バックアップ/アーカイブの 新潮流は「データ活用型

企業内に埋もれた“ダークデータ”も積極活用
バックアップ/アーカイブの
新潮流は「データ活用型」、
その秘密に迫る
単にバックアップ/アーカイブデータを保存し続けるだけではもったいない。
今こそ、新しい活用方法を検討してみるのはいかがだろうか。
万一のシステム障害や自然災害の発生時における事業継
続性の確保、監査や訴訟時の証跡の提示に備えてバックアッ
プ/アーカイブを取得することは大変重要だ。しかし、いつ発
生するか分からないインシデントのために増え続けるデータを保
護・管理することに、ある種の抵抗を覚える担当者も多いだろ
う。データのコピーを毎日大量生産することほど、手間やコスト
のかかる作業はないからだ。
一方、最近ではバックアップ/アーカイブ用データを企業の
資産として積極利用する新しい動きもある。そんな新しいバック
アップ/アーカイブの在り方を提案するのが、Commvault だ。
大小さまざまなベンダーがひしめくバックアップ/リカバリ市場の
中で、米調査会社 Gartner のマジッククアドラントにおいて 5
年 連 続で「リーダー」 に選 出されている米 Commvault
Systems の日本法人である。バックアップ/リカバリの新たな
方向性を示す同社の提案を詳しく見ていこう。
● Simpana のシステム構成イメージ
データ保護・管理に対する要件を
単一のプラットフォームで実現
Commvault の バックアップ /リカ バリソフトウェア
「Simpana」は、
「バックアップ/リカバリ」「アーカイブ」「レ
プリケーション」
「レポーティング」
「情報検索」などのデータ保
護・管理機能を単一のユーザーインタフェースに集約して利用
できる。全ての機能が自社開発であるため、複数のソフトウェア
を組み合わせて 1 つに見せるシステムでは実現できない、機能
間連係のしやすさや統合性の高さが特長だ。
また、サーバやクライアント PC、ノート PC などの保護対象
となる全てのデータを「ContentStore」と呼ばれる共通リポジ
トリに集約し、管理コンソール「CommCell」で一元管理す
る。 Simpana ではデータの重複排除やアーカイブ、ストレージ
● リポート画面例
スナップショットとの連係機能などを駆使し、ストレージ容量の最
適化とバックアップ/リストア時間の短縮を実現する。
IT 管理者は定期的に報告されるステータスリポートやダッシュ
ボードでストレージ使用量などを計測・把握できる。例えば、デー
仮想マシンのライフサイクル全体を
ポリシーベースで管理
タの使用履歴からプライマリストレージの 7 割のデータが使用され
ていないことが分かれば、それらのデータをセカンダリストレージや
物理環境のバックアップ/アーカイブだけではなく、急速に普
アーカイブストレージに移動させることでストレージの容量を最適
及している仮想環境についても、独自のポリシーに従って保護・
化することが可能だ。また、アーカイブの自動実行機能を備えて
管理できる点も Simpana の特長の 1 つだ。
おり、よりコスト効果の高いストレージ運用を実現する。
Simpana では仮想マシンのセットアップやプロビジョニング、
バックアップ、リカバリ、リタイアまで仮想マシンのライフサイク
ル全体を管理する。例えば、仮想マシンの利用状況やアクセ
ス頻度などの現状を確認しながら、仮想マシンのバックアップや
リソース配分の適正化が可能だ。しかも仮想マシンを作成した
時点で、どのようなライフサイクルで運用するかを決定したポリ
シーが組み込まれるため、IT 管理者による運用の負担は軽減さ
れる。
IT管理者が知らない
ダークデータ を作らない
Simpana の導入メリットは、データ保護だけにとどまらない。
● CommVault Edge 画面。モバイル端末の状況を把握できる
バックアップデータを積極活用して、IT 管理者の課題解決につ
なげる機能を用意している。
従業員のデスクトップ PC やノート PC といった端末(エンド
ポイント)には機密情報を含む業務上重要なデータが作成され、
保存されている。これらのデータは、IT 管理者が把握できない
「ダークデータ」として企業内に存在する。また、会社が承認し
ていない個人向けストレージなどのクラウドサービスを利用し、従
業員がモバイル端末などで業務データを閲覧したり、保存したり
する「シャドー IT」問題も深刻化しつつある。これらは情報漏
えいにつながったり、重要データへの不正アクセスなどのリスク
に直結する厄介な課題だ。
こうしたエンドポイント管理の課題解決を支援するため提供し
ているのが、Simpana の「Commvault Edge」機能だ。
