国内株式市場の下落について

情報提供資料
国内株式市場の下落について
2015年9月4日
 中国景気の悪化、日本経済への悪影響が懸念されたことなどを受け、国内株式市場は下落。
 リスク回避の動きから、国内株式市場は短期的には波乱含みの展開になる可能性があるものの、外部環境の改
善や国内景気の持ち直しなどにより、徐々に下値を固める展開になると予想。
◆足元の株価下落の背景
日経平均株価の推移
9月4日の国内株式市場は、日経平均株価が17,792円16銭
と前日比390円23銭安(2.15%)の下落となり、終値では
8月25日以来の18,000円割れとなりました。日経平均株
価は8月19日からの5営業日で2,700円超の急落後、8月28
日までに1,300円以上上昇しましたが、再び下落局面となり
8月安値を下回りました。背景には、以下の要因があると考
えられます。
(円) (2013年12月30日~2015年9月4日:日次)
22,000
20,000
18,000
16,000
14,000
①中国国家統計局と中国物流購買連合会が9月1日に発表し
た8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が半年ぶり
に景気判断の節目となる50を下回ったことで中国の景況
感悪化が鮮明になり、日本経済への悪影響が懸念されたこ
と。
②米国の政策金利の引き上げに関して、足元のマーケットの
動揺で確率は低下したものの、9月に実施される可能性が
あり、投資家がリスク回避的な行動をとるのではないかと
の思惑が広がったこと。
12,000
13/12
14/6
14/12
15/6
(年/月)
上海総合指数の推移
(2013年12月31日~2015年9月2日*:日次)
(ポイント)
6,000
5,000
4,000
③8月31日に発表された7月の国内鉱工業生産(速報値)が
前月比0.6%減と2ヵ月ぶりの低下となるなど、中国向け電
子部品・デバイスの不振が製造業の生産に影響し、国内景
気の先行きに不透明感が強まったこと。
④為替市場で安全資産とされる円が買われ、一時1ドル119
円台まで円高ドル安が進行し、輸出企業の業績悪化懸念が
台頭したこと。
3,000
2,000
1,000
13/12
14/6
14/12
15/6(年/月)
*2015年9月3日、4日は休場。
米ドル/円レートの推移
*
(円) (2013年12月31日~2015年9月4日 :日次)
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◆今後の見通し
今後の国内株式市場は、引き続きグローバルでリスク回避の
動きが強まるおそれがあり、波乱含みの展開になる可能性が
あります。しかしながら、中期的には以下の理由から国内株
式市場は徐々に下値を固める展開が予想されます。
中国については、政策金利である銀行の貸し出しと預金の基
準金利を8月26日から0.25%ずつ引き下げ、9月6日から
預金準備率を0.50%引き下げる追加金融緩和を実施しまし
たが、株式市場が十分に落ち着きを取り戻すには至っていま
せん。しかし、今後中国景気を浮揚させる財政政策を含む経
済対策の出動が予想されます。加えて、これまでの金融緩和
措置、人民元切り下げ、原油安などの恩恵から、中国景気は
ソフトランディング(軟着陸)できるとみています。
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13/12
14/6
14/12
15/6(年/月)
*2015年9月4日は15時時点(日本時間)。
出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が
作成。
※上記は、将来における日経平均株価、上海総合指数および米ドル/
円レートの推移を示唆、保証するものではありません。
※日経平均株価に関する著作権並びに「日経」及び日経平均株価の表
示に対する知的財産権その他一切の権利は、全て日本経済新聞社に
帰属します。
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米国の政策金利の引き上げについては、これをきっかけとして世界的な投資資金の流れに変化が生じる可能性には注意が
必要です。しかし、そもそも政策金利の引き上げは良好な経済環境下における金利水準の正常化という側面が強く、また
政策当局者は極めて緩やかなペースで政策金利を引き上げるとみられ、米国の実体経済への悪影響は現状では限定的とみ
られます。
国内経済に関しては、中国景気鈍化による輸出減などの悪影響を見極める必要はありますが、実質賃金の改善による消費
増加、老朽化した設備の更新需要や人手不足による設備投資増加などから、緩やかな景気回復が続くと予想されます。
国内企業の業績は円高の悪影響は懸念されるものの、米国を中心としたグローバル経済が拡大を続ける環境下では、減益
となるリスクは限定的とみられます。
上記要因に加え、自己資本利益率(ROE)意識の高まりや株主還元拡充への期待、公的年金や日銀による需給面での恩恵
なども株価下支え要因になると考えられます。また、株価収益率(PER)などでみた株価バリュエーションに割高感は乏
しく、国内株式市場は、短期的には波乱含みの展開を経た後、徐々に下値を固める展開が予想されます。
(2015年9月4日 15時執筆)
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