滋 賀 大 学 環 境 総 合研 究 セ ン ター研 究 年 報Vo.1 第4章 4.1 2004 伝 統 的 茅 葺 住 宅 の 「妻 入 り ・平 入 り」 の 特 性 本章 の調査概要 本 章 と、 次 章 は 滋 賀 県全 域 の 居 住 者 を 対象 に、 茅 葺 住 宅 の居 住 経 験 者 と、 現住 宅 に お け る克 雪 に 関す る ア ンケー ト 本 論 の 分 析 に 当 た っ て は 県 ドを 表4.1と 図4.1の7地 図 ∫ 、リメ 調査 を行 った 。 筏 区に 分 類 し た 、, 囲 調 査方 法 北南 〔D 調 査 対 象:滋 賀大 学 教 育 学 部 の 昭和25年 か ら昭 和55年 まで の 男 子 卒 業生 お よ びそ の 妻。 .臨 轟 (2)調 査 時期:2003年1月 間 調 査 方法:郵 送 調 査 法 に よ る。 ㈲ 配 票 ・回収 状 況:地 域 別 の 回収 状 況 は 表4.2に示 した。 ジ 圏 嗣 本 章 で扱 う調 査 対 象: ・湖 南:∫ 調 査 で は夫 妻 別 々 に茅 葺住 宅 の居 住 経 験 を尋 ね 、居 住 経 拝 賀 甑 、 !尺 ウ案 験 者 を抽 出 した。 夫 妻 が 別 の茅 葺 住 宅 の 居 住 経験 が あ る場 合 に 各1票 一卍 層 1 一106一 と し加 算 し、 合 計306票 が 本 章 で 扱 う有 効 票 で あ る、, 図4,1 表4.1 各 地 域 に属 す る市 町 村 グル ー プ 湖 北 地 域 ・北 伊 香 郡(西 浅 井 町 、 余 呉 町 、 木 之 本 町 、 高 月 町),東 湖 西 高 島 郡(高 島 町 、 マ キ ノ 町 、 新 旭 町 、 今 津 町 、 安 曇 川 町 、 朽 木 村),滋 湖 北 ・ 南 長 浜 市,坂 田 郡(山 湖 東 彦 根 市,近 江 八 幡 市,犬.ヒ 近 江 東 八 日市 市,神 甲 賀 甲 賀 郡(甲 大 津 ・湖 南 大 津 市,草 表4.2 地域分類 浅 井 郡(浅 井 町 、 虎 姫 町 、 湖 北 町 、 び わ 町) 賀郡 志 賀町 東 町 、 伊 吹 町 、 米 原 町 、 近 江 町) 崎 郡(永 郡(豊 郷 町 、 甲 良 町 、 多 賀 町),愛 源 寺 町 、 五 個 荘 町 、 能 登 川 町),蒲 知 郡(愛 生 郡(蒲 東 町 、 湖 東 町 、 秦 荘 町 、 愛 知 川III∫) 生 町 、 口野 町 、 安 土 町 、 竜 王 町 〉 賀 町 、 石 部 町 、 甲 南 町 、 信 楽 町 、 ヒ山 町 、 水ll町) 津 市,守 山市,栗 東 市,野 洲 郡(中 主 町 、 野 洲 町) 調 査i票回 収1犬況 湖 北 ・北 湖 西 配布 数 194 97 182 217 208 122 368 1388 回収 数 93 43 70 94 90 59 130 579 47.9 44.3 38.5 43.3 43.3 48.4 35.3 75 16 38 59 39 32 47 27 31 回収 率% 茅葺 該 当 数寧 湖 北 ・南 湖 東 近江東 茅 葺 住 宅*零 93 18 29 48 27 寧回 収 票 の 内 、 夫 または妻 の いず れか が、 茅葺 住宅 の居 住経験 が あ る票 数 串 率 夫 と 奏 が そ れ ぞ れ 別 の 茅 葺 住 宅 の 居 住 !1;があ る場 合 に 各1票 と して 加 算 した 票 数 甲 賀 大津 ・湖 南 合 計 41.7% 306 滋 賀 県 の 茅 葺 住 宅 に お け る妻 入 り・ 平 入 りの 分 布 と、そ の 風 土 適 合 性 の考 察(吉 村 歩 、山崎 古 都 子) 4.2 4,2.1 一107一 茅 葺 住 宅 の 妻 入 り ・平 入 りと 風 土 との 相 関 性 茅葺 住宅解 体 時期 回答 の対 象 に な っ た茅 葺 住 宅 の 状 況 で あ る(図4.2)。 