(ガウス法則応用:無限に広い一様電荷分布 (正負)による電場)gauss-law-surfacecharge2qa20150713.tex 2 枚の無限に広い平らな薄い板が、それぞれ電荷の面密度がそれぞれ、+σ と −σ で一様 に帯電している。この 2 枚の板を、正電荷の板を上に、負電荷の板を下にして、平行に並 べたときの電場を求めよ。ただし、電気定数(または真空の誘電率)を ε0 とする。 (略解例) 正電荷の電極板のつくる電気力線は帯電面から垂直に、一様な密度で上下に伸びていく。 すなわち、それより上面では上向きに,それより下面では下向きに向かう。ここで、この 平面を垂直に貫く円筒で囲まれる閉曲面に対してガウスの法則を適用する。円筒の上面と 下面では電場ベクトルと外向き法線ベクトルは同じ向きで、円筒側面では電場ベクトルと 外向き法線ベクトルは直交しているので、ガウスの法則の左辺(すなわち、選ばれた閉曲 面を外向きに貫く電気力線の本数)は上下の面の面積を S とすると E · S + E · S となる。 この閉曲面内の電荷は Sσ となるので、ガウスの法則の右辺は Sσ/ε0 である。従って、ガ ウスの法則より E·S+E·S = Sσ σ →E= ε0 2ε0 (1) となる。 同様に、負電荷の電極板のつくる電気力線は帯電面から垂直に、一様な密度で上下に伸 びていく。しかし、それより上面では下向きに,下面では上向きに向かう。負電荷の電極 板がつくる電場の強さも E = σ/2ε0 である。 平行電極板がつくる電場はそれぞれのつくる電場の重ね合わせ(=ベクトル合成)であ る。したがって、平行電極板の間 では、 E = σ σ σ + = , 2ε0 2ε0 ε0 (2) σ σ − =0 2ε0 2ε0 (3) 平行電極板の外 では、 E = となる。
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