Taro-s20国語 「言葉の力 大岡

読 解 力 指 導案
社会生活にいきる読解力向上推進事業
Ⅰ
国 語 20
指 導 案 ( 国 語 20)
単元,題材について
1.単元名,題材名
「 言葉と人間のかかわりについて考えよう!」
(*国語科については,課題名と同じ名称とした。)
2.実施時期
3月頃
3.単元,題材の目標及び指導内容(学習指導要領の指導事項等)
◇二つの文章の共通点をとらえ,自分自身の考えをまとめることができる。
現
2,3年C-エ
文章を読んで人間,社会,自然などについて考え,自分の意見をもつこと。
新
2年C-エ
文章に表れているものの見方や考え方について,知識や体験と関連付けて自分の考えをも
つこと。
4.単元,題材の特徴
言葉を通して,人は自分と他者とをつなぐ。言葉は人と人をつなぐ重要なツール(道具)であ
る。同時に,言霊(ことだま)という言葉もあるとおり,言葉にはその人の魂,心が込められて
いるとする考えもある。中学校時代は人間関係が広まるとともに深まる時期だけに,コミュニケ
ーションのツールでもあり,自分の考えを深めるために欠かすことのできない言葉について考え
ることはとても大切である。
本課題は,二つの同名の文章『言葉の力』を読むことによって,言葉と人間のかかわりについ
て深く知り,考えることができる。また,二つの文章を比較しながら読み,自分の考えをまとめ
ることで,それぞれの文章の理解を深めることもできる。
5.単元,題材の指導計画例(全3時間)
学習過程
1次
内
容
・学習のめあてを意識ながら,随筆(大岡信『言葉の力』)を読む。
(2時間)
2次
(1時間)
*本時
・随筆(池田晶子『言葉の力』)を読み,筆者の考えをまとめる。二つの文章の共
通点をふまえ,言葉と人間のかかわりについて,自分の考えを文章にまとめる。
読 解 力 指 導案
Ⅱ
国 語 20
本時の授業について
1.課題名
言葉と人間のかかわりについて考えよう!
2.本時の目標
(1)教科の目標
①言葉と人間のかかわりについて書かれている文章を読み,自分の生活に照らし合わせて,考え
ることができる。
(2)付けたい「読解力」
①「人間と言葉とのかかわり」について書かれた文章(池田晶子『言葉の力』)から,「人間と言
葉のかかわり」を読み取る力。(①-ア)
②「人間と言葉とのかかわり」について書かれた二つの文章(大岡信『言葉の力』,池田晶子『言
葉の力』)から,「人間」と「言葉」のかかわりを理解し,両者の共通点をふまえ,自分の考え
を説明する文章を書く力。(②-ウ)
3.指導の内容と教材のかかわり
(1)使用テキスト
・大岡
信『言葉の力』光村図書中2国語教科書(H17)
・池田晶子『言葉の力』教育出版中2国語教科書(H17)
(2)指導の重点
・随筆(大岡信『言葉の力』)を読んで,筆者の考えを読み取る。
筆者の言う「言葉と人間の関係」が「花びらと木との関係」にたとえられていることを理解し,
抽象的な関係(言葉と人間)を具体的なイメージとして理解させる。
・随筆(池田晶子『言葉の力』)を読んで,筆者の考えを読み取る。
筆者の言う「言葉と人間のかかわり」を理解させるために,キーワード(「言葉」,「自分」)を
与え,筆者の考えをまとめさせやすいようにうながす。
・自分の考えを伝える文章を書く。
「言葉と人間のかかわり」について,二つの文章の共通点をふまえたうえで,自分の考えを書
かせる。その際に,なぜ自分がそう思うのかを自分の体験に関連させながら,具体例を挙げて
書かせるようにする。
(3)ここで行う言語活動
・2年C-イ説明や評論などの文章を読み,内容や表現の仕方について自分の考えを述べること。
4.展開案
過程
導入
学習活動
1前時の学習内容を
確認する。
指導上の留意点
評価規準
・第一段落から筆者の考える「言
・言葉と人間
葉と人間のかかわりについて
のかかわり
まとめさせる。
について的
確にとらえ
評価方法
・ワークシート
読 解 力 指 導案
国 語 20
ている。
展開
2池田晶子『言葉の
・キーワード(「言葉」「自分」)
・言葉と人間
力』を読み,筆者
を使い,文章のどの部分に着
のかかわり
の考えをまとめ
目したらよいかを焦点化し,
について的
る。
まとまやすいようにする。
確にとらえ
・ワークシート
ている。
3二つの文章の共通
・机間巡視をしながら支援する。
・二つの文章
点をふまえ,「言
なかなか書き出せない生徒に
の共通点を
葉と人間のかかわ
は,言葉についての自分の経
ふまえ,自
り」について自分
験を思い出させるなどして,
分の伝えた
の考えを文章にす
書き出せるように促す。
いことを明
る。
・ワークシート
確にしてま
とめている。
4.自分の考えを発
終末
表する(聞く)。
・同じような内容が重ならない
・発表するこ
ように,机間指導中に発表生
と,聞くこ
徒を絞り込んでおく。
とを通して
考えを深め
ている。
5.評価について
(1)教科目標の評価
観点
評価規準(概ね満足で
A(十分満足の状況)
きる状況)
C(努力を要する場
評価方法
合)支援の手だて
関心
・言葉と人間のかかわ
・言葉と人間のかかわ
・言葉についての印象
意欲
りについて書かれて
りについて書かれて
的な経験がないかを
態度
いる文章を読み,自
いる文章を読み,筆
考えさせる。
分の生活に照らし合
者の立場や考えをも
わせて,考えようと
とに,自分の考えを
している。
深めようとしてい
る。
・言葉と人間のかかわ
・言葉と人間のかかわ
・言葉についての印象
りに関心をもち,課
りついて,筆者の主
的な経験がないかを
題意識をもって書こ
張や考えを基に,自
考えさせる。
うとしている。
分の考えを深めなが
ら書こうとしてい
る。
書く
・二つの文章の共通点
・二つの文章の共通点
・自分の体験に引き寄
・ワークシ
読 解 力 指 導案
読む
をふまえ,自分の伝
を的確にとらえ自分
せて考えるようにさ
えたいことを明確に
の伝えたいことを明
せる。
して文章をまとめて
確にして,論理的に
いる。
文章を書いている。
・筆者の考える言葉と
・筆者の考える言葉と
・キーワードを与える
人間のかかわりを正
人間のかかわりを正
などして,中心的な
確にとらえている。
確にとらえ,自分の
内容を読み取ること
体験と照らし合わせ
ができるようにさせ
て自分の考えを深め
る。
国 語 20
ート
・ワークシ
ート
ながら読み取ってい
る。
(2)付けたい読解力の評価
観点
①-ア
概ね満足できる状況
支援の手だて
・池田晶子『言葉の力』か
・キーワードを与えるなどして,
ら筆者の考える「言葉と
中心的な内容を読み取ること
人間のかかわり」を読み
ができるようにさせる。
評価方法
・ワークシート
取っている。
②-ウ
・二つの文章の共通点をふ
・言葉についての印象的な経験
ま え ,「 言 葉 と 人 間の か
がないかなど,自分の体験に
かわり」について,自分
引き寄せてを考えさせ,そこ
の考えを説明する文章を
から自分の考えが導き出せる
書いている。
ようにさせる。
6.資料
・別添ワークシート等
・ワークシート