ヴェノナ 序章 二十世紀アメリカ史の見方が根底から変わる/18 「リツツキドニ-」の開放性と旧体制の遺物/19 モスクワにあったアメリカ共産党の公式文書/20 ソ連KGBからアメリカ共産党への指令-スパイをリクルートせよ/21 浮上した「ヴェノナ作戦」/22 NSAの秘密主義/24 モイニハン上院議員による「ヴェノナ」公開への努力/24 「『ヴェノナ』の公開に踏み切るべきだ」/26 「ヴェノナ」が歴史の空白を埋めた/27 ソ連諜報部の僕だったアメリカ共産党/28 第一章「ウェノナ」と冷戦/30 人物相関図(全体図)/31 同盟国を信用していなかった/32 理論上は解読不可能なソ連の暗号/32 衝撃の解読内容/33 ソ連のスパイだったアメリカの政府高官たち/34 原爆開発は筒抜けだった/35 誰が裏切り者なのか?/36 遅まきながらの防諜体制/38 歪められていたアメリカ人の共産主義観/39 共産主義ネットワークの暴露/39 「ヴヱノナ」を秘匿した代償/41 誤解されおとしめられてきた反共主義/43 史料公聞によって明らかになっていく重大な真実/45 スターリンのスパイ攻勢/46 アメリカに焦点を移したソ連の大規模なスパイ活動/46 ソ連はすでに「冷戦」を始めていた/48 第二章 暗号解読 暗号解読をめぐる人物相関図/53 ソ連の暗号はいかにして破られたか/54 早期に解読されたコミンテルンの通信/54 ソ連諜報機関の暗号システム/56 「ワンタイム・パッド」による暗号化/56 コード(語句暗号)とサイファ-(換字暗号)の実例/57 暗号システム運用の妥協から生じたアリの一穴/59 理論上は完全だが運用が困難/60 わずかな複製キ-ページをつくったことが致命傷に/61 ソ連の予想を超えたNSAの組織力と暗号解読の技能/62 フィンランド・日本経由で伝わった解読のヒント/63 「ヴェノナ作戦」始動/64 複製のキ- コードブックの壁を破ったメレディス・ガ-ドナ-/66 フィンランド・ドイツ経由の焼けたコードブック/67 「ヴェノナ作戦」の成果/68 NSAとFBlの協力がカバ-ネ-ムを特定した/69 カバ-ネ-ムにおける安全軽視/70 政治家を目覚めさせたオーストラリアでのスパイ発見/72 アメリカの防諜の試金石に/73 「ヴェノナ」の実証史料としでの価値/74 「ヴェノナ」を疑う人々への反論/74 「ヴェノナ」を裏付ける証拠一モスクワで公開された公文書/76 コミンテルシ・アーカイブ/76 KGB現場諜報官は架空の徴募をなしえたか/78 ズビリン事件/80 ソ連のスパイを告発する謎の手紙/80 - 1 - カチンの森事件への関与を正しく指摘した/81 FBIによる在米コミンテルン組織の捜査/83 ソ連はいつ「ヴェノナ作戦」のことを知ったのか?/84 カリ-の密告とソ連暗号体制の対応/84 ホワイトハウス内部からの妨害工作/85 ワイズバンドの密告とFBlの捜査/86 フィルビ-のソ連への密告/90 ついに明らかになった《ホ-マ-》の正体/91 解読の程度までは知らなかった/95 第三章 アメリカ共産党の地下組織 人物相関図(アメリカ共産党の地下組織)/99 合法から非合法へ/100 コミンテルンの連絡業務/101 非合法活動を宣言/103 ジョセフ・ピ-タ-ズと秘密機関/104 ハンガリー系の生い立ち/104 コミンテルンの指令/104 ワシントンの共産党地下組織/105 「ウェア・グループ」:政府職員の中の隠れ共産党員グループ/105 「ウェア・グループ」とチエンパ- プレスマン、アプト、ハ-マン/107 デイヴィスの記録/108 チェンパ-ズの活動/109 国務省から盗まれた文書/110 チェンバースの静かな離脱/110 ルディ・ベイカlと秘密組織/112 目立つことを避けた新しいリーダー/112 秘密組織の長/114 モスクワとの連絡確保/116 船員によるク-リエ通信/117 FBlの調査/118 重要人物〈ク-パ-〉を通した連絡/119 ソ連の海外諜報任務に携わっていたアメリカ共産党員/120 アメリカからゾルゲのスパイ網に派遣された宮城与徳/120 ヨーロッパで自由に行動するアメリカ人連絡要員/121 パ-デッ卜記者のヨーロッパ記事と秘密連絡/123 ローズ 夫妻の秘密連絡/124 アメリカ共産党地下組織と偽造パスポート/127 