性犯罪等被害者支援法案

性犯罪等被害者支援法案(仮称) 概要
1 目的
性犯罪等被害者に対する支援に係る施策を総合的に行うことにより、性犯罪等被害者がその被害か
ら回復し再び平穏な生活を営むことができるよう、その権利利益の保護を図る。利益の保護を図る。
2 基本理念
○ 性犯罪等により被害者の個人の尊厳が害されること及び被害者が自らを個人として尊重されるべ
き存在であると認識することが困難になる等の重大かつ深刻な被害が生ずること並びに性犯罪等被
害者がその被害の性質上支援を求めることが困難であることを踏まえて、性犯罪等被害者に対して
十分な支援を行う。
○ 性犯罪等の態様、被害者の特性、被害回復段階等の事情に応じた被害者支援を適時適切に行う。
○ 性犯罪等被害者が必要な支援を途切れることなく受けることができるようにする。
○ 性別等にかかわらず、性犯罪等被害者の全てを支援の対象とする。
3 国・地方公共団体の責務、財政上の措置等
4 性犯罪等被害者支援基本計画 / 5 都道府県性犯罪等被害者支援計画
○ 政府は、性犯罪等被害者支援の推進に関する基本的な計画を策定する。
○ 内閣総理大臣は、性犯罪等被害者支援推進審議会の意見を聴いて、計画の案を作成する。
○ 都道府県は、都道府県性犯罪等被害者支援計画を策定するよう努める。
6 国会に対する年次報告
7 基本的施策
性犯罪等被害者に対する直接の支援
○被害直後の医療的・精神的支援
○緊急的な性犯罪等被害者の保護
○民事・刑事の裁判手続における支援
○中長期の医療的・精神的支援
○子どもの被害者への特性に応じた支援
支援体制の整備
○ワンストップ支援センターに対する援助その他の
支援体制の整備
○国・地方公共団体・民間団体等の連携・協力
○民間の知見・経験の活用、民間団体等への援助
○専門的職員の育成及び研修
その他
○国際社会の取組等の国の内外の情報の収集・整理を含む調査研究及びその活用
○関係機関の間の情報共有
○性犯罪等及び性犯罪等被害者についての国民の理解を深めるための啓発
8 性犯罪等被害者支援連絡調整会議の設置 / 9 性犯罪等被害者支援推進審議会等の設置
○ 内閣府、総務省、法務省、文部科学省、厚生労働省、警察庁等の職員による性犯罪等被害者支援
連絡調整会議を設ける。
○ 内閣府に、性犯罪等被害者等を構成員とする性犯罪等被害者支援推進審議会を置く。
○ 性犯罪等被害者支援推進審議会は、次の事務をつかさどる。
① 性犯罪等被害者支援基本計画の案の作成に関し、意見を述べること
② 性犯罪等被害者支援連絡調整会議に対し、意見を述べること
③ 性犯罪等被害者支援に関する重要事項並びに性犯罪等及び性犯罪等被害者に関する法制度に
ついて調査審議し、意見を述べること
○ 都道府県は、都道府県性犯罪等被害者支援推進審議会を組織するよう努める。
10 刑事手続における性犯罪被害者の保護 / 11 公訴時効についての検討
○ 刑事手続において性犯罪被害者が更なる精神的被害等を受けることを防止するための制度(※司
法面接制度等)について、導入に向けた検討を行うとともに、運用の改善を推進する。
○ 未成年者に対する性犯罪に係る公訴時効について検討を行う。