編 「熱と気体」
1章 : 気体のエネルギーと状態変化 No.8
【断熱変化】
外部との熱のやり取りをしないで変化させる
イメージ:すばやく体積を変化させる
★グラフのイメージ
★仕事・エネルギーのイメージ
A
面積が
仕事を表す
B
出入り
【特徴】熱エネルギーの_______が
ない。
最初の内部
エネルギー 1000 J
気体が 350(J) の
仕事をした
650
気体の内部エネルギーは_____Jになった
最初内部エネ
ルギー 1000 J
外力の仕事 150(J)
1150
気体の内部エネルギーは_____Jになった
内部エネルギーの変化Δ U は
問 11
ΔU=
W
断熱容器に気体を入れ,気体を膨張させた。気体がした仕事が 65J のとき,
内部エネルギーの変化は何 J か。
<断熱変化の奥の手・・・ポアソンの法則>
定積モル比熱 Cv と定圧モル比熱 Cp を使った便利な公式がある。
2つの比熱の比=
5 R
ガンマ
2
5
比熱比γ
= = これを_______という
定積モル比熱 Cv
3
3
R
2
定圧モル比熱 Cp
この比熱比を利用した次の公式がポアソンの法則と呼ばれるものである。
<ポアソンの法則>
pV γ
断熱変化において ____=一定 である。
問 13
理想気体を断熱圧縮し,体積を 1/n 倍にしたとき,気体の圧力は何倍になるか。比熱比をγとする。
「pV
γ
=一定」 より p=
一定
γ
V
1/n 倍前後で倍率を計算すると・・・
p'
=
p
一定
γ
V
(
n
一定
γ
V
=
nγ 倍
さあ、ここからが総仕上げ・・・
E 熱機関と熱効率 図のように、気体に何かしらの制限が加わりながら変化を繰り返したとき、
p-V 図を書くと・・・
(定積)
圧力:p1 → p2
(定圧)
体積:V1 → V2
(定積)
圧力:p2 → p1
(定圧)
体積:V2 → V1
p-V 図を書くと・・・(裏)
< No.6「p-V グラフに潜む情報」より・・・>
1サイクルで気体がした仕事
②の区間での気体の仕事
⇒膨張しながらの仕事なので
②
①
②
p2
「気体がした」仕事といえる。
V1
V2
④の区間での気体の仕事
③
p1
V1
④
⇒縮みながらの仕事なので
④
「気体がされた」仕事といえる。
V1
結局、全過程での気体のした仕事は
差し引きした左図の斜線部分となる。
熱効率は物理基礎で学習済みである。問題だけやっておこう。
問 14
熱機関が,高温の物体から熱量 500J を吸収し,低温の物体に熱量 425J を放出した。
得られた仕事 W ´ 〔J〕と,熱効率 e を求めよ。
類題 4
単原子分子理想気体に対して,図の 4 つの過程をくり返して状態を変化させた。
このサイクルを熱機関とみなしたとき,1 サイクルで気体が吸収する熱量 Q1〔J〕,放出する熱量 Q2〔J〕,
気体が外部にする仕事 W ´ 〔J〕を p,V で表せ。また,熱効率 e を求めよ(e は分数で答えてよい)
。
ヒント:熱計算は比熱を活用する
(そのために A~D での温度は PV= n RT で算出しておくこと)
pV=nRT を使ってA~Dでの
温度を求めると・・・
TB =
3pV
nR
TA =
pV
nR
TC =
TD =
6pV
nR
2pV
nR
熱を吸収するのはA→B→Cの区間である(温度上昇中)
。
A→B区間の熱計算=n CV ⊿ T = n・
pV
3pV
3R
= 3pV
・
( - )
nR
nR
2
B→C区間の熱計算=n Cp ⊿ T = n・
3pV
6pV
15
5R
pV
・
( - ) =
nR
nR
2
2
(定積変化)
(定圧変化)
21
pV(J)吸収した
2
15
21
pV
pV
よって、Q1 = 3pV + =
2
2
放出したという意味
熱を放出するのはC→D→Aの区間である。
C→D区間の熱計算=n CV ⊿ T = n・
6pV
3R
2pV
・
( - ) = - 6pV
nR
2
nR
D→A区間の熱計算=n Cp ⊿ T = n・
2pV
5R
pV
5
pV
・
( - ) = -
nR
2
nR
2
(定積変化)
(定圧変化)
17
5
pV
よって、Q2 = +( )
pV = -
-
- 6pV
2
2
17
pV(J)放出した
2
気体のした仕事= 3p × V= 3pV
}
差引2pV(J)の仕事をした。
気体のされた仕事=-p× V=-pV
2pV
4
した仕事
熱効率 e = = =
21
与えられた熱量
21
pV
2