おわりに

おわりに
平成 18 年度の欧州都市再生事情調査は 10 月 19 日から 10 月 28 日(10 日間)の日
程で、イタリア、モナコ、フランスの 3 ヶ国の各都市の中心部における都市再生に取
組んでいる状況についての調査を実施しました。
参加者は、NPO 法人「ア!安全・快適街づくり」の石川金治理事長を団長、当機構
評議委員であり北海道大学大学院 越澤明教授を顧問とし総勢 13 名の視察団で実施
しました。構成は若手と年配者が半々でしたが特に若手は研究熱心で、公式訪問先な
どで熱心な質問を飛び交わし訪問時間が足りない程でした。
気候も10月の半ば過ぎでも温暖で、最初のミラノ、ジェノバと雨に見まわれまし
たが、肝心な所で晴天にめぐまれた非常に良い調査旅行でありました。ミヨーの高架
橋(世界一高い斜張橋)の視察の時は、肝心の橋が雲の中に隠れることを主催者とし
て大変杞憂していましたが、ミヨーの高架橋の近くへ来たら一点の雲も無い青空とな
り、その美しい橋を青い空の中に見ることが出来きて感動の至りでした。
また、アビニィヨンでは、夜の食事がフリーでしたが、添乗員の樋口さんの案内で
フォアグラ、鴨料理各種キノコのオムレツ等珍味にめぐり合えその上シャブリのワイ
ンは最高のご馳走でした。また、パリでも生牡蠣とシャブリは非常に相性が良く呑み
助としては、至上の幸福感にひたりました。
パリ市内は越澤先生の先導でリュクサンブール公園、モンソー公園やフォッシュ大
通りの高級住宅街のなど観光ルートでは見られない視察をし、またパリの現地ガイド
島田さん(パリの都市計画について大学で講義が出来るほどパリの都市計画、建築物
に精通)より、旧市街(コンコルド広場、凱旋門他)からデファンス地区、セーヌア
ルシュ再開発など、ナポレオン時代(オスマンの都市改造)からの現在のポンピドー、
シラク大統領までの「パリの都市改造」についての説明をいただきを充分な勉強をし
てまいりました。
最後に私はパリでは、長年の夢であったオペラ座で観劇ができ今回の旅行をより楽
しませてくれました。オペラはモーツアルトの歌劇「コシファン・トウット」で歌劇
を楽しむ他、ガルニエ設計の建築で、客席の天井はシャガールによる「夢の花束」と
題するフレスコ画、幕間の休憩時間を過ごすベルサイユ宮殿のような部屋でワインを
楽しむことが出来たのも今回の大きな成果でありました。客席は 2200 人の定員なの
で、オペラグラスが無くとも、肉眼で十分に楽しめ、非常に贅沢な時間を過ごせまし
た。
今回、日通旅行社は添乗員暦 30 年以上のヴェテランの樋口さんを付けていただき、
越沢先生共々事務局も今後とも又お願いしたいと思ったほど行き届いており、さらに
現地での通訳、ガイドの方々も非常に優秀で、公式訪問先の事前調査をしており、行
き道のバスの中でプロジェクトの概要等をレクチャーしてくれたほど熱意のこもっ
たガイドで調査団一同大変充実した調査旅行となり十分に満足しました。
最後に、今回は事故病気なども無く無事に実りあったことを感謝して、団長の石川
理事長、顧問の越澤教授をはじめ団員の方々、添乗員の樋口さん、そして、旅先でご
協力を頂いた方々に厚くお礼を申し上げるとともに、皆様の今後の一層のご活躍を期
待いたします。
平成18年12月
平成18年度欧州都市再生事情調査団
事務局
齋藤 邦彦