【新聞情報】骨太方針 土地改良推進を明記~閣議決定 経済連携加速も

[土地連からのお知らせ
No.409]
骨太方針
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2015.07.01
土地改良推進を明記
閣議決定
日本農業新聞社
平成 27 年7月3日
3頁
経済連携加速も
総合3面12版
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(全 846 字)
政府は6月30日、経済財政運営の指針となる「骨太方針」を閣議決定した。与
党の強い意向を踏まえ、土地改良について「高付加価値化・生産コスト削減に資す
る農地の大区画化・汎用(はんよう)化などを一層推進する」と明記。2016年
度の予算編成をにらみ、土地改良のための農業・農村整備事業の予算増額に向けて
強い表現を盛り込んだ。
農業・農村整備事業費は、民主党政権下で当初予算が6割以上削減された。自公
政権復帰後も元の予算水準には戻らず、都道府県の要望に応え切れていない。
骨太方針の当初案では、農業農村整備に関する直接の記述はなかった。その後、
公明党の主張を踏まえ、農業農村整備を進めるとの文言を追加。さらに最終案では
「土地改良」と表現が変わった。来夏の参院選をにらみ、全国土地改良事業団体連
合会会長に就任した自民党の二階俊博総務会長の意向が働いたとみられる。
閣議では成長戦略も決定した。遊休農地への課税の強化・軽減の検討を打ち出し、
「本年度に検討し可能な限り早期に結論を得る」とした。政府の規制改革会議の答
申などを踏まえたものだが、与党内には慎重論がある。今後の税制改正に向けて議
論になりそうだ。
TPP交渉については「国益を最大化する形での早期妥結に向けて引き続き取り
組む」と明記。日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)などの推進も盛
り込んだ。
米政策改革では、指標性を持つ現物市場の活性化に向けて「政府として必要な後
押しをする」とした。この他、農地中間管理機構(農地集積バンク)のてこ入れ策
や農業経営の法人化、専門家による経営支援体制の整備、輸出促進などを盛り込ん
だ。
規制改革実施計画にも同様の内容を盛り込み、特に(1)農地中間管理機構の機
能強化(2)農地情報公開システムの機能向上に加え、農協改革では「連合会・単
協が農業者の所得向上に向けた活動に全力投球していくとの観点から、農協改革集
中推進期間における連合会・単協の自己改革が確実に達成されるよう促す」とした。
(日本農業新聞社)
※「骨太方針」は、来年度の予算編成や重要施策に反映され、8月末の概算要求、年末の政府予算
案決定に向けた、国の予算編成の第1弾となるもの。