栃の子だより - 須坂市立小山小学校

須坂市立小山小学校だより
栃の子だより
平 成 27 年 3 月 3 日
№ 14
文責:寺島
栃 の木 のように
「 春風 や
深 く根 を張 り
幹太く
闘 志 いだ き て
寿一
枝 葉 ゆたかな人
丘 に立 つ 」
高浜
虚子
3 月 2 日 (月 )朝 6 時 前 か ら , 長 野 県 の 北 信 ・ 東 信 ・ 中 信 の 広 範 囲 に 渡 っ た 停 電 。 通 学 路
の信号機,学校の照明・ストーブ・トイレの水・電話・パソコン等,私たちの生活が いか
に 電 気 に よ っ て 支 え ら れ て い る こ と が , わ か り ま し た 。 9 時 25 分 に は 復 旧 し ま し た が ,
給 食 の 調 理 が 間 に 合 わ ず ,給 食 セ ン タ ー で「 い ざ 」と い う 時 に 備 え て あ っ た レ ト ル ト の「 救
給カレー」と温かい汁物・牛乳・デザートの菱餅で給食をいただきました。
4 年 前 の 3 月 11 日 は 東 日 本 大 震 災 が あ り ,そ の 被 害 の 大 き さ や ラ イ フ ラ イ ン が 断 た れ
た中,被災者のみなさんが落ち着いて行動された偉大さに 認識を新たにしました。
い よ い よ 平 成 26 年 度 も 終 盤 を 迎 え ま す 。 3 学 期 の 終 業 式 (3 月 18 日 )や 卒 業 証 書 授 与
式 (3 月 19 日 )を 控 え ,歌 や 式 の 練 習 や 準 備 そ し て 現 在 の 学 年 の ま と め 等 を し っ か り 行 い ,
当日を迎えたいと思います。
第 9 回
人権を考える市民のつどい
の感想より
1 月 31 日 (土 ) メ セ ナ ホ ー ル で 行 わ れ た 「 第 9 回 人 権 を 考 え る 市 民 の つ ど い 」 の 小
山小学校の学習発表について,多くの方々よりお褒めの言葉をいただきました。
一部紹介します。
小 山 小 学 校 は ,人 権 に つ い て い ろ い ろ な 取 り 組
みをして素晴らしいです。
手話を交えた合唱が大変良かったと思います。
また,はっきりとしたスピーチで聞きやすく,
内容がよく伝わりました。
映 像 と大 勢 の方 がわかりやすい語 りで,取 り組 まれた
内 容 が展 開 され,とてもよかった。
また最 後 の歌 を聴 き,ジワリと涙 もいただきました。身
近 な周 りの方 へ心 を伝 えたい。
小 学 生 の 発 表 や 歌 が 堂 々 と し て い て ,感 動 し
た 。お 休 み の 午 後 と い う こ と で ,
「いやだなぁ」
と思っていたが,参加して本当によかった。
ごく自然な学習の流れで発表ができ,
日 常 活 動 の 大 切 さ ,交 流 が よ く わ か り ま
し た 。特 に ,先 生 方 の 研 修 の 場 面 が ビ デ
オで紹介されていてとてもよかった。
最後の歌と締めくくりを児童が行っ
たことはとても価値があると思った。
最近老人二人暮らしで,生き生きとした子ど
もたちの姿を見ていなかったので,すごく感動
しました。
これから生きていく子どもたちの未来のため
この活動の必要性を感じました。
2 月 24 日 (火 )
の校長講話
「しかの子」より
しかの子
かわいいしかの子が,一人で遊びに行きました。
キリンが首を長くして笑いました。
「君の首は,どうしてそんなに短いの」
しかの子は,首が短いのが悲しくなりました。
すると,ネズミが後ろで笑いました。
「首が短いのはいいけれど,しっぽはどこにあるの」
しかの子は,しっぽの短いのが悲しくなりました。
そばで聞いていたクマが,言いました。
「お前の毛は,どうしてそんなに短いのかね。バリカンで刈られてしまったのかい」
しかの子は,毛が短いのが悲しくなりました。
2 匹のロバが,長い耳を立てて
「 ま あ ,こ の し か の 子 の 耳 の 小 さ い こ と ,な ん て み っ と も な い ん で し ょ う 」
しかの子は,耳が小さいのが悲しくなりました。
み ん な か ら ,笑 わ れ て 馬 鹿 に さ れ た し か の 子 は ,涙 を い っ ぱ い
た め て ,お 母 さ ん の し か の と こ ろ へ 帰 っ て い き ま し た 。お 母 さ ん
のしかは,小鹿を優しくなめてやりながら,言いました。
「 悲 し が ら な く て も い い の よ 。み ん な の 言 う こ と を ,い ろ い ろ
聞 い て ,そ の 通 り に な っ て ご ら ん 。そ れ は ,そ れ は 見 苦 し い ケ モ
ノ に な っ て し ま い ま す よ 。お 前 は ,や っ ぱ り 私 の か わ い い し か の
子よ。わかりましたね」
しかの子が,キリン・ネズミ・クマ・ロバから言われたことは,どんなことだったでし
ょうか。
「 首 が 短 い 」「 し っ ぽ は ど こ に あ る の 」「 毛 が 短 い ・ バ リ カ ン 刈 り 」「 耳 が 小 さ い 」
しかの子にとっては,生まれながらの形質であり,自分では変えようのない体の特徴で
す。でも,これらのことは,しかにとって悲しむべきものでなければ,他の動物から比べ
て言われるべきものでもありません。
このお話を私たちに置き換えてみたら,どうなるでしょうか。
「 顔 が 大 き い 」「 目 が 小 さ い 」「 背 が 低 い 」 な ど , 友 達 の 体 の 特 徴 か ら 馬 鹿 に す る よ う な
ことはありませんか。言われている人は,まさにしかの子であり,言っている人は,キリ
ン・ネズミ・クマ・ロバなんです。
こ の お 話 で は ,お 母 さ ん の し か が ,
「 悲 し が ら な く て も い い の よ 。や っ ぱ り 私 の か わ い い
し か の 子 よ 」と 言 っ て い ま す 。今 あ る 姿 ,そ れ が「 し か 」で あ り ,
「首やしっぽや毛が長く,
耳の大きなしか」であったら見苦しいケモノになってしまうのです。
昨 年 104 歳 で 亡 く な っ た「 ま ど・み ち お 」さ ん の 童 謡「 ぞ う さ ん 」で は ,
「ぞうさん ぞ
うさん おはながながいのね そうよ かあさんも ながいのよ」と歌われています。
こ の 中 で「 お 鼻 が 長 い の ね 」と 悪 口 を 言 わ れ た 象 の 子 ど も が ,
「一番好きなお母さんも長
いのよ」と答えています。それは,子象が鼻が長いことを悲しんだりせず,逆に鼻が長い
ことに誇りを持ち,さらに他の動物と比べることなく他の動物と共に生きていこうという
力強さを感じます。
みなさんも,容姿や考えの違いを理解し,学級や学年そして小山小学校など社会のいろ
いろな人の中で生きているという自信をもって成長していってほしいと思います。