ソ連情報機関のための偽造パスポート/127 デンマークで発覚した偽造パスポート/128 アメリカ当局の捜査/130 奇妙なイカル事件/132 後手にまわったアメリカ当局の捜査/134 ソ連以外に目を奪われすぎたアメリカの防諜体制/135 第一次世界大戦時の未熟な防諜体制/135 ファシズム興隆に対応するFBl/136 枢軸国には成果を上げた戦時防諜体制/138 見逃された好機:一九三九年のウィテカ-・チェンパ-ズ/139 パ-リ国務次官補にアメリカ共産党のスパイ活動を告発/139 寝かされた重大証言/141 第四章 ゴロス=ベントリー・ネットワーク 人物相関図/145 複数のスパイ・ネットワーク/146 ジェイコブ・ゴロス/146 ワールド・ツーリスト社の秘密のオーナー/148 アメリカ郵船会社/149 エリザベス・ベントリー/151 - 2 - メアリ-・プライス:秘書としてのスパイ/153 モ-リス・ハルパリン:学者スパイ/155 質・量ともに一級であったハルパリンの情報/157 情報分析を歪める/158 逃げるハルパリン/158 ダンカン・リ一:アイビ-リ-グ出身ワスプのスパイ/160 ベントリーによる告発/162 OSSの防諜ファイルを盗む/164 ジュリアス・ジョセフ:政治的転覆活動からスパイ活動へ/166 セドリック・ベルフレイジ:二つの国を裏切る/168 ベルフレイジの証言を信用しなかったFBl/169 「ヴェノナ」によって暴かれたベルフレイジの嘘/170 ベントリーが指示したその他の単独行動のエージェントたち/171 へレン・デニー マイケル・グリーンパ- ミラ-夫妻、ファイ いまだ特定されていないソ連スパイたち/175 第五章 ルーズベルト政権中枢に食い込んだソ連のスパイ達 人物相関図/179 「完全無欠の社会主義体制」の夢/180 「パ-ロ・グループ」/180 ベントリ-と「パ-口・グループ」の接触/181 「彼らは信頼できる同胞である」/182 《ストーム》とは誰か/184 裏目に出たベントリlの排除/186 「パ-口・グループ」のスパイ活動/188 チャールズ・クレイマ-:議会スタッフはスパイだった/189 ハロルド・グラッサ一:用心深いスターリン主義者/191 グラッサ-の褒賞問題/192 ソ連のために働き続けたグラッサ-/193 「パ-口・グループ」の崩壊/195 「シルバーマスター・グループ」/196 盗まれたフィルム五六本分の機密文書/197 グレゴリ-・シルバーマスター/199 陸軍次官の愚かな決定/200 アフメ-口フも認めたシルバーマスターのリーダーシップ/202 夫の片腕を務めたへレン・シルバーマスター/203 KGBからの給与と勲章/204 ウィリアム・ウルマン/205 ジョージ・シルバーマン/206 ハリ-・デクスター・ 中共の工作員・翼朝鼎を助ける/209 いかにアメリカとイギリスを出し抜くか/210 チャイナ・コネクション:コーとアドラ-/212 ラフリン・カリ一:ホワイトハウスに入り込んだスパイ/214 「ヴェノナ」が明らかにしたカリ-のスパイ活動/216 「非常に地位の高いエージェントをもっている」/216 カリ-を刑事告発できなかったFBI/218 コロンビアへ逃げる/219 ベントリ-の離反/221 コラル夫妻/222 マイケル・ストレイト:富豪スパイ/224 非合法工作員アフメ-口フの経歴/225 アフメ-口フ夫人の正体/227 ソ連との関係を告白したストレイト KGBはどのようにしでベントリ-の離反を知ったか/230 ソ連のスパイは司法省にも浸透していた/231 アメリカ政府のジレンマ/233 - 3 - スパイ罪を立証する難しさ/234 偽証罪で投獄されたレミントン/235 「ヴェノナ」が証明したベントリ-の正しさ/237 第六章 ソ連軍情報部の対米スパイ活動 人物相関図/239 KGBに先駆けたGRU/240 ニコラス・ド-ゼンバ-グの「カバ-・ビジネス」/240 GRUのための贋金づくり/242 アルジャ-・ヒス/245 ヒスvs.チェンパ-ズ/245 一九四〇年代もアメリカを裏切り続けたヒス/247 アーサー・アダムズと「原爆スパイ」/251 ジョセフ・パ-ンスタインと『アメラジア』/254 「共産主義的な中国」は「民主主義的」?