現 存 す る も の は!0%強 で、 過 去 10年 ∼40年 間 に 解 体 が 進 ん だ 。 茅 葺 の 解 体 時 期 は 、 大 津 ・湖 南 が 最 も早 く、 今 か ら 「30年 より前 」に 約 半 数 が解 体 され た 。次 に解 体 が 進 ん だ 地 域 は 湖 北 ・南 で あ る 。 こ の 地 域 の 解 体 ピ ー ク は 大 津 ・湖 南 よ り は遅 い が 現 存 す る ものが な い。 図4.2 茅 葺 住 宅 の 解 体 状 況(図4,3)は 茅葺 住 宅 の 現状 妻 o ● 漉 入 りの 方 が 早 い 。 これ は 近 年 まで 妻 o … 藍 7「 ・・. 入 りとして 残 って きた 地 域 に 、平 入 り へ の 変 化 と 、茅 蜘)解 体 が 同 時 に 来 妻入り た ことを 示 して い る。 平入り 39.0 ・ ・114三6・12.2 33.0 「11・7:9:=:、 ・ 138 0% 4.2.2 1)妻 20% 40% 60% 80% 100% 妻 入 り ・平 入 り の 分 布 図4.3 入 り ・平 入 りの 分 布 妻 入 り ・平 入 り別 解 体 時期 各 地 域 の 割 合 とマ ップ を 図4.4、 図4.5に 示 し た 。 ● ● ● ロ平 入 り ▲ 平入り 湖 北 ・北 ▲ , 6凸 団 ●●ム." 湖北 ・ 南 、 湖西 ` ぐ 獄 6'曇天ら一/ ●8 ■妻 入 り ▲ 湖東 6 ' ● ●. 近江東 .' § ^ ^ 甲賀 亀 ▲ 凸 ` ▲ 6 `■ 大 津/湖 南 " 0% 20% 40% 60% 80% で00% ' ▲ 図4.4 地 域 別 妻 入 り ・平 入 り住 宅 の割 合 o ム コ O o ム` , 亀 夢 o F 図4.5 妻 入 り ・平 入 り の 分 布 一108一 2)棟 滋 賀 大 学 環 境 総 合研 究 セ ン ター 研 究 年 報Vo.1 の勅方向 2004 北 ・北 、 湖 西 と、 大 津 ・湖 南 で は 、 東 ・南 東 の ノ ∫位 が 他 棟 の 軸 方 向 は 県 全 体 で は 圧 倒 的 に 「東 西 軸 」が 多 い が 、 に 比 べ て 割 合 が 高 く 、 南 の 割 合 が 低 い(全 図4.6、 表4.3に よ れ ば 県 の 北 部 に 「南 北 軸 」 が 多 く、 南 全 般 に 妻 入 り,.1=入り と も に 南 が 最 も 多 い が 、 特 に 平 入 り ほ ど減 少 し て い く傾 向 が あ る 。 妻 入 り は 過 半 数 が 南 北 軸 は73,7%が で あ る 。 反 対 に 平 入 り は 約77%が と 平 入 り よ り も 高 い 割 合 を 示 した 。 妻 入 り ・平 入 り と 主 東 西 軸 で あ る。 両 者 の 南 で あ る 、, ・ 方 、 妻 入 り は 東 ・南 東 が30 .2% 間 に 明 確 な 違 い が あ る 。 