政治経済・現代社会

政治経済・現代社会
【出 題 の 基 本 方 針 】
高等学校で使用されている『政治・経済』および『現代社会』の教科書に準拠し、大問
Ⅰ、Ⅱについては、『政治・経済』および『現代社会』の両方で取り上げられているテーマ
に限定し、いずれか一方の科目のみを履修した受験生に不利のないようにした。Ⅲ-1は
『政治・経済』で取り上げられているテーマ、Ⅲ-2は『現代社会』で取り上げられてい
るテーマとした。なお、問題によっては従来に比べて図表の読み取りや文章の選択問題を
ふやし、受験生の考える力を試そうとしている。
【各 設 問 の 講 評 】(2 月 2 日 実 施 分 )
Ⅰ 日本の官庁における官僚制の特徴と弊害、国会や中央省庁改革などに関する応用問題。
基本的には教科書に載っているが、教科書に載っていない「疎外」「稟議」などのコト
バや、戦前の映画名も出てくる。周辺の情報や一般常識も注意深く学んでいる必要が
ある。正答率は約 4 割と、全体としてはやや難問であった。
Ⅱ 「福祉国家」という切り口で第二次大戦後の世界の枠組み及び日本の発展を整理しな
おそうとする問題。基本的には教科書を学んでいれば答えられるが、出題範囲が広い
ので面食らうかもしれない。正答率は約 5 割。なお、[6]は出題ミスで全員正解。
Ⅲ-1 財政の機能と日本の財政のしくみに関するごく基礎的な問題。教科書を学んでい
れば答えられる。正答率は6割だが、解答者間のばらつきが大きかった。
Ⅲ-2 日本の食料供給について、輸入に頼っている現状、輸入に関する国際貿易の枠組
み、問題点について、多角的、数量的に捉えた応用問題。2枚の図と文章からの読み
取りもあり、面食らうかもしれないが、落ち着いて取り組めば解ける問題である。正
答率は 5 割台半ばと予想より高かったが、多くの受験生がⅢ-1を選んだ結果でもあ
ろう。
【学 習 の ポ イ ン ト 】
・ 高等学校で使用されている教科書に準拠した出題であるので、教科書を繰り返し精読
し、基礎的事項を理解するとともに、知識の確実な定着を図る必要がある。漢字で書く
べき用語を正確に書けるようにしておくこと。また、用語などの記述問題で、
「何文字で」
とか「カタカナで」といった注意書きを読み落とさないように。
・ 出題は、教科書の本文以外からもなされるので、本文だけではなく、図表、グラフ、
脚注なども読みとばさず、よく読み、理解することが必要である。特に経済分野は統計
データが重要な役割を果たすので、図表などになじんでおく必要がある。
・ 理解が難しい用語については、丸暗記するのではなく、用語集、資料集などで内容を
確認して、理解するように心がけること。とりわけ経済分野では、上記の図表の読み取
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り、文章からの読み取り、文章で記述された選択肢からの選択問題など、丸暗記では回
答できないような問題が出題される可能性がある。
・ 政治・経済は現代の問題でもあり、したがって教科書にはカバーできないような時事
問題に関連した問題が出題される場合もあるので、新聞を読み、関連した基礎的な事項
を復習しておくとよいであろう。
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