Commvault Edge はノート PC やデスクトップ PC の包括
的な保護機能を提供する。各端末にエージェントをインストール
することで、エージェントが HTTPS 経由で ContentStore に
● スマートフォンでの利用例
データをバックアップする。 ContentStore に集約されることで、
IT 管理者の管理・制御が可能になる。例えば、端末が盗難・
し、ポリシーに基づいたデータ管理が可能になる。エンドユー
紛失に遭った場合、その時点でどのような種類のデータが端末
ザーは使い慣れたサービスを利用し続けることができ、同時に管
内に存在したのかをすぐ把握できる。また、リモート削除機能を
理者側ではデータ保護・管理が担保される。
使って管理コンソールからデータを消去可能だ。
また、Commvault Edge の拡張機能として提供を開始した
Commvault Edge を使うと、
「OneDrive」や「Dropbox」
「Edge Drive」使うことで、IT 部門が企業の正式なソフトウェ
といったエンドユーザーが自分で持ち込んだ(シャドー IT)ファイ
アとしてエンドユーザーにファイル同期/共有機能を提供するこ
ル同期/共有サービスに保存しているデータも、IT 部門がデー
とも可能になる。これは OneDrive や Dropbox と同じく、複
タを検出し、保護し、把握できるようになる。これまでエンドユー
数のデバイスからデータにアクセスできるよう「Edge Drive」
ザーのみが把握していたファイル同期 / 共有サービス内のデー
に保存したデータを自動的に同期したり、ユーザー間でデータを
タについても、そのバックアップを共通リポジトリに置けるように
共有したりする機能だ。
さらに「セルフサービス アクセス」機能を使って、エンドユー
ザーが自分のデータを閲覧、リストアできるなど利便性にも優れ
ている点も特長だ。「Android」および「iOS」デバイス用の
利用対象を拡充して包括的な
データソリューションを目指す
モバイルアプリケーションも用意されている。ディレクトリサービス
Commvault では、ファイルやメールに止まらず、将来的に
「Active Directory」とアクセスポリシーを連係することで、他
は監視カメラや医療画像データに至るまで、バックアップおよび
エンドユーザーのデータへのアクセスを制御する。
アーカイブされた多種多様なデータの活用までを視野に入れて
エンドユーザーが保持するデータを IT 管理者が把握できるこ
いる。
とは、すなわちコンプライアンス順守にも効果がある。例えば、
例えば、医療画像データでは既に専用のインタフェースが提
ある期間のメール送受信ログから「そのメールにカード番号が記
供されている。データは、
「e ディスカバリ法」や「HIPAA(医
載されているか」「どのようなファイルが添付されているか」など
療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)
」に準拠しな
を詳細に検索可能だ。もちろん監査証跡としても活用できる。
がら、ContentStore にインデックスを付けて保存されるので、
その他、メールクライアント「Microsoft Outlook」用のプ
さまざまなデータ形式の医療データをまとめて検索することが可
ラグインも用意しており、Outlook から直接ローカル環境のクラ
能だ。ユーザーは、
モバイルアプリによりどこからもデータにアク
イアント PC や ContentStore にアーカイブされたメールの閲
セスできるのでチーム医療に役立つ。また、医療訴訟に備え、
覧や検索、リカバリなども可能だ。
速やかに必要なデータを取り出して証跡にすることができる。
バックアップ/アーカイブデータを単なる保存データで終わら
せるのはもったいない――。少しでもそう感じたら、Simpana
で新たなバックアップ/アーカイブの活用方法を検討してみる
のはいかがだろうか。
CommVault Systems Japan 株式会社
〒 100-0006 東京都千代田区有楽町 2-7-1 有楽町イトシア 12 階
URL:www.commvault.co.jp PHONE:03-6860-4617 E-MAIL:[email protected]
※この冊子は、TechTargetジャパン
(http://techtarget.itmedia.co.jp/)
に2015年7月に掲載されたコンテンツを再構成したものです。 http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1507/17/news02.html