さ ら に 妻 入 りの 場 合 「南 北 軸 」 た る 出 入 口 方 位 と の 間 に は3%未 は 、 北 の 地 域 に 多 く、 湖 北 ・北 で は69%に 確 認 で きた 。 達 す る。 湖 西 も 多 い 。 反 対 に 近 江 東 や 大 津 ・湖 南 に は 南 北 軸 が な い 。 体69 .6%)。 満 の危 険 率 で 有 意 差 が と こ ろ で 、 各 地 域 別 に 妻 入 り ・平 入 りの 出 入 口 方 位 を この よ うに雪 の 深 い 地域 で妻 入 りと南 北 軸 の相 関が 認 め られ る 。 平 入 りの 場 合 は 地 域 差 が 小 さ い 。 特 に 湖 北 ・北 が 妻 入 り よ り南 出 入 り が 多 い が 、 湖 北 ・北 の み 、 南 が と 湖 西 の 妻 入 りに お け る 「南 北 朝 」 の 割 合 が 高 く、 地 域 60%以 と 屋 根 の 向 き と の 問 に0.1%未 に 比 べ て 明 ら か に 多 い 。 反 対 に 、 大 津 ・湖 南 や 近 江 東:で 満の確 率で有意差が確 認 で きた 。 上 に 達 し た 。 湖 西 も南 が 過 半 数 に な り、 他 の 地 域 は 妻 入 り の 南 出 入 りは な い 。 平 入 り は 地 域 差 が 小 さ い 。 こ の よ う に 主 た る 出 入 口 の 方 位 か ら 見 て も 、 湖 北 ・北 は 3)主 た る出 入 口 の方 位 図4.7は 地 域 別 に 妻 入 り と 平 入 り に 分 け て 、 主 た る 出 出入 口は 道路 との 関係 が あ る。 そ こで 道 路 と主 た る 出 入 日 方 位 を 示 した もの で あ る 。 全 体 に南 が 多 いが 、 湖 入 口(玄 関)の 方 位 及 び勝 手 口方 位 との 関係 をみ て お く。 表4.3 地 域 別 、妻 入 り平 入 り別 軸 の 方 向 南 北軸 妻 入り 60% 80% 100% ロ 型L」 [三 夏南櫨 図4.6 平人 り 0% 20% 40% 地 域 別 、妻 入 り平 入 り別 軸 の 方 向 湖 北 北 湖 西 湖 北 南 湖 東 近 江 東 東西 軸 69.0 合 計 31.0 0.0 1 100.0 40.0 60.0 5 100.0 50.0 50.0 2 100.0 0.0 100.0 1 100.0 大 津 ・湖 南 0.0 100.0 3 100.0 合 計 58.5 41.5 41 100.0 26.2 73.8 61 100.0 湖 西 湖 北 南 湖 東 近 江 東 甲 賀 33.3 66.7 15 100.0 8.3 91.7 24 工00.0 26ユ 73.9 46 100.0 12.0 88.0 25 100.0 7.7 92.3 26 100.0 大 津 ・湖 南 43.5 56.5 23 100.0 合 計 22.7 77.3 220 國 南 口 東 ・南 東 園 西 ・南 西 ■ 北 一 一 80% 60% 一 ㎜ 一 2。 8。 20% 0, 6、 1 5 4, 1修 0, 〇, 2。 0% 妻1平 入 入 妻 入 平 入 妻 入 平 入 妻 入 平 入 妻 入 平 入 平 入 妻 入 平 入 り! り り り り り り り り り り り り 湖北 北 図4.7 湖西 湖 北南 100.0 100.0 100% 40% % 29 湖東 近 江東 甲賀 妻 入 り ・平 入 り別 地 域 別 主 た る 出入 口 の 方 位 大 津 ・湖 100.0 滋 賀 県 の 茅 葺 住 宅 に お け る 妻入 り・'ド 入 りの 分 布 と、そ の風 ヒ適 合性 の 考 察(出 村 歩 、Ill崎古都/) 表4.4 一109一 道 路 方 位 と 玄 関及 び 勝 手 口 の方 位 玄 関の方 位 南 東南 東 勝手 口 の方位 西南 西 北.