水口 咲 http://sakimizuguchi.com/

漆 の お 椀 は お 味 噌 汁 を い た だくことに 最も適した 食 器 で す 。
木 に 漆 を 塗 った 器 は 熱 伝 導 性 が 低く、熱 いもの をよそっても手 で 持 ったとき 熱くありませ ん 。
器 に 直 接 口 を つ け て い た だく日 本 食 の 作 法 は 漆 器 あってこそ のもの だと 思 います 。
少し前 まで 漆 器 は「 お 正 月 の 器 」
「 特 別 な日の 器 」
「 贅 沢 なもの 」という印 象 でした 。
しかし、漆 独 特 の 黒 や 朱 の 色 や た た ずまい は 魅 力 的 で あり「 やさしい 口 あ たり」や「 持 ったとき 軽 い 」
という使 い や す さから 、今 で は ふ だ ん にこそ 使 い た いという方 が 増 えて います 。
陶 磁 器 の 下 には 重 ね な い 。
陶 磁 器 と 一 緒 に 洗 い 桶 の 中 に つ けこまな い 。
金 属 の ス プ ー ン や フォー クだと 傷 を つ け る 可 能 性 が ある 。
陶 磁 や 金 属 より漆 は 柔 らか いということで す 。
でもそ の 柔 らか さこそ が 漆 器 の「 手 触りの 柔 らか さ 」
「 口 当 たりの 柔 らか さ 」な の で す 。
人 の 肌 と 同じように 扱うとちょうど い い 、というとわ かりや す い でしょうか 。
普 通 の 食 器 と 同じように 洗 います 。
一 般 的 な 食 器 用 洗 剤も使 えます 。
た だし硬 いタワシ や 、ス ポ ンジ の「 痛 い ほう」、粒 子 入りクレン ザ ー 等 は 傷 が つく恐 れ が あります 。
ここでもや はり、肌 が 痛 いと 思うもの は 使 わ な い 、と 覚 えて おくとわ かりや す い かもしれませ ん 。
飯 椀 として 使 った あとは「 こびりつき 」が 気 に なります が 、無 理 にこす る の は 傷 の 原 因 に なります 。
洗 い 物 はまず 飯 椀 に ぬ るま 湯 か 水 をはり、ガ ラス 器 → 陶 磁 器 → 調 理 器 具 など 他 の 器 を 先 に 洗 います 。
終 わりに 飯 椀 を 洗うころに はこびりつきは 溶 け て 、ス ルリとこすらず に 洗うこと が できます 。
長 時 間 水 に 浸しっぱ なしに はしな い でください 。もしどこか に 小 さな 傷 が あるとそこから 水 がしみこみ 、
気 づ か な いうちに 塗 膜 の 剥 離 の 原 因 に な る 可 能 性 が あります 。
食 器 洗 い 機 、食 器 乾 燥 機 、電 子 レンジ は 漆 や 木 地 にとって は 過 酷 で 不 向 きで す 。
どうか ご 使 用 は お 控 えください 。
洗 った 後 は ふきん で 拭 き 上 げ ることで 漆 器 は 日に日に 美しく育 ちます 。
ふだん 使 いの 漆 器 は 食 器 棚 へ 。
漆 器 は 漆 器 同 士 で 重 ねて。
弁 当 箱 や 重 箱 などしば らく使う機 会 が な か ったときは 、たまに 普 段 の 食 事 で 登 場 さ せ て 水 を 通しましょう。
たまにしか 使 わ な い 漆 器 をしまうときは 、乾 燥しな いところ で 保 管してください 。
桐 箱 や 桐 箪 笥 に 入 れ て お け ば 、より安 心 で す 。( 桐 箱 が お 入り用 の 場 合 はご 相 談ください 。)
また 、漆 は 紫 外 線 により劣 化します 。陽 の あ たる 窓 辺 など に 長 期 間 飾 ることは お 控 えください 。
万 が 一 のこと が ありましたらどうぞ お 問 い 合 わ せください 。ご 相 談 の 上 修 理 い たします 。
水口 咲
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