家族の結合権実現を求める署名 法務大臣殿 私たちは、家族の結合権を尊重する観点から、日本で家族を形成している在留資格のない外国人に在留資格を付与する よう、いっそう裁量権を行使することを法務省入国管理局に要望します。 家族は社会を構成する最小単位であり、その結合と保護は万人の権利です。 法務省も、こうした家族の結合権を尊重し、在留資格を認めています。年間1万件もの特別在留許可のうち多くが婚姻に関係していま す。また多くの特別上陸許可も認められいったん帰国後も早期の再入国・定住が認められています。 その一方で、婚姻を理由に特別在留許可を求めるケースでは同居実績が過度に重視され 、摘発が先行したため、真摯な結婚である にもかかわらず、家族の結合を認められないケースもあります。その中には、世帯の生計の重要な担い手になっている、あるいは病気 の家族の面倒を看てくれる不可欠な存在になっている人もいます。 また、日本で定住資格を有さない外国人同士のカップルの間に生まれた子どもや、重要な人格形成の期間を日本で過ごしてきたにも かかわらず、家族揃っての日本での在留が認められないケースもあります。 子どもの成長の重要な過程、家族としての生活が途絶することによる影響は多大なものがあり、安定した環境で家族全員が暮らしたい という願いは切実です。またいったん帰国を受入れる場合でも、入国管理局が再入国許可を認めてくれるのか、裁量行政に対する不安 を払拭できないでいます。 また裁判所も、外国人の強制退去処分取消し訴訟で、「愛情と信頼に基づいた夫婦関係を築いている。強制退去すれば、関係の維持 発展は困難になる。長期の不法残留や不法就労、無免許運転などの法令違反はあるが、強制退去するほど大きな要素ではなく在留特別 許可を出すべきだった」 (東京地裁)と指摘するなど、家族の結合権を重視した新たな判断を示しています。 人は誰も一度きりの人生を生きています。愛する家族と暮らしたい、最も適した環境で子どもを育て、成長を見守りたいという、普 通の人々のささやかで切ない願いこそ、この社会の重要な礎です。 以上のような観点から、法務省入国管理局に対し、以下のことを要望します。 1.出身国が遠隔地である、病気があるなどの諸事情で、強制退去した場合、夫婦関係の継続が困難と思われる、日本人 または定住資格を有する外国人と真摯な婚姻関係を形成している在留資格のない外国人に対し、提出された再審情願 にもとづき、在留について再検討されること。 2.日本人または定住資格を有する外国人と真摯な婚姻関係を形成している在留資格のない外国人がいったん帰国し、再 入国を求める場合には、早期の再入国を求める方向で、裁量を行使されること。 3.日本で生まれ、あるいは日本で重要な成長過程を経た日本人または日本での定住資格を持たない外国籍住民の子ども とその家族について、強制退去が執行された場合、家族の結合と子どもの成長環境に重大な困難が生じると思われる 場合には、提出された再審情願にもとづき、在留について再検討されること。 4.日本人または定住資格を有する外国人と婚姻関係の存在などを理由に、強制退去処分の取消しを求めている、入国管 理局収容施設に現在収容されている外国人については、送還執行停止決定などの裁判所の判断、非常に監禁的な収容 環境などを考慮し、仮放免申請にもとづき仮放免を認めること。 在留資格を求める配偶者の会 署名集約先 名前(なまえ) 〒557-0004 大阪市西成区萩之茶屋 2-5-15 的場 善正 FAX:06-6636-3132 住所(じゅうしょ)
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