/256 図書館司書スパイ:キーニー夫妻/257 GRUとリンカーン大隊/260 レナ-ド・ミンズ: GRUのモグラ/264 イグナシ-・ヴィチャクの場合/264 フレッド・ローズの場合/266 一九四〇年代に活動したその他のアメリカ人GRUエージェント/266 チャールズ・ヴェルソン/266 海軍GRUのエージェントたち/267 ジヤック・ファイ/267 ユージン・コールマン/269 フランシア・ミチネン/270 まだまだいたGRUエージェントたち/271 第七章 アメリカ政府機関別にみるソ連スパイ活動 人物相関図 末端に浸透した情報提供者たち/274 OSS/274 対外情報活動を一新する中央情報機関の誕生/274 嘘をついたドノヴァン/275 スターリンを従業員名簿に入れる/277 ノイマン、プァリッシュ、スコット/278 どれだけのソ連エージェントがOSSにいたのか/279 OWI/280 プロパガンダ機関の実態/280 仕事熱心なスパイ:フローラ・ウォブシン/282 ウォブシンがリクルートしたマリオン・デイヴィス/283 ウォブシンの「生産性」の高さ/284 無茶苦茶なスパイ活動/285 国務省と戦時外交機関/286 ローレンス・ダッガン:エリート中のエリート/286 「ヴェノナ」が明らかにしたダッガンの真の姿/288 キ-ナン、口ッドマン/289 多くの未特定スパイたち/290 情報源ナンバー19/291 軍と戦時生産機関/292 財務省とその他の機関/293 第八章 「同胞」達 人物相関図/295 アール・ブラウダ一: ブラウダ-一家のスパイ活動/296 KGBとCPUSAの軋轢/298 ブラウダ-とゴロスの連携/299 ピエ-ル・コッ卜/300 - 4 - ルーズベルトとブラウダーをつなぐ裏ル-ト?/302 ジョセフィン・トラスロウ・アダムズ/304 アダムズのわずらった妄想/305 妄信の代償-ブラウダ-失脚/306 虚言の毒の拡大/307 パラノイアの終わり/307 ユ-ジン・デニスとOSSおよびOWIへの浸透/309 デニス、リンカーン大隊、oss/310 「アメリカ共産党の犯した政治的失敗」/311 カール・マ-ザニ/312 KGBのアメリカ共産党とのつながり/313 バーナード・シュスター/314 会計士の隠れ蓑/315 仲介役としての役目/316 連絡役から原爆スパイヘ/317 KGBの要求にためらう/318 「我々の正統的な手法を信用していない」/319 西海岸/320 カリフォルニアの秘密機関/320 ジャーナリストスパイ:クレーン/321 ウィテカ-・チエンパ-ズとのつながり/322 フォルコフのスパイたち/323 ウォルタ-・ミラー/323 スティ-ヴ・ネルソン/324 「まるで銀行員じゃないか」/326 ネルソンの不満/327 KGBエージェントの「愛人」/328 アメリカ共産党の上層部とソ連のスバイ活動/330 ポーランド系共産主義者ゲ-ベルト/330 親ソ経済学者ランゲ/331 ジャーナリズムはスパイの巣窟だった/333 ジャネット・ウィ-ヴァ-・口ス/333 『タイム』誌内部の親ソ派ジャーナリスト/334 ウォルタ-・パ-ンスタイン:ハリウッドの親ソ派/336 アヴ口ム・ランディ-/337 スティ-ルとモスズルスキ-/338 セタ口:アメリカと中南米のつなぎ役/339 さまざまな形態でジャーナリストを利用/340 『スカウトマン』クラフサ-/341 ジョセフ・バ-ガ-/342 ピアソン兄弟/343 デイヴィッド・カ-/344 突然の死に見舞われたカ-/346 「アメリカの文化的英雄」ストーン/347 カル-ギンの証言/348 面白半分だったストーン/349 第九章 アメリカ大陸における反スターリン分子の追跡 人物相関図/353 トロッキーを消し去る/354 トロッキストたちへの潜入/355 アメリカでのKGBネットワーク:ジャック・ソーブルと口パー トロッキーの息子の不審死と懐万ズボロフスキ/357 ズボロフスキとクラフチェンコ/358 離反者クラフチェンコへの攻撃/358 ズボ口フスキのクラフチェンコ情報/360 オル口フがズボロフスキを暴露/364 その他の反抗分子へのスパイ活動/365 帝政ロシアからの移民グループに潜入/365 - 5 - ユダヤ人団体への潜入/366 