「安心できる学校生活を送るための調査」「児童の規範意識調査」の報告と

平 成 2 7 年 7 月
保護者の皆様
武蔵野市立第三小学校
校長
伊野 啓子
「安心できる学校生活を送るための調査」
「児童の規範意識調査」の報告と本校
の取り組みについて
1 学期も残り尐なくなってまいりました。保護者の皆様には、日頃より本校の教育にご理
解ご協力をいただきありがとうございます。
本校では、
「いじめはしない・させない・許さない」を合言葉に日々指導を行っています。
本年度も、東京都の「ふれあい月間」になっている、6月・10月・2月に合わせて、児
童全員に「安心できる学校生活を送るためのアンケート」と「規範意識アンケート」を年
に 3 回行います。
また、今年も第 5 学年はスクールカウンセラー、第 6 学年は派遣相談員との全員面談の
時間を設けています。学校だよりや相談室だより等ですでにご存じのこととは思いますが、
木下裕紀子スクールカウンセラー(火曜日)
、城川さやか派遣相談員(木曜日)は、臨床心
理士として年間を通じて本校に配置されており、子どもたちだけでなく保護者からの相談
も受け付けております。高学年の児童全員が臨床心理士と面談を行うことでは、現在は悩
みや相談することがない子どもにとって、気軽に話すことができる人や悩みを相談できる
大人が、自分の身近に多くいるという安心感をもつことになり、落ち着いた生活がにつな
がります。さらに、何かを相談したくなった時や悩みを聞いていてほしいといったことが
生じた時には、相談できる大人がいるという、環境を整えることでもあります。
これらのことに加えて、本年度も児童の人権意識を高めるため、人権教育について学校全
体で取り組んでまいります。
1 学期・2 学期は、友達や人にしてもらったり、言われたりして嬉しかったことを「木の
葉」にかいて、学級で 1 本の木にしていく「なかよしの木」の取り組みをします。3 学期に
は人権について学んだり、考えたりしながら「人権標語」をつくります。
特に、いじめについては、昨年度作成した「武蔵野市立第三小学校いじめ基本方針」にの
っとり、児童には折にふれて話したり指導したりして、いじめのない学校を目指します。
もうすぐ夏休みです。
児童ひとりひとりが心身の健康を保持するとともに、自然体験や地域や普段接しない人と
のかかわりなどを通して、豊かな社会性を育てる機会です。
ご家庭でも、各家庭のきまりや約束事についても話し合ってみてください。
Ⅰ 安心できる学校生活を送るための調査について
調査方法・・・児童によるアンケート記入
「いやな思いをしたり困ったりしている」
「いやな思いをしたり困ったりしている人を見
た」に回答した児童数
1 学期
1年
2年
3年
4年
5年
6年
59
18
8
20
9
0
計
114
※児童によって「いじめ」の捉え方には差異があると思われますが、児童がアンケート
で申し出たままの数値をのせました。
≪対応と今後の指導≫
○名前のあがった児童や訴えのあった児童について、すべて担任が個別に聞き取りを行い、
状況を確認しました。
○ひとつの案件に複数の児童が「いやな思いをしたり困ったりしたりしている人を見た」
と回答したため、数値が高くなっている学年もあります。
○聞き取りをした結果、内容によって、児童に指導したり、保護者と話し合いをもったり
しました。このことで、ほとんどは解決いたしました。しかし、いじめと思われる事例
が 1 件、今後の人間関係でいじめにつながると考えられるものが2件ありました。
この 3 件については、学級担任だけでなく、管理職をはじめ学年・専科・臨床心理士な
どを含めて学校全体で指導していきます。
○低学年においては、言葉での行き違いや誤解、表現がうまくできないためのトラブルな
どが多くあげられており、数値が高かったことがわかりました。担任が丁寧に聴き取り
児童にわかるように話をしたり指導したりして解決するようにしました。
○今後も、道徳や学級活動で「おもいやり」や「友情」などについてふれるだけでなく、
気持ちの表現の仕方やその伝え方、よりよい対人関係の築き方なども合わせて教えてい
きます。
Ⅱ 児童の規範意識調査について
調査方法・・・児童によるアンケート記入
1年
2年
3年
4年
5年
6年
➀よく守っている
53
34
16
8
11
24
➁まあ守っている
12
26
58
58
67
64
➂あまり守っていない
0
4
5
4
1
0
➃守っていない
0
0
0
0
0
0
65
64
79
70
79
88
欠1
欠1
調査人数
平成 27 度 1 学期 規範意識アンケート結果
あまり守って
いない, 14
よく守ってい
る, 148
まあ守ってい
る, 232
守っていない,
0
0%
合計
20%
40%
よく守っている
148
60%
まあ守っている
80%
100%
あまり守っていない
232
守っていない
14
≪調査の分析≫
※➂の「あまり守っていない」と答えた児童に「どんなきまりが守れなかったか」と聞
いたところ、全校をとおして「廊下や階段を走ってしまった。
」や「廊下の左側を通っ
てしまった。など廊下歩行についてあげられていました。
他には、
「登校時刻に間に合わず学校に遅れた。」
「授業中におしゃべりをした。」
「忘れ
物をした。
」
「宿題を忘れた。
」「名札をつけるのを忘れた」などが出ています。
○①(よく守っている)と②(まあ守っている)を合わせるとほとんどの児童がここに
あてはまりました。➂(あまり守っていない)は全校で 10 名。➃守っていないは0人
という結果がでました。児童が決まりや約束を意識していることがうかがわれます。
0
○学年でみると、低学年は①(よく守っている)が②(まあ守っている)を上回り、中
学年から➀と②の逆転現象がみられています。
低学年は自分の行いややきまりについての意識があいまいなことが多く、なんとなく
守っているということからの回答ではないかと考えられます。また中学年、高学年は
きまりについての内容規準が厳しくなったり、自己評価が厳しくなったりしているこ
とが考えられます。
≪今後の指導について≫
○今年も廊下歩行が課題としてでてきました。本校では日常的に指導をしているところ
ですが、なかなか定着できていません。廊下歩行については、昨年も「あまり守って
いない」にあげらていました。学級でも指導を徹底したり、学校としても週目標とし
たりして、引き続きの指導をしてまいります。
○2 学期に2度目の調査をする予定です。その時は「よく守っている」といえる児童の割
合をどの学年も今回を増えるように指導していきます。ご家庭でもご理解ご協力のほ
どよろしくお願いいたします。
○2学期以降も代表委員会をはじめ、高学年を中心とした「あいさつ運動」をしていき
ます。あいさつがあふれる学校を目指します。
○全校で「なかよしの木」の取り組みを 2 学期も行います。児童が互いの良さを認め合
い、「木の葉」にメッセージを書き入れていきます。この活動をとおして頑張っている
児童の自己肯定感を高めるように指導に努めます。