小平市立小平第十五小学校~「全国学力・学習状況調査」結果概要~

小平市立小平第十五小学校~「全国学力・学習状況調査」結果概要~
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調査目的
この調査は子どもたちへの学習状況を把握・分析し、学校における児童・生徒への教育指導の充実や学
習状況の改善等に役立てることを目的としています。
全国の公立小学校6年生及び公立中学校3年生を対象に実施しています。今年度は、4月21日(火)
に実施いたしました。
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調査内容
調査は大きく分けて、学習状況を見る調査と生活習慣や学習環境などを見るアンケート調査があります。
(1)教科に関する調査
●主として「知識」の力を見る国語A、算数A
身に付けておかなければ、後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容や、実生活において不可欠であり、常に活用できるようにな
っていることが望ましい知識・技術などが中心の問題です。
(例) 漢字の読み書き
文法 短い文章の読み取り 計算問題 図形の書き方 立体の体積
●主として「活用」の力を見る国語B、算数B
知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力や、様々な課題解決のための構想を立て実践し、評価・改善する力などに関わる
内容が中心の問題です。
(例) 長文の読み取り
作文 計算方法を式や言葉で説明 順序立てて問題の解き方を考える
●主として「知識」と「活用」の力を併せて見る理科
(例) メダカの雌雄を見分ける方法
実験結果を基に自分の考えを改善
(2)生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査
学習意欲や学習環境、生活の諸側面に関することを児童がアンケートに答える形の調査です。
(例)
朝食や睡眠に関する質問
テレビの視聴時間やインターネットをする時間
家族や地域で過ごす時間について
学校の学習や生活について など
3 各教科の調査結果の分析
【国語】
状況の分析
国語 A 問題では、全国平均を4.2ポイント、都平均を
課題
唯一都平均を下回っていた問題は、短答式のの設問
1.9ポイント上回っており、学習内容の定着が見られる。
であった。特に漢字の書き問題、コラムの中で、筆者
国語 B 問題では、全国平均を7ポイント、都平均を5.9
が引用している言葉を書き抜く、文章の中から必要な
ポイント上回っており、活用する力が付いていることが分か
情報を読み取る、登場人物の行動を基に場面の移り変
る。唯一都平均を下回っていた問題は、短答式の設問であっ
わりをとらえる。等で課題が見られた。
た。漢字の書き問題、文中の引用、必要な情報の読み取り、
登場人物と場面の移り変わり等で課題が見られた。
学校で取り組む具体的な改善策
国語の時間の中で、言語事項の指導の内容を充実させ、語彙を増やせるようにする。物語文では、登
場人物の言動や行動を中心に読み取り、場面の移り変わりも合わせて読み取らせる。説明文では、要点
をまとめたり、筆者が言いたかったこと等を中心にまとめていく。定期的に漢字テストを行い、定着す
るまで何度も取り組ませていく。
【算数】
状況の分析
算数 A 問題では、全国平均を8.7ポイント、都
課題
唯一都の平均を下回っていた問題は、小数の計算の
平均を6.5ポイント上回っており、学習内容の定着
概算であった。8.9-0.78の概算の問題である
が見られる。算数 B 問題では、全国平均を10.1
が、小数の引き算の位取りや、繰り下がりでのミス、
ポイント、都平均を7.3ポイント上回っており、基
また、およその数で考えるという概算の概念で課題が
礎・基本がしっかり身に付いた上で、活用できる力が
見られた。
付いていることが分かる。唯一都平均を下回っていた
問題は、小数の計算の概算であった。
学校で取り組む具体的な改善策
算数の時間の中で、四則計算が確実にできるように、新しい単元でも基礎・基本として使われる計算
は確かめながら進めていく。家庭学習でも、確実に計算ができるように毎日の課題とし、定着できるよ
うにしていく。計算をする前に、およそどのくらいになるかを考えてから、問題に取り組むよう声をか
けていく。
【理科】
状況の分析
課題
理科は、全国平均より7.9ポイント、都平均より
唯一都平均を下回っていた問題は、メダカのおすと
6.3ポイント上回っており、学習内容の定着が見ら
めすを見分ける方法、生物の成長に必要な養分の取り
れる。実験、観察等で押さえる設問で、基礎・基本の
方、顕微鏡の名称と適切な操作方法、メスシリンダー
定着が若干低い傾向が見られた。
で一定量の水を測り取る方法等で課題が見られた。
学校で取り組む具体的な改善策
理科の時間の中で実験・観察で押さえる基礎・基本の用語や使用の仕方等をしっかり押さえていく。
単元の最後には、学習内容がしっかり定着しているか、確認するためプリント等を使用して定着を図る。
【生活や学習環境に関する質問紙調査】
状況の分析
課題
家庭での生活習慣は比較的しっかりとして
難しいことにも失敗を恐れず挑戦すること
いる。就寝時間や朝食の摂取、インターネッ
に躊躇する結果が見られた。学習面で力を付
トの使用状況、読書量等で良好な結果である。
けている分、活動の中でその力を発揮してほ
道徳的規範意識も高く、きまりを守って行動
しい。学校行事や地域の行事への参加割合が
し、人の役立つ仕事をしたいと考えている。
低い傾向にある。また、理科の結果でも見ら
学力が高いが、自己肯定感は低く、積極的
れたように、自然観察等の経験が少ない傾向
な発言や活動を苦手としている。
にある。
学校等で取り組む具体的な改善策
学習面で付けた力が、普段の生活で生かされていくように活動の場を設定し、活躍を賞賛していく。
積極的に様々な活動に取り組めるように働きかけ、自己肯定感を高めていきたい。授業中の発表や話し
合いへの苦手意識をもっている児童が多いので、友達同士認め合える雰囲気と意識作りをしていきたい。