平成 27 年度 新潟県公立高校 学校独自検査 筆答検査 B 家庭教師のホームティーチャーズ 問題例はこちらで見ることが出来ます → http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/1013/761/H27mondairei.pdf 4000 字以上の説明文を読んで、200 字と 100 字の記述問題です。時間は 45 分。 普段から文章を読む、書くということをやっておかないと、まず対応できません。 45 分の試験時間の使い方としては、 設問の確認(1 分) → 流し読み(8 分) → 設問の再確認(2 分) → 熟読(10 分) → 記述(7 分×2) → 重要部分の再読(5 分) → 確認・手直し(5 分) このくらいが理想でしょう。この文量と内容を考えると、2 回読まなければならないと思います。 したがって、流し読みで分速 500-600 字のスピードが必要です。 初見の文章で自分のスピードを測ってみましょう。 ※これからご紹介するのはあくまでも一つの解答例です。 (1) 【解答例】 例えば、花を楽しむとき、西欧では室内で鑑賞するために自然の環境から切り離した切花であるのに対して、 日本では春の花見や秋の紅葉狩りのように自然のなかに出かけていって楽しむことがある。 同じように、花の絵でも、西欧では花瓶に生けられた花を描くのに対して、日本ではさまざまな自然の中の花 を描く。 つまり、日本人は、花(対象)そのものだけでなく、周りの自然(空間)や季節(時間)も合わせて楽しむという点 が違う。 【解説】 「違い」についての説明ということで、「西欧では〇〇で、日本では□□だ。」というような比較の具体例を本文中から探す。 比較① (第 2 段落) 花の愛好、楽しみ方 西欧 室内で切花を楽しむ ― 日本 花見など出かけて楽しむ 比較② (第 3 段落) 花の静物画、草花図 西欧 花瓶に生けられたもの ― 日本 自然のなかの花 この二つが、自然感情の違い≒自然に対する接し方の違い(第 1 段落) と言えそうです。 ところで、 比較③ (第 4 段落) 絵葉書などに描かれた対象 西欧 建物、町といった人口のモニュメント ― 日本 植物など自然の情景 これも、自然感情の違いと言えなくはありあません。 日本では、人工の建造物をよりも自然の情景を好んだということですから、具体例として解答に加えても良いでしょう。 【比較③も加えた場合の参考解答例】 例えば、花を楽しむとき、西欧では自然の環境から切り離された切花であるが、日本では花見や紅葉狩りの ように自然のなかに出かけていって楽しむ。 同じように、花の絵でも、西欧では花瓶に生けられたものであるのに対して、日本では自然の中の花を描く。 また、今日の名所絵葉書のような土産物の絵を比べても、西欧では人工的なモニュメントが主題であるのに 対して、日本ではもっぱら自然の情景であるというような違い。 しかし、問題文は、「具体例を挙げなさい」ではなく、「文章全体を踏まえて、具体的に説明しなさい」です。 したがって、具体例を挙げるだけでなく、「つまり、このような違いです。」と最後にまとめた方が良いでしょう。 (2) 【解答例】 「間が悪い」「空気が読めない」のように、日本人は発言そのものだけでなく、時間や場所、場合といった 周囲との関係性を重視する。 これによって、外国の方は、「本音を言わない」という印象を受けるかもしれない。 【解説】 100 字という短さと、本文以外の具体例という指定が難しいです。 筆者は、対象そのものだけでなく、空間、時間などの関係性の広がりが「間」であり、それを正しく見定めることが 日本人の「間」の感覚であると説明している。 少なくとも、「間」の感覚がどういったことなのかは読み取れるようにしたいところです。 しかし、外国の人に説明するための具体例はなかなか思いつかないでしょう。
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