北 東 ・西 南 西南 西 東,南東 他 北,北 東 ・西 81.4 10.1 7.8 0.8 18.5 23.4 19.4 34.7 4.0 路 東 60.7 33.3 4.8 1.2 12.0 30.1 19.3 32.5 6.0 方 西 632 14.9 17.2 4.6 16.3 11.6 22.工 43.0 7.0 北 53.0 2ユ.2 152 10.6 16.7 21.2 10.& 45.5 6.0 道 南 位 表4.5 玄 関 方 位 と 勝手 口方 位 勝 手 口 方 位 南 東,南 東 西南 西 北,北 東 合 計 な し ・西 玄 関 方 位 南 11.9 26.8 19.6 36.1 5.7 194 100.0 東 南東 14.3 16.3 34.7 32.7 2.0 49 100.0 西,南 西 44.0 24.0 0.0 28.0 4.0 25 100.0 北,北 東 北 西 33.3 22.2 22.2 0.0 9 100.0 合 計 159 24.5 20.6 33.6 全 体 を み る と 道 路 と 同 じ方 位 に 主 た る 出 入 口 が あ る 割 合 は56.9%、 勝 手 口 が あ る 割 合 は36.4%で 22.2 277 5.5 は 湖 西(27.4%)と 湖 北 100.0 ・南(20.7%)で あ る。 道 路 との 位 置 関 係 は 主 た る 出 入 口 の ほ う が 関 係 が 高 か っ た 。 表4.4に 着 3)茅 の修 理 周 期 目 す る と 、 主 た る 出 入 口 の 方 位 は 道 路 に 関 係 な く南 が 最 茅 の 修 理 は 茅 さ し 等 の 小 さ な 修 理(以 も 多 い こ とが わ か る 。 勝 手 口 は 、 道 路 に 関 係 な く北 ・北 る)と 東 ・北 西 と な る こ と が 多 い 。 主 た る 出 入 口 が 南 で 勝 手 口 と す る)が が 北 向 き で あ る こ と が 多 い こ とか ら 、 表4.5に 主 た る 出 と最 も多 い 。 次 い で 入 口 と 勝 手 口 の 方 位 を 表 し て み た 。 合 計 の 値 よ り も大 き た 。 約87%の い カ ラ ム に ハ ッチ を し て い る 。 主 た る 出 入 口 と 勝 手 口 の 茅屋 根 の修 理 を して い る。 方 位 は 異 な る こ と 、 そ して 勝 手 口 は 生 活 や 出 入 り に 便 利 茅 の修 理 の周 期 には 地域 性 が顕 著 で あ る 。雪 が 多 い 湖 下 、 小 修 理 とす 、 片 葺 き 、 丸 葺 き等 の 大 き な 修 理(以 あ る。 修 理 周 期 は 下 、 大 修理 「10年 未 満 に/回 」41.9% 「10年 ∼20年 未 満 」 が30.5%で 住 宅 が 、30年 に1回 、 平 均11.8年 の/Nl ln1で な 方 位 に 設 け られ て い る こ とが 考 え ら れ る 。 ■ あ った ロ 無 か った 4.2.3 1)茅 一 茅 葺 住宅 の維 持管理 一 一 湖北北 講(図4.8) 湖 西 茅 講 と は 、 近 所 の 茅 場 又 は 各 家 の ツ シ2階 に保 管 さ れ 湖北南 て い る 茅 を 融 通 し合 い 、 助 け 合 っ て 茅 を 供 出 す る 仕 組 み 湖 東 で あ る 。 丸 葺 き に は 大 量 の 茅 が 必 要 と な り、 自 分 の 家 だ 近江東 け で は 不 足 す るた め 、 この よ う な仕組 みが で きる。 甲 賀 大 津 ・湖 南1 2)茅 葺職人 茅 葺 職 人 の所 在地 は 40.8%よ 「他 村 」 が56.1%と 「同 村 」 り 多 い 。 中 で も 、 「同 村 」 の 割 合 が 少 な い 地 域 0% 20% 40% 60% 80% 100% 図4.8 あ っ 茅講 の存 在 表4.6 滋 賀 大 学 喋 境 総II)il 二 究 セ ン タ ー 研 究 年 報V〔}.1 2004 地 域 別 茅 の 修理 周 期 湖 北 ・北 湖 西 湖 東 湖 北 ・南 近江 東 甲 賀 大 津 ・湖 南 合 計 小修 理 5 10 5 10 10 20 15 10 大修 理 25 15 15 19 25 18 25 20 0 3 園 茅の修理 □ 大きな修理 膠0 2 (U ウ﹄ 一 1 [ 5 1 0 1 rO F O 妻 入 平 入 妻 入 り り り 湖北北 平 妻 平 入 り 入 妻 入 平 入 平 入 り 入 平 入 妻 入 平 入 妻 入 平 入 り り り り り り り り り 湖西 湖北南 図4,9 湖東 江 甲 合計 大津 ・ 湖南 茅 の 修理 周 期 北 ・北 は 頻 繁 に 小 修 理 を 繰 り返 す ことで 、大 修 理 は 、大 津 ・ 4,2.4 湖 南 、近 江 東 な ど と同 様 に25年 の 周 期 に 押 さ えて い る 。 茅 葺住 宅 当時 の 冬 の生 活 と妻 入 り ・平 入 り住 宅 の 分 布 図 図4.9に を重 ね て 表 した と ころ、 非 常 に 強 い対 応 関 係 が 見 られ た。 よ る と 、 湖 北 ・北 ・湖 西 ・湖 北 ・南 の 北 部 で 冬の生活の地域分布 妻入 り平入 りと冬の生活の相関性 は 奏 人 りが'ド 人 り よ り も 小 修 理 、 大 修 理 と も に 周 期 が 長 い。 こ の よ うに 多雪 地 帯 で は妻 入 りの修 理 状 況 にお ける 1)雪 お ろ し と雪 囲 い 経 験 (図4.10) 特 徴 が み え て きた。 蟹 妻 入 り・平入 りと 冬 の生活の相関性 茅:葺き住 宅r 圃諏 ◎ 雪おろし . 一 一〃 θ一一 ◎ 雪囲い 畢 二 ∼墾 ● ▲ 妻入 りの茅葺住宅 」 ● 図4.10小 屋 根 の 雪 お ろ しの経 験 と妻 入 り平 入 りの 重 ね 図 滋 賀 県 の 茅 葺 住 宅 に お け る 奏 入 り・Lド入 りの 分 イ1∫ と 、そ の 風1=適 2)雪 合 性 の 考 察(lil付 歩 、[lllll、lhll鄙17・1 道 の履 物 (114.11) 妻 入 り・ 平 入 りと 冬 の生 活 の 相 関 性 ・ ゴム 長靴 唱 わ らぐつ ● カンジキ ▲ 妻 入 りの茅 葺 住 宅 図4.11子 3)団 らん の時 の 暖 房 ,. 4)就 寝 時 の 暖房 (図4.13) ;霧蟹 架 ◆ . ● . 繊尊 ● ﹁ 、 ,﹂ ■ ▲ ●● ン ア ■ 獲 ・ ● 喝 一、 二課 」 (図4.12) ど もの 頃 の 冬 の履 き 物 騨 . 1 ・ 圓 . ● 薩 ・ 0 , . ﹁ 一 ● . 