吉形玲美医師 学会賞受賞 エクオールと生活習慣病リスクとの関連が

エクオール 学会発表報告
ル 学会発表報告
第
回 北米閉経学会︵NAMS︶
吉形玲美医師 学会賞受賞
代 以 上の女 性に様々な 不 調
や骨吸収抑制︵
をもたらす更年期障害。
その症状
﹃エクオール﹄
に、新たにメタボリッ
ました。
の改 善 効 果で注 目 を 集める 成 分
クを はじめとした 生 活 習 慣 病 リ
月
10
スク低 減の可 能 性 を 示 す 学 術 発
表が行われました。
日∼
BМI 身(長と体重のみから出す肥満指数 )
ではエクオール産生者と非産生者に有意差は
ないことから、﹁体格が同じように見えてもエク
オール非産生者に隠れ肥満が多い﹂
という結果
が明らかとなりました。
また、
エクオールの産生
60
能と動脈硬化、
尿酸値との優位な関連も認め
られている 代においても、
エクオール産生者で
HDLコレステロール
︵ 1
が良好、
動脈硬化
※︶
2︶
に優位な関連が示され
※
こうしたことから、閉経期から閉経後早期
のエストロゲン 女(性ホルモン が)減少する世代に
おいて、
エクオールの産生能と生活習慣病リスク
28.9
27.0 25.5
23.1
2015年9月
30
30
40
26
3
との関連性が示唆される結果となりました。
42.342.6 41.8
日 、ラスベガスで開 催 さ れた﹁ 第
54.0
60
26
これまでの研究で、
エクオールが動脈硬化の
90.4
88.2
86.1
80.0
72.5
65.1
回 北 米 閉 経 学 会︵ N A M S ︶﹂
※※p = 0.001
90
改善や骨密度減少の抑制へ作用するという報
120
において、浜 松 町ハマサイトクリニ
CT内臓脂肪面積
cm2
告はなされてきましたが、
今回の研究により、
150
ック
院長
吉 形 玲 美 医 師によ
20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代
エクオールの存在が特に女性ホルモンの減少す
15
るポスターセッションで発 表 さ れ
22.4
20
る世代への、肥満をはじめとする生活習慣病
25
27.8
25.7
24.4
たこの研究内容は同学会において
27.227.0
24.6
関連リスクの改善、骨粗鬆症予防などに期待
27.0
が高まっています。
30
29.9
29.2
28.9
700名を越えるデータを元にしたこの大
33.3
29.529.6
規模な研究は、
学会へも大きなインパクトを与
え、
今後も追跡調査を行っていく予定です。
※p = 0.035
35
学会賞を受賞いたしました。
エクオールと生活習慣病
リスクとの関連が明らかに
50
体脂肪
%
40
されました。 代における体脂肪
27.8
健 常 女 性 7 4 3 名における大
%とその差は
㎠とエクオール産生
54.0
の 数 値 は エ クオ ー ル 産 生 者 で
25.7
規 模 調 査であるこの研 究で明ら
%、非産生者で
約2%、内臓脂肪面積においても
㎠に対し
者が約 ㎠少ない結果でした。
41.8
12
かになったことは次の通りです。
代において、
エクオール産生者
は非 産 生 者と 比 較して体 脂 肪や
内臓脂肪面積、動脈硬化、中性脂
肪 な どにおいて良 好 な 結 果 が 示
50
0
RESULTS
20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代
baPWV
cm/sec
HDL-C※1
mg/dl
2028.0
2025.0
2000
1812.1
1792.3
1587.0
1551.9
1374.6
●
110
※p = 0.022
※p = 0.047
1500
76.1
73.9
70
1015.7
1009.4 1081.6
体脂肪↓
内臓脂肪面積↓
70.5
70.2
69.5 69.1
骨吸収抑制 ※2
● 尿中NTX↓
fat↓
75.5
71.9 73.2
67.0
67.0
66.1 68.0
64.8
50
30
500
20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代
TG
mg/dl
112
94
80
80
60
58
76
エクオー
オ ル
healthy artery walls
※p<0.05 ※※p<0.01
120
100
20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代
■生産性あり ■生産性なし
※※p < 0.001
140
60
●
90
1289.4
1162.9
1155.5
1067.5
1000
CONCLUSION
n = 743
99
99101
97
88
75
66
51
40
20
20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代
世代別×産生能有無での比較
・50歳代 エクオール産生能有群は
無群と比較し、
体脂肪、
CT内臓脂肪面積、
baPWV、
TG が
有意に低値であった
・60歳代 エクオール産生能有群は
無群と比較しHDL-C が有意に
高値であった
図表 第26回北米閉経学会(NAMS)吉形玲美医師研究発表より
Atherosclerosis
抗
抗動脈硬化
●PWV↓
● EPA/AA↓
● ホモシステイン↓
(大豆イソフラボンから
代謝される)
尿酸値減少
閉経期から閉経後早期の女性ホルモンが減少する世代で
「エクオール産生が肥満や生活習慣病のリスク改善への効果が期待される」
という結果を認めた
※1 HDLコレステロール=善玉コレステロール
※2 「骨吸収」
とは、古い骨を溶かし、壊していくこと