建材試験センター着任の雑感

巻頭言
建材試験センター着任の雑感
一般財団法人建材試験センター
常務理事・事務局長 松本
浩
本年 6 月の評議員会,理事会の議決により常務理事・事務局長に就任いたしました。産学官各界の皆様
には大変お世話になりますが何卒よろしくお願い申し上げます。
私自身,学生時代にはコンクリート系の研究室で実験や解析を行い,その後もつくばの建築研究所や国
土技術政策総合研究所で勤務した経験もあって,当センターの中央試験所や工事材料試験所の試験設備を
初めて見たときには,なんとなく懐かしさのような感覚を持ちました。
また,当センターは,第三者証明機関として,製品開発や工事実施に際しての広範な試験の実施や,製品
認証,ISO 認証,性能評価といった広範な事業を,総勢 250 名もの職員により行っており,分野ごとに性格
の異なる各業務が適切に調整・連携していることや,全体として合理的かつ効率的な運営形態を確保して
いることを強く感じました。
さて,リオオリンピックでは日本勢も大活躍し我が国でも大いに盛り上がりました。2020 年東京オリン
ピックへの関心も高まってきた中で,今後,様々な施設の整備が進められます。住宅関係も,消費税率引き
上げ延期や住宅ローン金利の引き下げという状況の中で,堅実な着工動向が見込まれます。また,このよう
な状況の中で,新たな建材開発も前向きに進められていく可能性があると思います。
これらは,建材試験センターの業務にとっても,良い影響があるものと期待されます。この当面の順風を
最大限に生かして事業能力の向上や財務体質の強化を進めることにより,将来いつか迎えるであろう逆風
の時代にも対応することができるものであり,また,そうしていくことが不可欠であると考えます。
本稿執筆時点でちょうど着任 2 か月となりました。まだまだ当センターの全容を把握するには至ってな
いものの,建材試験センターの一員として,当センターの今後の更なる発展のお役に立てるよう,全力で取
り組んでいきたいと思います。皆様のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
建材試験情報
2016 年 10 月号 1