6 隔 ∴ 9 口 ㎏顧 0 馨 目 . . 0 ,8 房 暖 の 寝 就 の 頃 の も ど 子 13 図 2 1 4 図 子 ども の 頃 の団 欒 の 時 の保 温 一111一 一112一 4.3 滋 賀 大 学 環 境 総 合 研 究 セ ン ター 研 究 年 報Vo.1 ま とめ 2004 短 く、大 修 理 周 期 を南 部 地域 と同様 に して い る。 茅 屋 本 章 は ア ンケ ー ト調 査 を使 用 して 、滋 賀 県 に存 在 して い 根 の 葺 きか え に は、 茅 が 大量 に必 要 と な り、相 当 の労 た茅 葺 住 宅 を妻入 り ・平 入 りの視 点 か ら考 察 して きた。 力 や 人 手 が必 要 と な る。 小修 理 を頻 繁 にお こな うこ と 茅 葺 住 宅 の 様 子 や雪 との 関 わ りにつ い て次 の こ とが 明 らか で 、 葺 き替 え等 の 大 修 理 を少 な くす る工 夫 が あ っ た の に な った 。 で は ない か。 (1)取 り壊 し時 期:茅 葺 住 宅 は10∼40年 の 問 に 約70%が 妻 入 り ・平 入 りで比 較 す る と、 北 部 地 域 にお い て、 取 り壊 されて いる。地域 別 に見 ると、大津 ・湖南 は取 り壊 妻 入 りの方 が 平 入 りよ りも、 茅 屋 根 の 修理 周 期 が 長 い しの 時期 が早 く、40年 以 上前 に半 数 以 上 が 取 り壊 され こ とか ら、 多 雪 地 域 に お け るi妻入 りの 有 意性 が み られ て い る。 湖 北 や 湖 西 地域 は30年 以 内 に行 わ れて い る。 る。 (2)妻 入 り ・平 入 り:本 調査 に お い て も茅 葺 住 宅 の 妻入 .(6)雪 お ろ し経 験:雪 お ろ しの経 験 と妻 入 りの分 布 と相 りは 湖北 に、 平 入 りは 湖 南 に多 く分 布 して い る こ とが 関 す る。 明 らか に な った 。 (7)雪 囲 い:雪 囲 い の 習慣 は妻 入 りの分 布 と相 関 す る 。 (3)屋 根 の 向 き:妻 入 りは南 北 朝 の 占め る割 合 が 平入 り (8)子 ど もの頃 の 雪 道 の履 物:「 よ り も多 い。 逆 に、 平 入 りは東 西 軸 の 占め る 割合 が 多 分布 と相 関す る。 い。 また、 南 北 朝 と東 西軸 の分 布 に は大 ぎ く北 と南 の 以 上 よ り、 茅 葺 住 宅 にお い て、 ① 妻 入 りが北 部地 域 ほ ど 多 く分 布 す る こ と、 ② 妻 入 りと南 北 軸 の 関 係 、③ 北 部 と南 地 域 差 が あ る。 (4)主 カ ン ジキ」 は妻 入 りの た る 出入 口の 方位:南 が 最 も多 い 。 妻 入 り ・平 天 部 にお け る茅 屋 根 の 維持 管理 の違 い、④ 積 雪地 域 の習 慣 と りで 比 較 す る と、 妻入 りは南 、 次 い で 東 が 多 く、 そ の 妻 入 り分 布 との 相 関 も認 め られ、 妻 入 りが積 雪 地 帯 の風 土 占め る割 合 は 平入 りよ りも大 きい 。 に適 合 してい た と見 る こ とが で きた。 (5)茅 葺 住 宅 の 維 持 管 理:湖 北 ・北 で は、小 修理 周 期 が
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