グリーンクレイの効果について ∼含有成分と構造から∼ 三谷真佐子現在、日本において「クレイ」と呼ばれ、街中で販売・使用されているものの多くは、エステ面における肌のケア、特に脂質肌へのパック（天然の！）を目的としたものがほとんどであり、その種類も「グリーンクレイ」や「カオリン」が大半である。しかし、自然界には数多くの「クレイ」と呼ばれる粘土が存在し、その産地・状態・含有成分・構造の違いによって、実に多様な特徴を持っている。もし、少しでもそうした個々の「クレイ」の特徴を知識として身につけたらなば、より様々な目的の応じて、さらにはそれぞれの使用者ごとに応じた用い方が可能になるであろう。これまでの授業の中で、私たちがその特徴と使用方法を学び身につけたのは、数あるクレイの中でも「モンモロナイト」、「イライト」、「カオリナイト」という種類のクレイである。今回はその中でも、特に含有成分が多く、構造的にも特徴のある「グリーン区営」（イライトの一種）を取り上げ、その特徴と有効な使用方法について、自身の体験からも述べてみる事にした。最初に、グリーンクレイは地質の最も奥深い、下層の部分に存在することから、成分的に、実に多くのミネラルを含んでいることがわかっている。特に、二酸化珪素（シリカ）の含有量の多い。このシリカの存在のおかげで、髪や皮膚、つめのケアに特に効果的である。また、シリカはマイナスイオンを放出することも知られており、身体の新陳代謝を促がす効果も期待できる。グリーンクレイのその他の画鮎ゥ成分としては、アルミニウム（瘢痕形成作用）、カルシウム（骨や歯の生成、神経安定作用）、亜鉛（組織の再生）といった成分も多く含まれている。次にグリーンクレイは構造的に４つの層を持つことあが知られているが、これは四面体と八面体を含み合わせた無機高分子化合物といった骨格構造を持つためである。この層の数が多ければ多いほど、毒素や不純物をこの層の間に取り込むことが可能である。（クレイの吸収性）。しかも、このグリーンクレイの層間の幅はその吸収の多さによって、変化する。ホワイトクレイ（カオリナイト）の層間の幅は変化することはない。だからこそ、グリーンクレイを肌のパックや、湿布として使用した場合には、多くの毒素や不純物・老廃物が、まるでスポンジのように吸収されるのである。また、電荷敵にも、クレイの表面はほとんどが負の電荷を帯びているので、その電荷を中和するために、身体の表面で多くのイオン交換を行い、毒素や不純物といった正の電荷を持つものを吸着させ、身体の持つ多くのミネラル成分を与える（クレイの吸着性）。以上のことから、グリーンクレイには毒素や不純物・老廃物の吸収、吸着、シリカの中心としてミネラル成分の肌への付与といった効能が特に期待できる。現在、知識されている肌のケア、特に脂質肌へのパックにしても、こうした部分に注目が寄せられたものと考えられる。しかし、こうした特長をより深い知識として身につけるのならば、グリーンクレイはエステ三谷真佐子 1 面のみならず、メディカル面においても、傷口への湿布、ドレナージュとしての内服、口腔内・腟内の洗浄など、その使用者の状態に応じて様々な用いられ方が可能となる。（ただし、効果のある「クレイ」だからこそ、その品質や、保存状態・使用方法などについて、又身体と病気のしくみなどのより深い知識は必須である。） ● グリーンクレイ使用例と感想（自身の体験から） ① 肌へのパック主に精製水との組み合わせ。使用する際は、必ずクレイが充分に水を吸収するまで、触らないとか大切。充分に水分を吸収したホイップクリームのような使用感。パックの際も、必ず半渇きの時点で洗い流すこと！渇ききってしまったクレイは、肌を傷める危険や、逆のイオン効果が生じてしまう（一旦、吸収された不純物が再度取り込まれてしまう）危険がある。＜感想＞長期間の使用は、肌に負担が大きかったので（少し乾燥気味になった）、使用がマイルドなホワイトクレイとの弁用がオススメ。肌のきめが細かくなり、ニキビができにくくなった。もし、ニキビができたとしても短期間で治るようになった。すぐに乾燥させたくないときには、ゲルに混ぜて使用した。 ② 日焼け後のお手入れ入浴の際に、薄く全身をパック（又はクレイバス。浴槽に４にぎりほどの量を使用。）＜感想＞日焼け後のヒリヒリや乾燥が少なくなる。腫れ・赤みがなくなった。 ③ 化膿した傷口へのパック就寝前に、化膿した足の親指に厚めのパック。1 週間ほど。＜感想＞膿がなくなり、皮膚が再生した。 ④ フェースパウダー、ボディパウダーとして背中のニキビや顔に突然できたニキビに、ホワイトクレイと混ぜて使用。＜感想＞悪化せず、早期に完治。 ⑤ 爪へのパック＜感想＞薄く割れやすかった爪が、厚くしっかりしてきた。ささくれにも効果的。今後は、メディカルな使用方法や体験も徐々に報告していきたいです。三谷真佐子 2