社会主義労働者党(SWP)へのスパイ活動/368 卜口ツキストの分離独立とブデンツ/368 ミラ-の潜入工作/371 メナカ-の潜入工作/374 ソ―ブル機関/377 二重スパイ,ボリス・モロス/377 スターン夫妻/378 ソ-ブルとソブレシの末路/381 ドイツ系共産主義者/384 アメリカ人とトロッキー暗殺/387 メキシコにおける暗殺計画/387 失敗した第一回襲撃作戦/388 入念な潜入工作/389 実行犯メルカデルの救出作戦/390 アメリカ圏内からの支援/393 メキシコにおけるキティ・ハリスとKGB/395 労働運動家トレダーノの密かな協力/395 キティ・ハリスの組織運営/397 第十章 産業スパイ・原爆スパイ 人物相関図/401 ソ連は原爆計画を知っていた/402 ハリ-・ゴールドの不安/402 ゴールドの産業スパイ仲間たち/405 ウィリアム・マリソフ/406 《オデッサン》と《古本屋》/407 「ヴェノナ」から判明した産業スパイのリスト/408 航空産業に対するスパイ活動/409 フレイニ-夫妻へのアプローチ/410 ローレン・ハ-ス/411 シェフチェンコによるその他のスパイ活動/411 ジユリアス・ロ-ゼンバ-グの共産主義技術者スパイ網/412 すこぶる厚い信用/412 マックス・エリッチャ-/413 サラントとパ一:レーダー技術のスペシャリスト/415 メキシコ、グアテマラ、ポーランドからソ連ヘ/417 国家からの顕彰/418 ウィリアム・パール:エリート航空科学者の没落/419 モスクワから高い評価を受ける/421 シド口、ヴィッチ夫妻:口ーゼンパ-グ・スバイ網の連絡要員/422 アメリカの杜撰な保安手続き/423 スターリンへの原爆供与/423 クラウス・フックスとハリ-・ゴールド/424 スパイ活動の連鎖発覚/425 フックス、ロスアラモスへ/426 グリーングラスと口-ゼンパ-グ/428 コミュニスト・カップル/429 原爆計画への参加/430 「原爆スパイ」デイヴィッド・グリーングラスの誕生/430 連鎖発覚の終点/432 《クワンタム》:正体不明の原爆スパイ(一九四三年)/433 《フォlゲル》《ペルス》:正体不明の原爆スパイ(一九四四年)/436 《ヤンダスター》:セオドア・ホールの背任/436 若き天才物理学者/437 合衆国への誓いを破る/439 証拠不十分で不起訴に/440 原爆スパイとモリス・コ- 逮捕の経韓/441 - 6 - コ-工ン夫妻と《ペルセウス》/442 《ペルセウ》をめぐる混乱/444 一九四二年にはすでに原爆スパイが存在した/445 結局コ-工ン夫妻は何をしたのか/446 わざと除外された情報を提供/447 うってつうけの標的/448 ソ連原爆スパイ活動のその他の諸相/450 アーサー・アダムズのスパイ工作/450 西海岸の原爆スパイ活動/451 FAECT:ソ連スパイの温床/453 共産党支持者オッペンハイマー/454 奇妙な言動/455 「ヴェノナ」文書上のオッペンハイマー/456 共産主義への愛着がスパイ活動を野放しにした/457 第十一章 ソ連の諜報活動とアメリカの歴史(結論 ) 原因はフリ- ソ連スパイによって引き起こされたアメリカの国益へのダメージ/463 原爆の開発方法が先にわかっていた/463 イデオロギーが育てたソ連スパイ/464 洗脳の恐ろしさ/466 共産党は自ら「反共の時代」を招いた/468 なぜ「ヴェノナ」情報を秘匿じ続けたのか/469 冷戦の原因-ソ連による大規模な対米諜報活動/470 参考人名録/472 アドラ-、ソロモン/472 ウェア、ハ口ルド/472 カリ-、ラフリン/473 翼朝鼎/473 コ- ストレイト,マイケル/475 ストーン、I・F/475 陳翰笙/476 デニス、ユ-ジン/477 ノイマン、フランツ/478 パ-リ、アドルフ/479 ピアソン、ドリユ-/479 ビッソン、T・A/480 フィールド、フレデリック・ヴアンダーピルト/481 ブデンツ、ルイス/482 プライス、メアリ-/483 ホワイト、ハリ- 宮城与徳/484 リ- ロゴスン、ポ-ル/485 ワイズバンド、ウィリアム/486 - 7 -
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